天子蒙塵 第一巻

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 426
レビュー : 48
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062201940

作品紹介・あらすじ

1924年、クーデターにより紫禁城を追われた溥儀とその家族。生家に逃げ込むもさらなる危険が迫り、皇帝は極秘に脱出する。
「宣統陛下におかせられましては、喫緊のご事情により東巷民交の日本大使館に避難あそばされました」
ラストエンペラーの立場を利用しようとさまざまな思惑が渦巻くなか、日本の庇護下におかれ北京から天津へ。梁文秀と春児はそれぞれに溥儀らを助けるが──。
王朝再興を夢見る溥儀。
イギリス亡命を望む正妃・婉容。
そして側妃・文繍は「自由」を選んだ。
史上初めて中華皇帝と離婚した文繍。その裏にはいかなるドラマがあったのか──。
累計500万部突破の国民的大ベストセラー「蒼穹の昴」シリーズ第5部スタート。待望の最新刊。

感想・レビュー・書評

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  • 読みたい本が手元にある時は、少し自由な時間が出来るとスグにその本に手が伸びている。このような場合わ大体2日もあれば普通の単行本一冊を読み終える。

    ところがそうでない本を読んでいる時はなかなか本に手が伸びない。 先にFBチェックしてから、いやいやこの曲はもう一回練習しておかないとここの所弾くの結構むづかしいから、もう今夜わお酒を呑んぢゃえ、とか。
    そういう理由を自分で創作し納得し読書わ後回しとしている。

    この類の本の一番の特徴は、読んでいると寝てしまう事。 いやはや就寝読書にはもってこい種本のなのであった、。しまった(._.)決して以下の感想本文とわ関係ないことなのですまぬすまぬ。

    うーむ、これまでの浅田次郎的中国清朝滅亡関連物語の主人公たちをすこしづつ一同に登場させて最後の華を飾った作品・・・だろうと今のところ僕にわ思えます。 結構読むにわ胆力要ります。(本書は出版業関連某友人K氏より、浅田次郎先生直筆のサイン本として頂いたものです。感謝)

  • 昔、宝塚星組で「紫禁城の落日」という舞台を観た。清朝最後の皇帝 溥儀とその皇后 婉容の人生を軸に、政治・国際情勢、人間模様(溥儀の弟 溥傑とその妻 浩、日本軍の軍人や清朝の遺臣など)を描いた物語だった。舞台装置も衣装も豪華絢爛だったこと、溥儀を演じこの公演で退団した日向薫さんの長身に中華服がとてもよく似合っていて格好良かったこと、婉容を演じてやはりこの公演で退団した毬藻えりさんが美しく艶やかだったことや、二人の運命が哀しく切なかったことが心に残っている。
    当時「ラストエンペラー」という映画もヒットしていたので見たはずだけれど、映画で覚えているのは、迷路のような広くて埃っぽそうな城が壁(塀)で細かく区切られていて圧迫感があるし、住みにくそうだと思ったことだけだ。
    後にNスぺか何かで婉容の人生についての番組を見たときは、阿片中毒になってしまう彼女の人生があまりに壮絶で痛々しくて見ていられなかった。溥儀の弟 溥傑さんが日本人の奥さん(浩さん)を迎えていて、仲睦まじかったらしいのとは対照的な夫婦関係。溥儀や、溥傑さんと浩さんについての番組も見たことがあったように思うが、とにかく、一つの王朝が滅亡するという時代が大きく動くときにそのような立場に生まれついてしまった人たちの運命が凄まじすぎて…なんという運命を背負って生まれてきてしまったのかと、気の毒に思う。
    当時の中国における様々な事件の前後関係や背景、様々な勢力の思惑がなんとなくわかってきた。2巻目以降も楽しみだ。

  • 蒼穹の昴に始まる中国清朝末期のシリーズ。50歳を超えた春児も出てくるがちょい役。タイトルからもわかるように、蒙塵(モンチエン)した溥儀の話。1巻では史上初めて中華皇帝と離婚した側妃、文繍の視点が中心。史実として1931年溥儀との離婚を裁判所に申請して認可され、溥儀が慰謝料5万5千元を支払うことで離婚が成立している。蒼穹から一貫してキーワードとなる「没法子(メイフアーヅ)」。個人的にこの文繍という人物が苦手なんだが、この1巻に描かれる文繍がほぼ私のイメージ通りで、そこはストレスが少ないが、やはり没法子。蒼穹の頃は時代劇のようでリアルに感じられず、エンジョイしたが、そろそろ実際に知っている人、自分の生きている時代とクロスオーバーしてくるので、かなりリアリティを感じられる。印象に残るのはチャーリーチャップリンの最新作『ザ・ゴールド・ラッシュ』のくだり。深い。
    阿片の香り漂う清朝末期、2巻が楽しみ。

  • 待望の蒼穹の昴シリーズ第5弾ついにスタート!

    ラストエンペラー、溥儀一家は紫禁城を追い出され、日本軍の庇護の下、天津に匿われる。しかし正妻の婉容はイギリス亡命を望み、側室の文繍は自由を求めてなんと離婚訴訟を起こし、溥儀と離婚する。春児、梁文秀などお馴染みの登場人物も出てきて、あっという間に蒼穹の昴の世界にはまり込む。果たして『天使蒙塵』はシリーズ完結篇となるのか?中国の近現代史のどこまで記述してくれるのか?
    期待に胸は踊る!

  • 「蒼穹の昴」シリーズの第5弾。
    出たら読んでしまうこのシリーズ。
    漢字のルビが北京語で時折書かれてるのも懐かしい。
    読みにくいんだけど読もうと思ってしまう。
    中国語を習ってる時ピンインも含めてちゃんと読もうと努力してたのは良い思い出(笑)
    今回は愛新覚羅溥儀と皇妃・文繡の離婚劇。
    文繡目線で語られる溥儀は映画の「ラストエンペラー」をイメージを悉く壊してくれる。あの格好良さは?優しさは何処に行った?と。
    ただ共通してるのは「孤独」であるということ。
    紫禁城から脱出する時真摯に脱出先を探していたのは高官たちではなく、実質的政治的地位がない帝師(家庭教師)の2人のみ。イギリスには「内政干渉だ」と断られ立場は本当に弱いんだと思い知らされる。
    そしてここにも登場する老仏爺こと西太后。
    年をとったね、春児。そして文秀に玲玲。
    この3人がまた出会う事があるんだろうか?
    張作霖に張学良…。
    「蒼穹の昴」から「マンチュリアン・レポート」までの登場人物が続々と登場する。
    あぁ、このシリーズも本当に終わってしまうのだなと実感してしまった。

  •  文字を追う速さがずいぶん遅くなって、全4巻の作品を了えるのにずいぶんかかってしまいました。満州国皇帝溥儀とその周囲の人物たちの物語です。満州国についても皇帝溥儀についても高校で習った少しの記憶だけしかありませんでした。この時代の日本と中国、そして清国との間にこんなにたくさんの経緯があったことを知りました。
     「どうしようもない」っていうのはどうしようもあることをどうしようもできなかったということなのだと思います。はじめからどうしようもないことは、あるがままに!Let it be.

  • 全4巻

  • 春児や文秀等、懐かしい面々は嬉しい一方で、イマイチ盛り上がりに欠ける。終焉に向かいつつも、ひと花咲かせるような、何かが無いのが残念。
    盛り上がらなくとも、語り口は見事なので、読ませはする。

  • 読み始めて、最初は途中で挫折。
    登場人物の名前が整理できない。
    同じ人でも呼び方が変わるし、誰の子なのか、誰の配偶者なのかを理解するのにめんどくさかった。
    がんばって最後まで読み終わった。これから、2巻を読み始めようと思っている。
    どんな展開になるのか。

  • 十数年来の浅田次郎ファンで氏の作品は色々読んできた。
    中でも蒼穹の昴は浅田次郎に本格的にハマるきっかけともなった記念碑的作品で、オールタイムベストに入る程。
    なので続編も読んできたのだが、本作はパワーダウンが否めない。
    何故?西太后がいないから?初期の登場人物も殆ど老齢になり引退したから?張作霖のようなカリスマ的な指導者が不在だから?他のレビューも見たが、女性に語らせるとツマらなくなるとか幼稚な次元の問題でもない(そもそもこの指摘自体時代錯誤の差別観まるだしで恥ずかしい……)
    本作では清朝最後の皇帝・溥儀の離婚問題が焦点となり、前妻が語り部となる。この溥儀にいまいち人間的魅力が乏しいのも乗り切れない一因かもしれない。ある意味非常に人間らしい弱さを含んだ人物なのだが、西太后や張作霖のカリスマ性に慣れるとどうしても物足りない。
    そして西太后が没後も声が大きすぎる。西太后自身がたびたび祖霊と交信する描写があったので矛盾してはないのだが、アレだけ劇的に歴史の表舞台から去ったのに、死後も干渉してくるのは少し萎える。
    蒼穹の昴の主人公だった李春雲が老齢となって、裏方に徹しているのも何だか寂しいというか……浅田次郎のライフワークともいえる大河的大長編なので、マンネリ化は仕方ないのだが、蒼穹の昴が春雲と文秀の成り上がりをメインとする宮廷劇、中原の虹が張作霖とその一派の活躍を描く武侠劇とすると、より軍事や政治色が濃くなった印象。
    春雲にしろ作霖にしろ、貧困の中から這い上がってきた生い立ちである。
    それに比べ溥儀や学良は最初からエリートであり、経済的には望まずとも与えられ、何不自由なく恵まれていた。そも出発点が違うので共感しにくいのかもしれない。
    今後シリーズが続くといよいよ毛沢東に主役の座が巡ってくるのだろうか。
    薄々感じていたが、浅田次郎は個人の好悪で話を脚色しがちだ。
    端的に言えば、登場人物の扱いに差がでる。
    どうかすると中国近代史において結構重要な役割を果たしたのにばっさりカットされてる。
    小説はフィクションだし主観が入るのは大いに結構なのだが、孫文への些か偏った見解や、義和団事件の際に滞在中の全外国人の殺害を命じた西太后を身を挺し止めた許景澄と袁昶、二名の忠臣の存在がまるっとスルーされてたり、さすがに史実をベースにしたフィクションとしてどうなのか……とツッコミたい。
    既に故人であり、百年以上前の人物である西太后のフィクション上の美化は許せたが、中国を社会主義国家に導いた張本人であり、天安門事件も記憶に新しい毛沢東を美化されたら受け入れ辛い。

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著者プロフィール

1951年東京都生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で第16回吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で第117回直木賞、2000年『壬生義士伝』で第13回柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で第1回中央公論文芸賞と第10回司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で第42回吉川英治文学賞、2010年『終わらざる夏』で第64回毎日出版文化賞を受賞。2011年より2017年まで日本ペンクラブ会長。2015年紫綬褒章受章。2017年『帰郷』で第43回大佛次郎賞受賞。2019年、菊池寛賞受賞。

「2021年 『兵諫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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