猿の見る夢

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 991
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  • Amazon.co.jp ・本 (458ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062202015

感想・レビュー・書評

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  • 情けないおやじの話って感じ。
    盛り上がりもないし読んでて疲れた。

  • 不倫相手に甘えたメールを送りつつ会長秘書との甘い生活を想像しながら家に帰るとジャージを着た怪しい女性に振り回される。
    桐野さんにしては珍しい?笑える話かと思った。
    (ドラマ化されたら絶対笑えるとは思う)
    主人公があっちこっちの女性にふらふら、そして胡散臭い占い師にも振り回され…どんどん先を読みたくなる内容ではあった。
    でも、介護もせず財産だけはちゃっかりもらおうとする打算的な主人公。キケンと思いながらも美人秘書との妄想が止まらない馬鹿な面も。
    これは人間臭いが憎めない、愛されキャラなのか?
    しかもなんでそんなにモテる前提なんだろう?

    最後はバタバタで残念だった。
    占い師をギャフン(笑)と言わせるとか、もうひとひねり欲しかったな。

  • 長峰さん!!

  • 話の先が気になって一気に読んだ。最近では珍しいことだ。
    桐野さんの小説にしては、ほとんどひねりがないし普通っぽいけど、これはこれで面白く読めたから良し。

    主人公の優柔不断さ、自己保身、その場しのぎのウソ、愚かな策、女性の攻撃に対する腰の引け方など、リアルに感じた。
    女性の内面の描き方のリアルさは桐野さんの小説の醍醐味だと思うが、男性については、他にどんな小説があったか。この小説を男性が読んでもリアルだと思えたろうか。

    桐野さんの新刊の発売を1年知らなかった自分にショック。新聞をやめたのだが、本の情報は圧倒的に新聞に頼ってたことがやめてからわかった。書評と広告。映画に関してもそうかも。

  • ゲスな男の物語。
    多数派とは思わないが、優柔不断で、その場しのぎの対応を繰り返し、すぐに寝返り、気の多い男というのは、一定割合、確かに存在する。そういう意味で、ある程度、リアルに読み進められた。
    薄井正明は取締役で、常務や、展開によっては社長の目もある。妻子と幸せな生活を送り、長男と二世帯住宅の計画も着々と。つきあいの長い愛人がいるが、タイプの異なる会長秘書もすごく気になる……。
    今後も恵まれた暮らしが続くと思いきや、会社も、家庭も、愛人関係もことごとく崩壊していく。
    プライドの高い男は攻め込まれるともろく、覚悟を決めた女は強い(そして、怖い)。
    夢で宣託をする謎の占い師?(詐欺師?)長峰栄子の「言葉」が物語を加速させる。彼女の存在は、最初から最後までずっと不気味だった。
    会長秘書・朝川真奈のキャラクターもいい。

  • 1年以上ぶりに桐野先生の本。
    銀行から出向してきた平取の主人公、薄井の節操のなさに不快感。セクハラパワハラについて徹底的に教育を受けてる元銀行員がここまでおおっぴらに鼻の下伸ばすか。
    と思いつつ夢中で読了。
    愛人のいるくらいいい男だという感じの、薄井の元銀行員らしい企業内でのカッコ良い仕事ぶりを見たかった。
    うさん臭い長峰おばあには最後までドキドキさせられた。
    結果いつもと同じ、むさぼるように一気読みだった。下世話本。夢中にさせてくれて桐野先生感謝。

  • 小説づくりは弁当づくりに等しいは桐野氏の持論。米五割肉三割野菜二割。昨夜の残りの焼き直し?見た目は違えど素材は同じ。どなたかが指摘された「渡鬼」感。主人公の姪っ子のえなりかずき感はぬぐい去れない。これはヴィアンサイドから描かれた渡鬼の焼き直しに他ならない。

  • (2017.07.29読了)
    う〜ん。感動は、ありません。
    後味も良くないです。
    男、59歳、大手銀行出身。
    現在は出向先の上場企業で財務担当役員。
    愛人とのゴタゴタ、妹夫婦との相続問題のゴタゴタ、そして妻とのゴタゴタ…。
    表紙の絵がぴったりはまります。

  • 2017.7.7

  • 表紙の人のルックスを主人公のルックスと思って見てしまう。人物評は一読した中では書かれてなかったと思ったので、ミスリードっぽい?裏切り者はいなかった(と理解)のに常に疑心暗鬼。しんどそうだけれど、身に覚えがなくもない。し猿、預言者が使いそう〜と思いつつも、弱っている時にされると間に受けてしまいそう。

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で「江戸川乱歩賞」、98年『OUT』で「日本推理作家協会賞」、99年『柔らかな頬』で「直木賞」、03年『グロテスク』で「泉鏡花文学賞」、04年『残虐記』で「柴田錬三郎賞」、05年『魂萌え!』で「婦人公論文芸賞」、08年『東京島』で「谷崎潤一郎賞」、09年『女神記』で「紫式部文学賞」、10年・11年『ナニカアル』で、「島清恋愛文学賞」「読売文学賞」をW受賞する。15年「紫綬褒章」を受章、21年「早稲田大学坪内逍遥大賞」を受賞。23年『燕は戻ってこない』で、「毎日芸術賞」「吉川英治文学賞」の2賞を受賞する。日本ペンクラブ会長を務める。

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