裏関ヶ原

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 81
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062202985

作品紹介・あらすじ

あの日、それぞれの「関ヶ原」があった。

黒田如水
佐竹義宣
細川幽斎
真田昌幸
最上義光
織田秀信

東軍と西軍、徳川と豊臣などではない。
ただ、己の「家」の意地と志をもって、全国で戦った武将たちの関ヶ原を描いた短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。
    おもしろかった。
    関ヶ原の戦いは、ゴールではない。
    どちらにつくにしても、どういう信念で臨み、戦に後をどう生きるのか。
    力をもつものに目をつけられたものたちが、ただ屈するのではなく、それぞれの意地や信念をもって生きる。
    人物が魅力的で、すがすがしい。
    中でも石田三成が光る。

  • 短編集、6作。最上義光、佐竹義宣、真田昌幸、織田秀信、細川幽斎、黒田如水
    それぞれ渋い面々。骨のある武将であり、歴史の裏側での生き様、死に様が皆見事と言える。

  • 「三成めの足元にも及ばなかったようだ」

    小さな盆の中で踊らされていた自分と、秀吉の影に隠れ日本の先の先まで読んでいた石田三成に対し敬意をこめて黒田如水は言い放った。歴史ものは創作的なものばかりだと思うが、実際秀吉が行った二度の渡海は明と朝鮮の仕返しもなく終わったことを考えれば三成が陰で交渉をしていたというのは信憑性もある。

    「裏関ヶ原」

    主人公は東と西をバランスよく3人ずつ描いてあるが、やはり面白いのは西側の武将に感じる。策士と言える黒田如水に真田昌幸、細川幽斎。文献自体が少なくこれといって知識もなく本当に面白いと思えた3人が佐竹慶宣に最上義光に三法師こと織田秀信。

    関ヶ原での激戦と言えば本戦ばかりを取り上げているが、福島正則に池田輝政、浅野幸長と言った猛将たちに攻め込まれた岐阜での戦いは熾烈を極めていた。本作でも少ししか取り上げられていないが実際はこの戦いにおいて西軍の消耗がなければといった感もある。

    時代小説は読めば読むほどいろんな考えが膨らむから面白い!

  • 2018.6.19完了
    短編でよくまとまっている。
    奥州や九州についてよく分かる。
    最上義光や織田秀信の悲しみがよく伝わった。

  • 全国で戦った6人の武将たちの関ヶ原。
    駒姫を亡くした最上義光を書いた「謀将の義」
    織田信長の後継者・秀信を書いた「鷹の目」が良かった。
    「己が見届けた乱世、大地は既に徳川の天下なのだ」と秀信。
    そのときの気持ちを思うと。だから戦国時代はおもしろい。

  • 天下分け目の関ケ原。関ケ原以外の日本各地で、戦国武将がどんな目論見で生き抜こうとしていたのか。徳川につくのか。石田につくのか。豊臣につくのか。第三の道を選ぶのか。やはり、一日で決着してしまったというのは、歴史物語としては残念であります。戦国乱世よ再び、という流れだったと思うんだけども。
    奥州・伊達。関東・徳川。大阪・豊臣。中国・毛利。九州・島津。
    ざっと簡単に挙げてみるだけでこれだけの大名たちが、戦国乱世を駆け巡ったと思うんですよね。うぅむ、惜しい。

    野望、義理、復讐、達観と短編6話の主人公にそれぞれの思惑・動機で書かれていて興味深いです。
    この時代の戦国武将のイメージは「花の慶次」と「へうげもの」の拠るところ大。なので、そのイメージ覆す最上義久は、とても面白かったです。

    と思っていたけど、読後よくよく考えてみたら、それって蘆名じゃなかったっけ?シーズーみたいな犬抱えてよしよししてる人。
    いかんいかん。

  • 真田丸関連で。貸出期間がきれて途中で挫折したので、機会があったらまた借りて読みたい。

    幻の都 
    義理義理右京
    細き川とて流れ途絶えず
    背むいてこその誠なれ(←ここで挫折)
    諜将の義
    鷹の目

    登場する武将は(順不同ですが…)最上義光、佐竹義宣、真田昌幸、織田秀信、細川幽斎、黒田如水。しぶい…。

    佐竹の登場する義理義理右京が面白かった。どの章にも必ず石田三成が絡んでいて、「裏関ヶ原」というタイトルにあやかって、この物語の裏の主人公は石田三成なんだと思った。武将というのはただ強ければいいというものではなく戦況を読む力やしたたかさ、人を引き付ける力(カリスマ性)、臨機応変さ柔軟さなども兼ね備えていなければ生き残っていけないのだとそう感じた。

    これ歴史に強い他人ならもっと楽しめるんだろうなぁ…。真田丸のキャラにいちいち変換しないとわからない自分がつらい。

  • それぞれの関ヶ原。
    最後の織田秀信が、特に、良かった。

  • こういう小ネタ集、この人、好きだよね。
    知らない人の話を読むのは楽しい。
    最上さんとか、よかった。

  • 戦国時代あんまり好きじゃなかったけど…真田丸のせいで…。今までだったら手に取らなかった本。
    短編集。関ヶ原の戦いのときに、それぞれの家を守るため、それぞれの義を貫くために奮闘した人達のお話。黒田如水、佐竹義宣、細川幽斎、真田昌幸、最上義光、織田秀信。どの話もよかったけど、涙なしに読めなかったのは最上義光のお話。
    裏関ヶ原読んだから、次は表から…司馬遼太郎の関ヶ原でも読みます。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。2010年「我が糸は誰を操る」で第5回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。同作は、『戯史三國志 我が糸は誰を操る』と改題し、翌年に刊行。12年『戯史三國志 我が槍は覇道の翼』、15年『誉れの赤』でそれぞれ第33回、第36回吉川英治文学新人賞候補となる。16年『闘鬼 斎藤一』で第4回野村胡堂賞受賞。7人の作家による“競作長篇”『決戦! 関ヶ原』『決戦! 関ヶ原2』『決戦! 三國志』『決戦! 川中島』『決戦! 賤ヶ岳』にも参加している。他に、『関羽を斬った男』『治部の礎』『裏関ヶ原』『孟徳と本初 三國志官渡決戦録』『老侍』『雷雲の龍 会津に吼える』『憂き夜に花を』『ぜにざむらい』などがある。

「2021年 『新風記 日本創生録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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