〈世界史〉の哲学 近世篇

著者 : 大澤真幸
  • 講談社 (2017年3月22日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (482ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062204538

作品紹介

遅れた封建ヨーロッパの中世末期になぜルネサンスと宗教革命という相反する運動が同時進行したのか。ラテン語で書かれた聖書を読めないカトリック信者のジレンマとはいかなるものか。科学革命のハイライトともいうべき「万有引力」は、合理的思考が忌避する遠隔作用ではないのか。西欧だけがなぜ近代へと飛躍しえたのかという謎が今、解き明かされる!

〈世界史〉の哲学 近世篇の感想・レビュー・書評

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  • 社会学者、大澤真幸の近年のライフワークという印象のある「<世界史>の哲学」シリーズ。現在までに古代、中世、東洋、イスラーム、近世の5つの時代を舞台として出版されているが、資本主義と神の問題を改めて考えるきっかけとして、最も時代が近い本書をセレクト。

    本書では、ルネサンスと宗教改革という正反対の運動が同時に起こり、科学革命という近代社会へ繋がる運動も起こった中世を舞台にして、大澤真幸独自の概念である「第三者の審級」をキー概念として、神を疎外したかに見える近代社会は、実は第三者という形で神を内面化しており、その影響から逃れ出ていないということが描きだされる。

    読みながら、本当の知性というものはここにあるのかもしれないという知的興奮が止まらず、500ページの大著ではあるが、スムーズに読めてしまった。政治学、美学、宗教学、経済学など様々な要素が神の存在を媒介として繋がっていき、美しい論理が構成される一冊。

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