廃校先生

著者 :
  • 講談社
3.64
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本棚登録 : 44
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062202671

作品紹介・あらすじ

一年後に廃校が決まった奈良県・十津川村の小学校に赴任した香澄。一年経っても、まだこの学校になじめない。頼りにならないが同僚のよし太、自ら選んでへき地教育に従事する律子と比べ、自分は教師に向いていないのではないか、と思う日々だった。ある日、生徒が無くしものをして落ち込んでいた。それが亡き祖母の形見だと知った香澄が夜遅くに行くと、そこにはよし太がいた。(第一章 里田香澄)

廃校が決まった学校を舞台に、教師と生徒、それぞれの視点から最後の一年が描かれていく。一章ずつ読み進めるにつれ、かけがえのない時間が経ち、子供たち、親たちの気持ちが胸に沁みこむ。

いまや失われつつある親と子、教師と生徒、学校と地域の関係を丹念に描き出す、著者最高傑作。

感想・レビュー・書評

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  • いやあ、いま地方を書かせたら浜口さんの右に出る人いないんじゃないですか?
    「よくある過疎地の感動ものよね」と思いつつ気楽に読み始めたのだけど、あっという間に彼らのなかに入り込んで一緒に廃校までの毎日を過ごしていました。
    「学校」というものが子どもだけのものではないということが、説教臭くなく、無駄に感傷的にならず、徹底的に明るく描かれていて。
    地方について難しく考えずにもっと自分と地続きのものとして肌で感じていけばいいんだ、とそう思いました。

  • 先生というのは傲慢な職業だという一言が心に残った。仕事を選択する理由は様々で、本人が心で思っていることと、周りの人からの見え方は違うと改めて思い出す事ができた。とても良いキャラクターの先生方ばかりだった。また自分自身、短い間ではあったが学校で働けた経験を持てて良かったと思うし、今後新しい仕事に就くこのタイミングで読めて良かった。

  • 先日のよのなか科に作者の浜口倫太郎さんが来られていて、藤原和博さんがお薦めの一冊として紹介されていたので早速購入。一気に読了。心温まる本。

  • 先生モノ。僻地の廃校になる小学生の1年間を丁寧に、あまりドラマチックしすきず書かれていて、とても温かい気持ちになれた。僕が本を好きになったきっかけは小学生のときに出会った灰谷健次郎さんの兎の目だった。兎の目の小谷先生と香澄先生がだぶってしまうのだけと、それでもこの手の先生と子どもたちのふれあいものには滅法弱い。学校の先生になれなかったけど現実を知らない分、本を楽しめる。

  • 廃校予定の小学校。ラスト1年間の話。何でもないかんじだが、いいな~最後は一気に攻めてくる感じ。 2017.8.19

  • 20169講談社刊。書下ろし。本の帯に惹かれて読んで見ました。中心的な登場人物に現実味が少なくて違和感があり、あまり楽しめませんでした。

  • けっこう泣ける

  • あと1年で廃校が決まっている十津川村の谷川小学校。香澄はその1年間を勤めるために赴任してきた。過疎化が進み子供たちの数はおろか、20〜40代世代の住人も減少している地区だ。

    都会に憧れる気持ちも多分にあるものの、研修で訪れた都内の学校・先生たちの業務実情を見るにつけ、教育のありかたを考える香澄。
    どちらが先生だか生徒なんだか、普段はツッコまれ放題のよし太先生のひととなりに笑ったり涙したり。

    自分が卒業した学校が歴史を閉じる。何らかの事情(概ね児童数の減少)からこれからもっと廃校となるのだろう。校舎と先生、仲間との思い出のどれが欠けても切なくなる。よく通ったお店や店主の記憶は逆の立場でお店の方にも大切なものなんだと知る。

    しかしながら。いまの先生方のご苦労たるや。

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著者プロフィール

1979年奈良県生まれ。2010年、『アゲイン』で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞しデビュー。著書に『シンマイ! 』『廃校先生』『22年目の告白―私が殺人犯ですー』『AI崩壊』『お父さんはユーチューバー』など。

「2021年 『君の心を読ませて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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