決戦!関ヶ原2

  • 講談社
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本棚登録 : 113
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062204576

作品紹介・あらすじ

累計10万部を突破し、ますます進化を続ける「決戦!」シリーズ。その中でも最高の人気を誇る『決戦! 関ヶ原』が、さらにスケールアップして帰ってくる!
慶長五年九月十五日(一六〇〇年十月二十一日)。美濃国関ヶ原の地で、天下分け目の大会戦が勃発。乱世を終わらせる運命を背負ったのは、どの男だったのか――。
そんな関ヶ原を駆ける七人の武将を描くのは当代きっての歴史時代小説界の人気実力者たち。読者は、新たな関ヶ原を目撃する!

感想・レビュー・書評

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  • 「秀秋の戯」「名だけを残して」「蜻蛉切」が特によかった。
    前者ふたつは、裏切る者の話。小早川秀秋主体的で新鮮。小川祐忠の葛藤も面白かった。
    3つ目は、関ヶ原メインというより、本多忠勝の話。生きざまが魅力的。

  • 関ヶ原1にはちょっと負けるけど、黒田、
    島、小早川、大谷の章は面白い。一部、関ヶ原に殆ど関係ない章があるのが残念。

  • 関ヶ原の戦いを舞台にした歴史小説です、今まで渡したが読んできたものと異なるのは、何が起きたかよりも、それに参加していた7名の武将を主人公にして、関ヶ原の戦いにおいてどのような葛藤のもとで決断、行動を起こしたかについて描かれています。

    関ヶ原の戦いは小学校でも習う有名な戦いで、小早川秀秋の裏切りにより一気に勝負がついたとされていますが、この本を読むと必ずしもそうではないと思われます。

    小早川秀秋の裏切りは、大谷吉継によって推測されていて、それへの対策もなされていましたが、その対策となっていた4名の武将の裏切りまでは見通せなかったのが勝敗を分けた大きなポイントだったかもしれません。事実、彼らは戦いの後に家康から良い処遇を受けていないからです。寝返った武将にも言い分はあるとは思いますが、変えることのできない境遇の中で決断を下す難しさを感じました。

    以下は気になったポイントです。

    ・石田三成が決起し、しかも豊臣の武将に敗れれば、徳川は豊臣秀頼に手を出さない、さらに毛利は徳川と長期戦をして天下を分けるつもりであったが、石田三成が一度の戦いで敗れれば、もはや毛利は徳川と戦うことはかなわなくなる、さらに黒田長政も同様となり、徳川・毛利・黒田がにらみ合うことになる(p36)

    ・家康は、豊臣家の家老職としての権利を利用して「天下静謐のため謀反人の上杉景勝を討つ」と称して大名衆を動員している、大坂には彼らの妻子が残されている(p95)

    ・松平下野守忠吉は、家康の4男で、この時は武州忍10万石の当主である、家康の後継者秀忠が信州上田で足止めを食っているため、忠吉が全軍の総監となり、舅にあたる直政が後見役に任じられていた(p117)

    ・彦根城博物館にある「関ヶ原合戦図屏風」には、屏風のほぼ中央僅か下に、笹の生木を差し物にして呆然と立つ、可児才蔵と引き退く宇喜多勢を追う仙谷久勝つの姿が、はっきりと描かれている(p129)

    ・大谷吉継は、調略などではなく、ただ仕官を誘っているような気安さで言った、小川祐忠は寝返り(徳川→豊臣)の確約をしてしまった(p151)

    ・脇坂安治は早くから東軍へ内通し、開戦の際には必ず寝返ると確約していたため、淡路洲本3.3万石から伊予大洲5.3万石へ加増された、だが残りの3将は事前に旗色を明かにしなかったので、朽木は減封、小川および赤座は没収改易された(p158)

    ・大久保平八郎の初陣にて、家康(当時元康)が怖くないのかという問いかけに対して「怖がっていくさに勝てるのなら、怖がりもいたしましょう」と答えた(p173)

    ・永禄6年に元康の嫡男と信長の娘の婚約が成立、これを機に、元康は今川氏との断交を内外に示すため、義元より拝領の「元」を廃し、名を家康と改めた(p186)

    ・西軍諸侯から没収した領地は600万石以上、徳川家は250→400万石となり、全国に設けられた豊臣家の直轄領(蔵入地)を廃止したので、豊臣家は事実上、65万石の大名に転落した(p247)

    ・戦は第一に速度である、それは情報網によって生まれ、兵站によって支えられる。必要なのは緻密な計算、膨大な整備作業、そしてばらまくべき財である・進路上の村々で褒美を約束、働き手を確保しないと道ひとつつくれない。夜間に火を焚き、替え馬を置くのにも人手がかかる(p254)

    ・ただ消耗し村や町を荒らすだけの戦はすべきでない、勝つことは富むこと、それが秀吉の考えかた。天下という大いなる視野を持てたからであり一国一領の安泰しか考えないものほど荒らすだけの戦をする(p255)

    ・大谷吉継は関ヶ原戦いの前に2つの大きいことをした、1)前田家を翻弄し、あとを丹羽長重にまかせて前田家を参陣させなかった、2)東の徳川(秀忠軍)を足止めさせた、娘婿の真田信繁と共謀した(p259)

    ・大谷吉継は堺衆との間で、根気よく調整を続けた、改革の意図と将来約束される利益を理解してもらった。三成と大谷吉継が組むということは、推進と調整、二人の息はぴったりと合っていた(p266)

    2020年4月29日作成  

  • 決戦!関ヶ原
    はその臨場感ある面白さに、私が初めて関ヶ原合戦の舞台を見るきっかけでした! 
    決戦!関ヶ原Ⅱ
    も武将の心情に共感できて、期待を裏切らない傑作揃い!

     黒田長政 島左近 仙石久勝 小川祐忠 本多忠勝 小早川秀秋 大谷吉継

     今度は小早川秀秋が戦場で見た松尾山からの絶景を見たく、松尾山を初めて登城する予定です!

  • 決戦!関ヶ原 第二弾 
    今回もそれぞれ読み応えのある短篇ばかりでした。 
    今回も小早川秀秋の解釈が面白い。 
    あそこまで俯瞰できる男がなぜにあのような最後を遂げるのか? そこがちょっと説得性に欠けるかな? それだけ内府が上手だったということか? 
    本多忠勝を描いた「蜻蛉切」もなかなか読ませます。

  • サクッと読める、人気作家による本格戦国短編集シリーズ、という感じ。それぞれ関ヶ原のキーマンの解釈の仕方がいろいろな視点があって面白い。最後の天野純希氏の小早川秀秋のが、そうきたかーって感じで印象に残った。

  • 関ケ原の東軍・西軍それぞれの武士たちの心情や葛藤、思惑が描かれていて興味深かった。
    やはり裏切る側の小川祐忠、小早川秀秋は印象深い。
    特に小川裕忠の最後の最後までどうするのかという葛藤と、その後の皮肉な運命を受け入れながら生き延びるところなど面白く読んだ。
    また分かりづらい小早川秀秋も、こういう斜に構えた感じだったのかもと思いながら読めて、その結末もまたこういう小早川ならあり得るなと思いながら読んだ。
    敢えて西軍に身を投じ果てる者もいれば、最後の最後まで生き延びることを考える者もいれば、狡猾に立ち振る舞う者もいれば、そういう者たちを上手く動かす者もいる。
    勢力図が動き出すその時にどう情勢を見極めどう動くのか、それぞれの視点がよかった。

  • 大谷吉継が良いなやはり。以外にも小早川秀秋も良い。今岡山だし。事実、治世は良かったみたいだし。以外と真実に近いかも?

  • 勝てば正義

  • 東軍は黒田長政・本田忠勝・仙石久勝。西軍からは大谷吉継・小早川秀秋・小川祐忠・島左近。7人の作家が短編として書いている本著。武将として好き嫌いもあるせいか黒田長政と島左近の話が良かったかな。

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『晴嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2021年 『青嵐の坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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