七月に流れる花 (ミステリーランド)

  • 講談社
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本棚登録 : 550
レビュー : 79
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062203449

作品紹介・あらすじ

坂道と石段と石垣が多い静かな街、夏流(かなし)に転校してきたミチル。六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城――夏流城(かなしろ)での林間学校への招待状が残されていた。ミチルは五人の少女とともに、濃い緑色のツタで覆われた古城で共同生活を開始する。城には三つの不思議なルールがあった。鐘が一度鳴ったら、食堂に集合すること。三度鳴ったら、お地蔵様にお参りすること。水路に花が流れたら色と数を報告すること。少女はなぜ城に招かれたのか。長く奇妙な「夏」が始まる。

感想・レビュー・書評

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  • 「みどりおとこ」と言う不気味な影。呼ばれた子供たちは必ず行かなければならない
    夏の城。呼ばれた少女達で共同生活がはじまる。絵本のような挿絵とルビ。児童向けの作品なのか
    大人もこれは奇妙な世界へ引き込まれる。謎に満ちて懐かしくて哀しい夏を堪能した気分。

  • 恩田さんらしい、少女たちときれいな古城と、秘密の物語。恩田作品は当たり外れが大きいと言われるけれど、楽しみ方を覚えればどの作品も楽しめると思っている。イラストが酒井駒子さんで大変豪華。

  • 子ども向けだからいろいろ制約はあったろうけど、つまらない。
    シェルターの職員って誰がやるの?緑色になったら感染力が強くて助からないんでしょ?たった一人助かったみどりおとこは病気の研究に協力すべきでしょ?そんなに恐ろしい病気なら世界的に有名で、中学生が全く知らないって不自然だし、ホスピス的な施設がある町なら更に有名なはず。その前に激しい建設反対運動が地元で起こることは必至。治療法がない感染病がどれほど忌み嫌われるか、知らない大人はいないのでは。もちろん恩田さんも知っている。病気で末期の子どもを親からも医療関係者からも離して死なせるってあり得ない。(そもそも亜季代の死は必要か?)簡単にはでられない場所に中学生を閉じ込めて、万一災害が起こった場合はどうするのか。
    まあそういうリアルな設定ではないんだよ、と言う人もいるだろうけど、リアルでないならそれを信じられるだけの内容が必要であり、これにはそれがない。
     日本を舞台にしてるが(東京とか隅田川とか出てくるし、登場人物の名前が日本人の名前)城はヨーロッパの古城的で(部屋はベッドがあり、食堂はテーブルがある。鐘楼お獅子が水を吐く噴水もある。池も挿し絵は洋風)、瓦屋根とお地蔵さんがあるというなんだかとんちんかんな感じ。
     子ども向けだから適当に書いたのか?世界が構築できてない。誠意のない作品だなと思った。『秘密の花園』や『若草物語』が好きだったなら、素晴らしい児童書がどんなものか知っているはずだし、書く力もある人なのに。
    装丁だけは立派なすかすかの本。

  • 麦の海に沈む果実に似てる!
    児童書だけど楽しめました。
    欲を言えば中学生のときに読みたかった。
    いいストーリーです。

  • とても文字が大きかったので、児童書かと思った。
    装丁が良い。七月と八月で繋がっている物語も良い。
    ひと夏の、とか少年たちの、とか少女たちの、この場所の一夜のとか、そういう限定的な状況下を描かせたらこのひと最高だと思うの。
    八月をこれから読むので楽しみだ。
    紐解かれたときの、あ、そうなのねという不完全燃焼さもすきなんだよ。
    久しぶりの恩田節で良き♡

    夏の城、みどりのひと、水路の花、夏休み

  •  1学期半ばの転入で、友達もできないまま夏休みにはいってしまい落ち込んでいたミチルのもとに、林間学校の招待状が届けられた。
     
     夏のお城とよばれるその場所は、外界と隔離されていた。そこに集められたのは6人の少女。
     三つ鐘が鳴ったら、お地蔵様の前に来なければならない不思議なルール。林間学校なのに先生は来ない。
     分からないことが多すぎるなか、一緒に暮らすうちに仲良くはなった少女たちだが、何か隠し事をしているとミチルは思った。

  • 図書館で借りて読了。
    絵は酒井駒子さん。装丁は祖父江慎。
    そして箱入りなんだ。それだけでも惹かれる本。

    大人も読める児童小説。
    忘れていたあの頃を思い出すような残酷でもあり優しさにも満ちている。行間の中にいろいろな感情を読み解くことができる。『終わりなき〜』『夜の底は〜』には無かったものだ。言葉に出来ないモノが溢れてくる。

    しかし、『終わりなき〜』『夜の底は〜』といい、この『七月は流れる花』や『八月は冷たい城』など、タイトルが詩的で惹かれる。ストライクゾーン。

  • 思わせぶり
    レーベルのコンセプトとしては合ってるのかな

  • 恩田陸さん×酒井駒子さんなんて、見つけた瞬間手に取らないわけにはいかなかった。
    恩田陸の持ち味である、どことなく影のある大人びた少女たちと、閉鎖的な学校という不穏で湿度の高い雰囲気がやみつきになる。
    読み始めて気づいたのだけれど、児童向けの小説なのでしょうか?大人でも十分楽しめる内容だと思う。

  • 最初、ミステリーで面白い。
    最後、ちょっと悲しい。
    恩田 陸さんの本が大好きです!

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プロフィール

恩田 陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。幼少期は名古屋、長野、富山、仙台などを転々とする。高校時代は茨城県水戸市に在住。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。
1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。
2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞と第14回本屋大賞を受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。

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