アンマーとぼくら

著者 :
  • 講談社
3.68
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レビュー : 385
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062201544

作品紹介・あらすじ

休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。かりゆし58の名曲「アンマ―」に着想を得た、書き下ろし感動長編。

感想・レビュー・書評

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  • 休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と島内を観光する。
    一人目の「お母さん」はリョウが子供の頃に亡くなり、
    再婚した父も逝ってしまった。
    観光を続けるうち、リョウは何かがおかしい事に気が付く…。

    東京で働く32歳のリョウは、おかあさんのお休みに付き合って、
    おかあさんの希望だった、三日間の沖縄観光の為久し振りに帰省する。
    気が付くと那覇空港…気が付くと迎えに来たおかあさん…。
    不思議な違和感を感じる冒頭から物語が始まりました。
    北海道で産まれ育ったリョウは、小学4年生の時お母さんを病気で亡くした。
    お父さんは強引に北海道の家を売却し、沖縄のガイドさんをしている晴子さんと再婚。
    沖縄に移住した。
    実母が亡くなってまだ一年、晴子さんが嫌いな訳じゃない。
    でもまだ新しいおかあさんは欲しくなった。
    お義母さんをなかなか「おかあさん」と呼べなくて、子供子供のお父さんが許せなくて…。
    読んでる私も、余りにも子供じみたお父さんに前半イラッとしてましいました
    お父さんとの思い出を辿りながら、観光名所を巡っている時、
    何故か子供の頃のボクや晴子さんやお父さんと遭遇する…。
    何かがおかしい…。3日間鳴らない携帯…。現在の自分の事が全く思い出せない…。
    現在の自分の事が全く思い出せない…。もしかして…。

    父との思い出や過去と現在が交錯し、3人の歩んできた道が
    少しずつ少しずつ見えて来て切なかったです。
    3日目では、色んなシーンで知らず知らず涙が零れていました。
    家族愛・夫婦愛・友情・故郷…沢山のものが詰まっていた。
    哀しい涙ではなく、ほっこり温かい気持ちになれました。
    沖縄の自然の中にこそ神が宿る神聖な大地。
    沖縄だからこそ、起こった優しい優しい奇跡の3日間だったのですね。
    沖縄にとっても行きたくなりました。
    表紙の意味もタイトルの意味も読んでから改めてわかりました。
    親友の金ちゃんがとっても良かったなぁ。
    それと、日本三大がっかり名所。同感過ぎて笑えました~(*≧∪≦)笑

  • 待望と言って過言の無い、有川浩の最新作。
    純粋な小説としては、2014年にリリースされた「キャロリング」
    以来だから、どうしても期待値が高くなる。もちろん、僕もかな
    り期待して読んだ。

    舞台は沖縄で、32歳の青年が義理の母親と共に、亡き父の思い出
    の地・沖縄の各所を巡る話。沖縄ローカルの人たちしか知らない
    ようなとっておきの場所から首里城のような王道観光ポイントま
    でが多岐に渡って紹介されている。

    基本的に沖縄好きな僕ですらかなり反応出来る紀行文。おそらく
    コレは未だに彼の地を踏んでいない人たちにも有効であり、ちょ
    っとした指南書の役割を果たす筈。よし、沖縄へ行こう!という
    人は一読してみるといいかもしれない。

    ただね・・・。
    僕と同様の有川浩のファンの人たちへ問いたいことがある。
    ・・・これ、面白かった?

    帯には有川浩自信の言葉として「これは、現時点での最高傑作で
    す」とある。もし本人がそう思っているのであれば、それは彼女
    の過去の作品に対して凄く失礼な気がする。ロードムービー的な
    手法もあざとさが先に立つし、女史の同種の傑作である「旅猫リ
    ポート」のレベルには遠く及ばない。

    作家本人の言葉に反論するのは正直遺憾だが、これまで読んで来
    た有川浩作品の中では、最高にときめかなかった。レベルで言え
    ば、デビュー作の「塩の街」と同等くらい。ただし、アチラは
    有川浩の今の形が出来上がる前の作品だと考えると、僕にとって
    はこの作品がいちばん・・・。

    僕の読書スタイルが変わったのか、それとも有川浩が変わったの
    か?今後もこの状態が続くとは思わないし、思いたくも無い。
    ただ、今は正直コレを最高傑作だとコメントする有川浩の精神状
    態が、本当に心配だ。

  • 2018.10.13
    やっぱ有川浩はいい❣️
    人間の機微、喜怒哀楽、景色や美味しいものたち
    どれも満足。
    そして自分のことが曖昧で思い出せない不思議な感じ、大人の自分が少年の自分と交錯することなどが結構自然に流れていて…
    伏線の回収も結構スッキリ。
    息子の名前が克馬。
    お父さんと自分の名前が入っている。
    素敵な家族。
    2人の素敵なお母さん。悲しい別れがあったけど、愛されていた。

  • 子供のような父が母と死別してから再婚した晴子さんは沖縄の人だった。北海道から沖縄に移住してもしばらくは馴染めなかったリョウ。小学生のリョウの思い出と大人のリョウの現在が交錯する。
    晴子さんの優しさと可愛らしさ、素敵さがすごかった。反面、父は子供すぎるだろと腹が立ったけど、いいところがあったからこそ愛されていたのだろう。最後のどんでん返しにはちょっと驚いた。
    最近の有川作品は良くも悪くも感動ものが多い気がする。

  • 「アンマー」とは、沖縄の言葉で「おかあさん」のこと。

    小学校4年生、北海道。
    「お母さん」が癌で死ぬ。美しくて自慢の「お母さん」だった。

    それから、たった1年後
    父親に無理やり連れていかれた沖縄に待っていたのは
    新しい「おかあさん」だった。

    そして現在
    「おかあさん」と3日間の休暇を一緒に過ごすために
    32歳になったぼくは、久しぶりに沖縄に帰省する。

    交差する過去と現在。そして沖縄の奇蹟

    沖縄の魅力と愛がたっぷり詰まった
    贈り物のような1冊です

  • 2017.12.4-

    泣けた。何度も泣けたな~。
    これは愛の物語。
    いくつもの方向に向けられる大きくて深くて、でも日常的な愛の物語だった。

    男の子を育てるということは、子供の頃の愛する人と出会うこと。出会う前のその人を知ることができるということ。

    私には男の子を育てる機会はないから、残念だなと思ったけれど。おや?ということは、今二人の娘を育てているということは、幼い頃の自分に出会っているのかもしれない。二人から自分を見出だせているのかもしれない。

    何だか、子育てがよりおもしろくなってきた!

  • 沖縄を舞台にした家族の物語。子供以上に子供のような父親だけどどこか憎めない。晴子さんもリョウも温かい。色々ありながらも幸せな家族だなと思った。有川作品としては温かいしっとりしたお話だけど、親子の掛け合いやツッコミは、有川浩さんらしさが滲み出ていた。この人の創り出すキャラは、人を惹きつける魅力がある人ばかりで、本当にすごい。そしてキャラはもちろん、沖縄についても詳しく、何度か旅行したことあるので、とても沖縄の景色が懐かしく感じた。

  • 沖縄が舞台の家族愛の話。泣いた。読んでよかった。
    読了後に心があったかくなる小説を久しぶりに読んだ。

  • 有川浩っぽくない。如何せんこれはこの場に限っては褒め言葉ではない。
    だって!恋愛描写でキュンってしないんだもん!
    ☆3にするか本当に迷ったわ。

    普通に読んでいて面白かったしすらすら読めたし、いいお話なんですが、家族の絆とかの話のはずなのに感情移入あんまりできずどうも心に響いてこなかったんだよなぁ。

    リョウちゃんもおかあさんも、そしてお母さんもとても魅力的な人だと思うけど、肝心のお父さんがさ、どうしてそこまで家族に愛されてるのかわかんない。
    ほんと子どもだし、子どもっぽいのが魅力といえどこれはどうだろうってなるよ、結婚生活の現実はそんな恋心を貫けないよ。
    沖縄の風光明媚なそれでいて質実剛健な史跡や自然の描写はとても惹かれるし、様々なブルーや花や波の表現もすごく響くんだけどね。
    泣けるべきところでこれっぽっちも泣けなかったのは、やっぱなぁ、私がお父さんに魅力を感じられなかったからなんだと思う。
    リョウちゃんは好きですよ。おかあさんもとても素敵な女性です。

  • 北海道で暮らしていたリョウは、「お母さん」を小学校の際に亡くし、父親が沖縄在住の女性と結婚したため沖縄に移住する。新しい「おかあさん」と共に暮らすが、父親も事故で亡くなってしまう。大人になったリョウは、「おかあさん」に会いに、3日間の里帰りをするが・・・
    よき人に恵まれた、大人になりきれない父親に羨ましさを感じてしまう。観光の話を読んでいると、景色が勝手に浮かび、一度行ってみてくなる。ところどころにほんわかするシーンや泣けてくるところも。友人の金ちゃんはよかった。余談だが、日本三大がっかりは初めて聞いた。行ったことあるのは札幌のみだが、なるほどと。

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著者プロフィール

有川 浩(ありかわ ひろ)
1972年高知県生まれ。PN由来として、「有川」は書店に本が並んだ時に「あ」から始まる名前として、著者五十音順で棚の最初のほうにくるから。「浩」は本名から。
2003年『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞。2006年『図書館戦争』で「本の雑誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメントで第1位を獲得し、さらに2008年には同シリーズで第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。映画化もされた代表作となる。
『植物図鑑』で第1回ブクログ大賞小説部門大賞、『キケン』で第2回ブクログ大賞小説部門大賞を2年連続で受賞。2011年には『県庁おもてなし課』で「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2011」で総合1位と恋愛小説1位、第3回ブクログ大賞小説部門大賞を3年連続で受賞。2012年『空飛ぶ広報室』が「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2012」で小説部門第1位。
その他、ドラマ化作『フリーター、家を買う。』、映画化された『阪急電車』『県庁おもてなし課』『植物図鑑』などが代表作。

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