エウレカの確率 経済学捜査員VS.談合捜査

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 79
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062201889

作品紹介・あらすじ

奥西建設の会社員・飯田功の死体が、自宅マンション近くの崖下から発見された。現場に遺書が残されていたことから警察は自殺と判断、捜査を終える。働き盛りの男が、幼子を残して突然自殺するはずがない――。経済学の理論で事件を解決してきた異色の捜査員・伏見真守は疑問を覚え、人事交流で来日していた中国公安部のエリート捜査官・王花琳とともに再調査に乗り出す。
捜査の中で浮上する談合疑惑、建築偽装、裏金問題。建築業界の黒い裏側を目の当りにしつつ、伏見が見つけた真実とは?

犯人の勝ち逃げは100%許さない!
新感覚経済学ミステリ第3弾!!

感想・レビュー・書評

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  • 1作目に出ていた麻耶さんやプロファイルの盛崎も少し出てきたりと、シリーズらしくよかったです。

    説明も多いですが、何気なく考えていることや行動していることが、合理性・非合理性に基づいて経済学的に考えられているところが面白いです。

    恐怖も勇気も伝播する、って本当にその通りなんだと思います。

  • 経済学に基づいて捜査をする経済学者が主人公のシリーズ第3弾。

    建築会社同士の談合のお話。

    経済学の説明が多いが特に読みにくいとは感じず読了。

  • 読みやすかった。タイトルにあるような対決構造はあまり感じられなかったけれど。

  • 面白かった
    エウレカシリーズの3作目、最初にあとがき(謝辞)から読み始めたら意味深なことが書かれていて何事かと思ったが、読んでいって合点がいった
    このシリーズをみていない人にもおススメできるが、シリーズを通してみているからニヤッと出来る場面があってよかった
    あと、ヒーローものが好きな人にははまるんじゃないかなぁと思った、というのも私がそういったものを好きだからなのだが

    この作品を読み終わってモノの見方が変わった、TPPは大丈夫なのかって思った

  • 表紙のlog、∫、f(x)、、、昔習ったのに、忘れてしまっている事に気が付き、どんなふうに経済学と、犯罪学を結び付けているのか?・・・と、興味を持った。

    1、2、も読んでは、ないのだが、、、

    談合、裏金、建築偽装、、、、を暴くことが出来るか、、、、

    主人公の警視庁捜査員 伏見 真守が、主人公で、中国公安部のエリート捜査官の王花琳と調査へ。
    奥西建設の会社員の自殺を不審死と、再捜査ヘと、、、建設業界の裏側をどのように、暴くのか?
    自殺者の家族は、「アンカリング効果」は、意思表示の可能性を、最初の自殺という判断に委ねてしまって、無意識に現状とは反対に作用してしまうと、、、

    働き盛りで、子供も居るのに、どうして突然自殺をしなくてはいけないのか、、、、という判断を、覆すには、、、、

    議員の所で、「カリカチュア・ヒューリスティクス」という言葉が、出て来る。
    初めて聞く言葉であるのだが、、、ステレオタイプに飛びついてしまう人間心理と、、、教唆扇動、、、

    2020年のオリンピックをひかえて、その後は、ゼネコンは尻すぼみになって行くと予測を、大手は、海外への新興国に拠点を広げようとしている。と、、、

    ゲーム理論の「コモンズの悲劇」・・・強者だけが生き残る構図。

    最後の伝染するのは、恐怖だけでなく、勇気も伝染s流という事に、いい終わり方だな~と、思った。

    もっと、ゲーム理論の事を書いて欲しいと、思ったのは、贅沢かな?

  • 02/25/2017 読了。

    図書館から。

  • 「プロファイリング」とは異をなす、
    「行動経済学」を犯罪捜査に取り込んだ、
    新しぃ着想の頭脳派ライトミステリーの、
    シリーズ3作目です。

    1作目では、作者さんが、まだ、
    「行動経済学」といぅ目新しい武器(素材)を、
    使いこなし切れてなかった点が、残念でしたが、
    2作目では、その辺りもうまくこなれてきて、
    作品の目指した醍醐味が出ていたと思います。

    そんな感じで期待しての、3作目でしたが…、
    いぃ感じでまとまっていて、面白かったです。

    特に、前作までは、
    「行動経済学」を、無理くり組み込んだり、
    それを正当化するために説明過多になったり、
    そのために、多少難解になったりもしましたが、
    本作品では、要所々々で差し込んでくる感じで、
    あまり前面に出過ぎていなぃ点がよかったです。

    また、前作までは、
    キャラ立ちが弱ぃ、といぅ一面もありましたが、
    その辺りは、マイルドに落ち着いてきた感じで、
    それはそれでいぃのかな~?、といぅ雰囲気…。

    総じて、
    前作よりも、さらによくなっていたと思います。
    あとは、「行動経済学」のネタ切れだけですね?
    次回作も、期待しまそぅ!

  • 発売日をチェックしてまでも読みたかったシリーズ3作目。

    考え方は難しいのですが、芯は「その行動で利益を得るか否か」
    とシンプルなものだと解釈して読めば難しい!と
    思わずに楽しめる。
    文中にもそれらしき表記が目立つので、3作目は特に
    読者にやさしく語られているのかなと思いました。

    犯罪捜査以外にも、行動経済学を知っていると
    普段と違う冷静な判断・分析ができるのではないかと
    思い、難しい内容だとわかっていても
    うっかりその世界の書籍に手を出してみようかと
    思わせる物語です。

    今後何作でも読み続けていきたいシリーズです。

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著者プロフィール

1985年神奈川県生まれ。25歳のときに書いた『グレイメン』で2011年に国際的小説アワードの「ゴールデン・エレファント賞」第2回大賞を受賞。’12年に同作品が日米韓で刊行となり、26歳で作家デビューを果たす。『エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守』は、経済学を絡めた斬新な警察小説として人気を博した。また’18年に『60(ロクジユウ) 誤判対策室』がドラマ化され、『20(ニジュウ) 誤判対策室』はそれに続く作品。その他の著書に『小鳥冬馬の心像』『法廷外弁護士・相楽圭 はじまりはモヒートで』『ため息に溺れる』『キリングクラブ』『第三者隠蔽機関』『本と踊れば恋をする』『この色を閉じ込める』『断罪 悪は夏の底に』『いたずらにモテる刑事の捜査報告書』『私はたゆたい、私はしずむ』『闇の余白』など。現在は医療系企業に勤めながら、執筆活動に励む。

「2022年 『ゾンビ3.0』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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