合理的にあり得ない 上水流涼子の解明

著者 :
  • 講談社
3.29
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062204453

作品紹介・あらすじ

「殺し」と「傷害」以外、
引き受けます。

美貌の元弁護士が、あり得ない依頼に知略をめぐらす鮮烈ミステリー!

『孤狼の血』(日本推理作家協会賞受賞)、
『慈雨』(本の雑誌が選ぶ2016年度ベスト10・第1位)の著者、最新作!!

将棋ソフト、野球賭博etc.タイムリーな話題が満載!

不祥事で弁護士資格を剥奪された上水流涼子は、
IQ140 の貴山をアシスタントに、探偵エージェンシーを運営。
「未来が見える」という人物に経営判断を委ねる二代目社長、
賭け将棋で必勝を期すヤクザ……。
明晰な頭脳と美貌を武器に、怪人物がらみの
「あり得ない」依頼を解決に導くのだが――。

書店員さん驚嘆!

「あり得ないほど」の密度の濃さは「さすが」の一言。 
               三省堂書店営業企画室  内田 剛さん
無茶ともいえる依頼を次々と解決していく姿が、清々しい!  
               MARUZEN名古屋本店 竹腰香里さん
プロフェッショナルなキャラクターと痛快な結末を堪能しました!
               ときわ書房本店 宇田川拓也さん
「あり得ない」という思い込みに足をすくわれる怖さと、
足をすくわれる人物を見る痛快さを楽しめる傑作!
               あおい書店川崎駅前店 大西健文さん
格好いい! 涼子と貴山のコンビ、最高だ!!  
               大垣書店イオンモールKYOTO店 辻 香月さん

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。今まで何冊か柚月裕子さんの本を読んでたけど、この本は何かちょっと違う感じがしました。シリアスな感じではなかったからかな?

    上水流涼子と貴山の絶妙なコンビネーションがいい。二人の過去があったからこそ今があるんだなあと思います。金持ちの依頼だけを引き受けるだけではなく、弱者にも寄り添い、悪人を懲らしめるのが人間味があっていいです。報酬は高いけど。

    続編があれば読みたいです。

  • 私としては柚月裕子さんの本で短編集は初めてでしたが、だからなのか、今までの作品と何か違うと思いながら、読み進めました。
    これまでと比べ、説明が多い、長い、登場人物に深みがない、これは短い話の弊害?主役が女性だから??
    とはいえ、話し自体は面白く、特に賭け将棋の話は流石だなあと感じました。

  • 2022/03/27読了
    #柚月裕子作品

    過去に身を置く組織に嵌められ
    弁護士資格を剥奪された上水流が
    天才助手の貴山と組んで
    依頼者の問題を解決する現代版必殺仕事人。
    嵌められたら嵌めかえす。

    「孤狼の血」などと比べるとかなりライト。
    でもやっぱり面白い。

  • 連続短編集。どれもサクッと読めるし、後味もよくていい。心情的に〜が一番良かったかな。

  • 「殺し」と「傷害」以外は引き受けますーー。

    6年前に罠に嵌められ、弁護士資格を剥奪され法曹界を追放された上水流涼子は、
    IQ140の貴山をアシスタントに、探偵エージェンシーを運営。
    明晰な頭脳と美貌を武器に、「あり得ない」以来を解決に導くのだがーー。

    涼子と貴山の元へは、さまざまな相談事が持ち込まれますが、それらはあり得ない依頼。
    表の世界では解決できない難問ばかり。
    法曹界を追放された涼子が、法を逆手に取って、時は詐欺まがいのことまでして
    依頼人の要望に応えようと知略を巡らせて駆け回ります。

    予知能力者・覚醒剤・将棋ソフト・野球賭博…。
    タイムリーな話題が満載だった。
    んー読んでて嫌な気持ちになったりはしなかったけど、
    解決されても…ふーん、そうなんだね~って感じでした。
    あっけなく、あっさりと解決され過ぎだったのかも…。
    一話読むと、次の一話を読む気持ちが余り湧かず、読むのに日数が掛かってしまいました。
    いつもの柚月さんの骨太な作品ではなく、エンタメ性が高い軽い作品でした。
    でも決してクオリティが低い訳ではなかったです。

    涼子と貴山のやり取りが軽妙で二人の距離感が何とも良い感じでした。
    ドラマ化すれば面白いだろうなって思った(*´ `*)

  • 上水流エージェンシーの代表上水流涼子と、助手の貴山伸彦が難事件を鮮やかに解決!5つの短編タイトルはいずれも「◯○的にあり得ない」で、○○に入る「確率」「合理」「戦術」「心情」「心理」の各言葉は、内容に即しており遊び心も感じられる。上水流エージェンシー誕生の経緯と貴山の起用については4話目に詳しく、1~3話で不明だった2人の関係性がようやく理解できた。

    どの事件も超人的な頭脳を誇る貴山ありきの解決である。上水流自身も容姿端麗頭脳明晰で、この二人は完全無欠、無敵のコンビだ。だからか、どんなに危険な場面でも不安が全くない。ミステリーを読むとき特有のドキドキ感がないところが、ちょっと物足りないかな。とはいえ、二人の「女王様」&「執事」的関係性はけっこう楽しめた。

    続編や映像もあるようなので機会があれば見てみよう。

  • 〇〇的にあり得ない。

    5編全てラストがスカッとして終わった。
    涼子と貴山のシレ〜っとしたやり取りも良かったし、弁護士免許を剥奪されたからこそ本当の弱い者の味方になれるのではないかという皮肉めいたところも良かった。
    涼子も貴山もカッコいい!

  • 以前ドラマを観ていたので原作本を読んでみた。
    細かな設定の違いはあったけど、原作の印象とドラマの印象、大きく変わることなく、雰囲気そのままという感じでイメージを崩さずに読めた。
    貴山の万能ぶりがすごい。その頭脳が欲しい。

  • コミカルだけどスパッと事件を解決する。表紙のシルエットもカッコいい ニューヒロイン登場か、と期待しましたが、残念賞です。ヒロインと相方の役割分担がよくわかりません。どちらを活躍させたいのでしょうね。また、2人の性格も曖昧でした。やっぱり、この手の作品は女主人とワトソンくんというのがテッパンですよね。

  • 6年前に罠に嵌められ、法曹界を追放された主人公が、法を逆手に取って、時には詐欺まがいのことまでして、依頼人の要望に応えていく連作短編集。これまでのこの作家さんの作品とは、ちょっと違った感じで、なかなか面白かった。主人公の涼子も魅力的だが、助手の貴山がさらにかっこいい。中盤の作品で、二人の出会いも明かされ、短編なんだけど、きちんと背景も描かれ、シリーズ化して欲しくなる。

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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