掟上今日子の家計簿

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 914
レビュー : 94
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062202701

作品紹介・あらすじ

眠るたび記憶がリセットされる名探偵・掟上今日子。
引き受けた事件は即日解決の彼女のもとに、今日も悩める刑事からの難題が舞い込んだ。
呼び出されたのはなぜか、事件現場ではなく遊園地。依頼は、ある事件の容疑者より速く、巨大な脱出ゲームをクリアすることで……?
美人でおしゃれでお金が大好き。忘却探偵・今日子さんのタイムリミット・ミステリー!

感想・レビュー・書評

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  • 今回のワトソン役は刑事さん達で、四つの短編になっています。

    探偵が推理した結果が合っているかどうかが重要なので、
    刑事さんに滔々と今日子さんが自分の見解を述べて、
    後日調査したらそのとおりでした、というパターンはちょっと好みではないです。

    これは推理小説ですから、推理小説が好きな人が読んでいるのでしょうし
    その点では本作は密室殺人、クイボノ、叙述トリックなど
    推理小説講座という感じでその面では面白いです。

    第一話のクイボノ、宿泊客が容疑者として足止めされて文句が出るのですが
    それは文句も出るでしょう、と思います。
    仕事がある人もいれば予算的に厳しい人もいるでしょうし
    その人たちの延泊を優先するなら、予約を断らなければならない
    なんて描写もありましたが、前日や当日に断られる予約者はたまったものではありません。
    それに宿の信用も失墜するでしょうから、費用を負担しろ、賠償しろという人たちを
    一概にせせこましいとは言えないのではないでしょうか。
    実家に説明の電話を警察からしてくれというのも、さほど無理なお願いではない気がします。

    8人分の宿泊費より依頼料の方がまだ安く、
    しかも特急料金ということで報酬が倍近くまで跳ね上がったのに
    それでも依頼料の方が安いというのは、
    実はかなり今日子さんはリーズナブルな料金でやっているのでしょうか。

    犯人の動機も無茶苦茶です。
    外出が禁止されるほどの悪天候なら絶好の凍死日和だったと思いますし
    納得がいきませんでした。

    2話の小説でしか使えない叙述トリックが現実で使われた? というのは
    とても面白いと思ってワクワクして読んだのですがこれも肩透かしです。
    些細なところでひっかかったのは、多重人格が医学的には無いもの、
    というのと、二段組が読みにくいという描写でした。

    どれだけ推理物が好きだからと言って、自分が殺されそうなときに
    スマホを打つ余裕があるなら、通報なり信頼できる人にテキストを送るなりするのが普通です。
    頭を殴られたから普通では考えられないことをした というのでは
    ミステリーのトリックとして弱すぎますし。
    しかっも犯人がはっきりと語られておらず、どこかに隠されていて私が気付いていないのか
    リドル・ストーリーであるのかよくわかりませんでした。
    あまりに唐突に終わるので、落丁なのか、3話以降に続くのかと思ったら全くそんなこともなく。
    他の方のレビューを読んでも、5文字だからこの人ではという感じで
    読者に推理させる終わり方、ということだったのでしょうか。
    単に3話への前振りだった可能性もあります。

    3話は叙述トリックで、暴れて母親だけでは手に負えず
    父親が仕事をやめるほど、地下室に鍵をかけて監禁していた息子
    というのが赤ちゃんというオチ。
    これもいくらなんでも無理があります。
    特に、どれだけ未熟児かわかりませんが他の人にばれないように
    隠しておいた赤ちゃんをこっそり隠し持ってドアを破壊するって相当無理です。
    コートなどを着ていたならまだごまかせる可能性もあるかもしれません。

    4話も、単に犯人を推理しろというのではなく変わったところで、
    という試みとしての依頼内容なのでしょうが
    1時間半以内に脱出ゲームクリアできる人がいたからって
    証拠にはなりえませんし、遊園地なら監視カメラくらいないのでしょうか。
    イベントなら自分のスマホにアプリを入れさせるより、入れて設定を終えた端末を貸し出すのが管理の面からいって普通ですし。

    指紋がついた順番の特定は非常に難しいはずですし
    本人のものではない指紋のフリック入力といっても
    現実的にはその言葉の入力だけが残っているというのは厳しいのでは。
    私は携帯を触る度画面を拭く癖があるので
    尚の事指紋が残らなさそうです。
    それまでの推理とは関係ないところからオチがぽんと出てきて
    拍子抜けもしました。

    タイトルの『家計簿』の意味付けも弱く思えますし、
    西尾維新の看板があるから読まれるだけな気がします。
    推理小説好きには非常に中途半端な作品です。
    飽く迄も今日子さんのキャラを楽しむための物語なのかもしれません。

  • 眠るたび記憶がリセットされる名探偵・掟上今日子。
    引き受けた事件は即日解決の彼女のもとに、今日も悩める刑事からの難題が舞い込んだ。
    呼び出されたのはなぜか、事件現場ではなく遊園地。依頼は、ある事件の容疑者より速く、巨大な脱出ゲームをクリアすることで……?
    美人でおしゃれでお金が大好き。忘却探偵・今日子さんのタイムリミット・ミステリー!

  • 今日子さんと警察シリーズ
    言葉遊びはいつも通り
    「心理実験」は、後味悪いけど1番印象に残っている。
    “人間の心理を人間味なく理解する”
    そうは言っても、やはり人間味がなくては理解できないよなぁって思うのだが…これも希望なのか。
    西尾さんのあとがきの、面従腹背の話が興味深い。

  • 刑事さんたちとのお話だった〜 待ち合わせに今日子さんより先に来ちゃいけないのには笑ったw

  • 掟上今日子シリーズ第七弾

    いつもように今日子さんが軽快に謎を解いていく。
    今冊は男性刑事とのコンビ。
    タイトルがなぜ家計簿なのかは全章読んでもわからなかったし、2章目に関しては特にである。トリックも非現実的としかいいようがなく、叙述トリックのための話なのだろうが肝心の殺人事件の犯人は分からずじまい。
    サクサク読めるものの、自分としては、もう少し奥深さを期待していた分、拍子抜けしてしまった感がある七弾であった。

  • ほとんど言葉遊びの巻で、あまり面白くはなかったです。

  • <学生コメント>
    眠ると記憶がリセットされる探偵が主人公のミステリー小説。ドラマ化されたこともある本。

  • 掟上今日子の誰がために(クイボノ)
    掟上今日子の叙述トリック
    掟上今日子の心理実験
    掟上今日子の筆跡鑑定

    全部読んでも、なぜ題名が「家計簿」なのか、分からなかった。
    あと、2話目!ひどいよ~。叙述トリックについての考察は、とてもおもしろく読んだ。ぜひ犯人を教えてください!

  • 今回は厄介君ではなく、色々な男性刑事さんたちとの短編集です。それぞれの刑事の性格がはっきり出ているのは面白いです。用語や「叙述トリック」の定義など勉強になることも多かったです。「叙述トリックにより殺された」には思わず笑ってしまいましたが、その次にはやられた!という気持ちになりました。次作は順番を違えて読了していますが、さすがにそろそろ、もう続きはいいかなという気になってきました。今日子さん自身の謎はいつか明らかになるのでしょうか。

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著者プロフィール

1981年生まれ。第23回メフィスト賞受賞作『クビキリサイクル』(講談社ノベルス)で2002年デビュー。同作に始まる「戯言シリーズ」、初のアニメ化作品となった『化物語』に始まる<物語>シリーズなど、著作多数。

「2021年 『死物語 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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