COCORA 自閉症を生きた少女 1 小学校 篇

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 112
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062204545

作品紹介・あらすじ

発達障害の当事者が自らの壮絶な体験を克明に描いた衝撃作

本書は、自閉症スペクトラム障害である著者が、自身の半生をもとに描いた、自伝的小説である。幼い頃から「なんだか変わった子 」と言われて育ってきた心良(ここら)が、小学校入学とともに出会ったのは、理不尽な暴力教師「鈴本」だった……。
次々に訪れる様々な試練。
誰にも理解されない障害を抱え、もがきながら、戸惑いながら、全てのものと闘いながら、それでも必死に生きていく。自閉症スペクトラム障害の少女の 「闘いの軌跡」。

中村うさぎさん絶賛!
激しい痛みを感じながら夢中で読んだ。アスペルガーという難しい障碍(しょうがい)を抱え、イジメや差別、拒絶、侮蔑を浴びながら著者は必死で生きる。誰か愛して、理解して、と叫びながら。ああ、この叫びは知ってる。かつて私もそう叫んだ人間だから。

感想・レビュー・書評

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  • とにかく苦しい。
    読み進めたい気持ちがあってもなかなかページをめくれないほど苦しい本。
    でも是非読んでほしい。
    こんな風な気持ちなんだ、だからそういう行動をするんだ、って分かるし、苦しさを少しでも、読まないよりは理解できるんじゃないかと思う。
    私は読むのに体力を要したので、
    心が比較的元気な時に読むことをお勧めします…
    しんどい時に読むともっとしんどいかも

  • 苦しい、辛い...。自身の存在価値すら感じられない。無知≒裸足の私...。未知≒無知なるが故の非道。ドナ・ウィリアムズの著作を思い出した。当事者理解を自分だけでなく、他者に広めていくには?地道な対話しかないことは理解しているが、その徒労感に負けいないモチベーションを維持する何かが欲しい...。
    「死んだ生き物たち、汚いとかいうんやったら、もう、地面踏まんかったらいいねん。」

  • 著者の自伝的小説。教師による虐待やいじめの場面がすさまじい。タイトルには「自閉症」とあるけど、主人公は、知的障害や言葉の遅れを伴う自閉症ではなく、少し前の言い方ならアスペルガー症候群、いまの診断基準でいうと自閉症スペクトラム障害にあたる。突然のパニック、相手の気持ちを理解する力が弱い、抽象的な指示が理解しづらいといった問題を抱えているから、周囲に理解してもらえず、地獄のような日々を送る。続編も出てるので、読んでみます。

  • 昭和時代、自閉症に理解がまだなかった時代だということが大きいのかもしれないが、それにしても壮絶な虐待行為に気分が重くなる。
    しかし、情報もなく本人ですら自分の中で起こっていることを説明できない状況では先生や親も対応に困ることはあっただろう。
    大声で喚いたり、(本人には理由があったとしても)人に暴力を振るったりする子供は問題視されるのは当然と言えば当然だ。
    現在、「なんでもかんでも病名を付ければ良いってもんじゃない」という程様々な症状に病名が付いていると感じることがある。しかし、他者にその症状を分かりやすく理解してもらうことが重要な自閉症などに関しては、カテゴライズして名前を付けるということは意味のあることだと思った。
    顔に靄がかかり、表情が読み取れない・知覚異常・抽象的な言い回しでは伝わらないといったことは私には想像することすらできない。
    また、小学校での教師の存在の大きさに驚かされた。
    「スズモト」という最悪な先生に対して「堀田先生・桜田先生」といった素晴らしい先生たちがこの本には登場するが、対比されることにより、子どもたちにとっての教師の存在の大きさが余計際立つ。教師によって、クラスの雰囲気がこれほどまでに違ってくるのか。
    堀田先生の子どもを理解しようと努力すること、桜田先生の自主性の尊重。
    障害がある・なしに関わらず、きっとこのようなことを大切にしてくれる教師のクラスはとても良い環境になるのだと思う。

  •  読了せず。
     自閉症を生きた少女である心良さんの自伝。
     実に生々しい描写で、読んでいて途中で心が折れた。
     まるっきり当てはまらない人は、こういうことがあるんだなぁと思えるのかもしれないけれども、引っかかるところがあり、なおかつ心が弱っているときに読める本じゃなかった。いつか読みたい。

  • 発達障害を抱え、人とは違う感覚に幼い頃から生きづらさを感じてきた女性の体験が書かれている。理解無く、頭ごなしに怒る両親、問題児と決めつけ、教育という名の虐待を行う信じられない女性教諭。自らの気持ちをうまく言葉で表せずただ耐えてきた女性の辛さが伝わる。その中でも、彼女を愛し心からの笑顔を向ける教師との出会い、保健室、センターでのまったりとした時間。光のあたる時間もあったようだが、障害理解が乏しい時代。幼い頃から特性に合った子育て、教育をうけていたら彼女の人生は変わっていただろうにとはがゆく、切なく思う

  • 発達障害に対する認知度は年代によってかなり変わるので
    年齢は書いておくべきでは?

    周りの状況を理解するのが苦手な病気だけに本人には見えてない事が色々あったのではと思いました
    当人の気持ちや感じ方の部分は良いけど周りの人の事は第三者のドキュメンタリー作家に頼めなかったのかなと

    母親が急に手を強く引っ張る等を意地悪な事と書かれているけれども
    もしかしたらお年寄りや、ベビーカーが来ているのに直進していってたのかもしれない

    躾のつもりが疲弊していてあたりが強くなっていったのかもしれない
    只々、言うことを聞かない子供に意地悪する親達という登場人物に違和感を感じました

  • 自身が発達障がいと知らずに大人になるまで、社会の中で必死にいきてきた、ここらの壮絶な幼少期を当事者の立場から解説を交えて描いた私小説。発達障がいの特徴を細かく捉えていて、どうして動き回るのか?どうしてパニックになるのか?何が分からないのか?がよく分かります。(たぶん)普通に相手の心の機微を読んで生活している私には到底理解しにくい世界を垣間見られた気がします。親がせめてもうちょっと理解しようという気持ちがあったらなぁ。

  • 主人公ここらの小学校卒業までの話で、その後思春期編に続くのだけど、「壮絶」としか言いようがない日々を綴ってある。
    自閉症スペクトラムの人が、世の中をどう見ているかがとてもよく伝わってきて、恐ろしくなります。
    祖母や両親のここらに対する態度が、ここらの成長するためのに土台を不安定な物にし、小1の担任スズモトが更にここらを歪めていく。

    だけど…
    周りで接する人たちの戸惑う気持ちも分かります。ここらのような子と、どう接していけばいいか

    身近にいる自閉症の人も、付き合いづらいところがあり、コミニュケーションで嫌な思いをしたくない為に、最近ではあまり関わらないようにしてしまっている

  • It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives.
    It is not the one that is most adaptable to change.
    It is the one of next generation that is most tolerant in a variable species

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著者プロフィール

昭和生まれ。幼い頃から「変わった子」と言われて育つ。大人になり高機能広汎性発達障害(自閉症スペクトラム障害)と診断される。
診断後、本の執筆を思いつくが、長らく書くことはなく、その後長期の体調不良に陥ったことをきっかけに、「自分の人生の意義を知りたい」と執筆を開始。
好きは花はアザミ。

「2017年 『COCORA 自閉症を生きた少女 2 思春期 篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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