決戦!桶狭間

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本棚登録 : 114
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062202954

作品紹介・あらすじ

累計10万部へ!「決戦シリーズ」第五弾!!
成り上がりへの壮大なプロローグ――桶狭間の戦い!

花村萬月(今川義元)
冲方丁(織田信長)
宮本昌孝(今川氏真)
富樫倫太郎(松平元康)
矢野隆(毛利新介)
木下昌輝(岡部元信)
砂原浩太朗 第2回決戦小説大賞受賞者(前田利家)

信長、家康、そして秀吉……「天下布武」へのそれぞれの道は、ここから始まった。
戦、戦、戦――この男たちの熱を体感せよ。

感想・レビュー・書評

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  • 関ヶ原がとても面白かっただけに…

  • 今から5年ほど前の2014年の年末に、この決戦シリーズ「関ヶ原」を読んだことがあり印象に残っています。特徴は、同じ場面を主人公を変えて(視点を変えて)書かれていることです。

    私が今まで読んできた歴史小説のほとんどは、主人公から見た景色、考え方で書かれることが多かったですが、この本では、その事件に参加した主な登場人物の目から、各章ごとに書かれています。

    今回のテーマは、私の最も興味のある「桶狭間の戦い」この戦いでは、今川義元、織田信長、せいぜい、改名前の徳川家康程度ですが、この本では義元嫡男の氏真、今川義元の家来、当時は蟄居中であった前田利家の視点からも書かれています。

    このシリーズは他にもたくさん出されているようです。令和2年初めての三連休で楽しませてもらいました。

    以下は気になったポイントです。

    ・今川勢の目的は、自分達とその民を食わせrことである、神社の宮司・寺の住職・町衆の長を都合の良い人間にすげ替えることができる。それがわかっているから、町衆の方が城持ち武将よりよっぽど必死であった。信長の出馬を心から喜び、率先して兵を提供した(p14)

    ・動かざること山のごとし、その代わり、心が決まったら迷ってはならない、「はやきこと風の如く」(p121)

    ・1554年、今川義元、北条氏康、武田晴信(信玄)が駿河の善徳寺に集まって攻守同盟を結んだ、この同盟によって今川は東と北の脅威から解放され、西にすべての力を注ぐことがきるようになった(p122)

    ・大高城は最も西にある今川方の城で、義元が尾張に打ち込んだ「楔」のようなもの、織田勢にとっては目障りなので、東側に、鷲津砦・丸根砦という二つの付け城を築いた(p140)

    ・戦国期の大名と国人領主たちの関係は、自家の利益と生き残りを第一とした。武田氏滅亡のさい、その本国甲斐の国衆でさえあっさり織田へ寝返ったのも、国人領主としてとるべき最善の道であり、避難されることではなかった(p162)

    ・今川本軍は、5月13日には朝比奈泰朝の居城、掛川城へ、14日には曳馬城(浜松城の前身)に着いた、17日には池鯉鮒(ちりゅう)へ到着。狭奈岐大明神(さなぎ)の境内の池に、明神の使いという、鯉と鮒が多く泳いでいることからついた地名と伝わる(p174)

    ・江戸幕府の老中・松平定信が、国を亡ぼす因として、足利義政の茶の湯、大内義隆の学問、今川氏真の歌道、をあげている(p183)

    ・織田が今川領を併呑してしまった場合、武田・北条と境を接することになり、領地が何百万石あっても上洛はおぼつかない(p249)

    2020年1月12月日作成

  • 桶狭間の戦いが舞台、いろんな男を主人公に7人の作家が短編を書いたアンソロジー。合戦の様子をリアルに書いた作品あり、信長と敵方の駆け引きを書いた作品あり。なかなか濃い内容の作品ばかりだった。ほとんど作家の創作だから作家の力量に魅せられる。最後の短編は作家の意図によるものだと思うけどかなり独特。文章のくぎれがなくページいっばいに文章がびっしり。なおかつ義元の首が語るという設定。読むのを途中で断念した。

  • 作家さんにもよるけど今川好きは読むとがっかりするかも?
    酷い書かれ方だけど、首視点というところは面白かった。首視点というところだけは。

  • 今川義元、一文で延々と綴られる文に義元の歪んだ性格、生まれ育ちが反映されてる様。皆がもつコンプレックスが生々しく描かれており、非常に人間臭かった印象。首なのに。

  • 桶狭間の戦い、有名な割に実はよく知らないのだと改めて気づかされた。

    岡部元信の戦いなんて全く知らなかった。
    仏と神の代理戦争という視点は興味深かった。
    そして、そういえばそうだったかもとは思ったけれど、今川氏真が長寿を全うしていたとは。
    ダメダメな彼が活躍する「非足の人」は、なかなかに爽快だった。

    しかし、花村萬月はあまりに独特。一人異彩を放っていた。
    読みにくいのに読まされてしまう。そこは流石と言うべきか。自分では絶対に読まないので、貴重な体験ではあった。

  • 決戦!シリーズの第5弾。桶狭間の限定された時空に凝縮された義元の首を巡る七つの物語。どれも傑作です。七つ目の物語が首になった義元の語りになっていますが、こちらの読む気力が無く、評価できませんでした。
     六つの物語を評価すると5点満点中、平均は4.8点になりました。
    ①覇舞謡 幸若舞の敦盛をバックミュージックに信長公記を素直に解釈した作品。斬新性は有りませんが、冒頭にあることで、桶狭間の戦いのガイドストーリーになっています。 4点
    ②いのちがけ 信長の勘気を被っていた前田利家の主従の物語。ネタバレ出来ない傑作。 5点
    ③首ひとつ 毛利新介と共に、戦場を駆けめぐる!臨場感抜群。5点
    ④わが気をつがんや 家康が格好良すぎる? 5点
    ⑤非足の人 義元の嫡男、氏真は蹴鞠の達人。蹴鞠したさに沓掛城まで来たが… 5点
    ⑥義元の首 最前線の今川方の守将、岡部元信。義元の首は信長が丁寧に供養し、元信は降伏して命は助けられたと、信長公記にあり、信長らしくないと思っていましたが、実は…5点 
    ⑦漸く、見えた。義元の首はかく語りき 評価に含まず
    以上、合計29点平均4.8

  • 今川2万vs織田2千の奇跡の勝利をした桶狭間の戦いを描く。信長のここぞの時の決断力と実行力に勝利を導く鍵が有った。

  • 短編集。お得感パない。

  • 2016/12/18読了。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第七回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。マンガ原作やアニメ脚本も手がけるなど、様々なジャンルで活躍している。

「2020年 『戦の国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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