七月に流れる花 (ミステリーランド)

  • 講談社
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本棚登録 : 677
レビュー : 92
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062203449

作品紹介・あらすじ

坂道と石段と石垣が多い静かな街、夏流(かなし)に転校してきたミチル。六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城――夏流城(かなしろ)での林間学校への招待状が残されていた。ミチルは五人の少女とともに、濃い緑色のツタで覆われた古城で共同生活を開始する。城には三つの不思議なルールがあった。鐘が一度鳴ったら、食堂に集合すること。三度鳴ったら、お地蔵様にお参りすること。水路に花が流れたら色と数を報告すること。少女はなぜ城に招かれたのか。長く奇妙な「夏」が始まる。

感想・レビュー・書評

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  • 恩田さんらしい、少女たちときれいな古城と、秘密の物語。恩田作品は当たり外れが大きいと言われるけれど、楽しみ方を覚えればどの作品も楽しめると思っている。イラストが酒井駒子さんで大変豪華。

  • 不思議な話
    最初はミチルと同じで何が何だかわからなかった。
    最後にあーそうなのかってわかる。

    幻想的、ふわっとした感じ。恩田さんらしい。

    夏の人が悲しいね

  • 夏流(かなし)という街に転校してきた中学生のミチルは、終業式の日に全身緑色の「夏の人」から「夏の城」での林間学校に招待された。ミチルは5人の少女たちとともに夏の城で静かな共同生活を開始する。

    ダークファンタジーというか静謐で悲しい話。
    恩田ワールド全開、面白かった。
    (図書館)

  • 【ファンタジー】

    「ーー夏のお城に呼ばれたのね。」

    すべてはこのことばからはじまる

    夏流(かなし)という城下町に越してきたミチルは
    「みどりおとこ」に誘われて
    夏流城(かなしろ)の林間学校に参加する

    歳は近いけど共通点の見当たらない
    女の子6人との共同生活は淡々と流れていくが、
    やがて事件が起きる

    ここまでは完全にミステリー

    すべての謎は最終章で明かされ、
    見事にファンタジーへと昇華する

    お城は緑色感冒という不治の病のシェルターで、
    末期患者の子どものミチルたちは
    親の最期のために呼ばれたのだった

    川を流れる花は病で亡くなった人の数

    「やっぱり花はきれいだよ。花それ自体が、
    命そのものなんだもの。きれいに咲いた花が、
    それぞれ一生懸命生きて死んでいった人を
    表してるのって、
    それでいいんだって思うようになった。」

    幻想的な酒井駒子さんの絵が
    世界観を一層彩っている…なんて切ない…
    最後で一気にカタルシスまで持ってった

    文章にはふりがなが振ってあり
    児童文学的ではあるけど、ちょっと怖いかな

    酒井さんの絵も含め、これも大好き

  • 長年の恩田ファンは、この誰に読んでもらいたいのかわからない毒っ気のある感じが良いんだろうなぁ。そうそう、こういうのもいいんですよ。
    2019/3/6読了

  • 恩田陸さんらしい、冷たさと聡さを感じる子供達の物語。これまで読んだシリーズとは違って、最後で謎解きがあるのだが、話の展開からの期待値と噛み合わなかった。

  • 転校してきたばかりのミチルは、全身緑色の”夏の人”から夏休みの林間学校の招待状を渡される。呼ばれた子供は必ず行かねばならないらしく事情がよくわからないまま出かけるのだが、夏の城と呼ばれるそこでの生活は奇妙なものだった…
    恩田陸らしい詩情溢れた物語だが、ラストが少々唐突だし疑問が残った。

  • 麦海を彷彿とさせる、少女たちの閉じられた世界。
    雰囲気はいいんだけど……なんだろ。恩田さんの「ふわっと」した終わり方は好きなんだけど(で?!みたいな(笑))これはなんか、違う。
    なんか、もうちょっと丁寧に世界観を描いて欲しかった。
    児童書?だからなのかもなんだけど、全体的に「薄っぺらい」
    前半はすごくいいんだけどなー。うーん……。

  • ミチルはこの街に転校してきた。それも六月という中途半端な時期に。それで学校でも友達を作れない。帰り道にある和菓子屋に行ったら、ちょうで留守だった。お店の中の鏡に映ったみどりの人物。それから逃げようと必死で走って、級友に出会った。そして学生カバンのなかに封筒が入っているのに気が付いた。夏の城への招待状だ。「八月は冷たい城」から読んでしまった。この本から読むべきなんだな。

  • 大きな鏡の中に緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つけた中一のミチルが、呼ばれた子供は必ず行かなければならない謎に満ちた古城での林間学校の招待状を受け取る。五人の中学生の少女達との共同生活の中、鐘や花の不思議なルールに従う。設定も雰囲気も素敵でうっとりした。招かれた理由もしっくり来て良かった。

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著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

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