ピエロがいる街

著者 :
  • 講談社
3.83
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本棚登録 : 247
感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062204811

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5

    兜市役所の秘書課に勤務する日南子は困っていた。
    スローガンに「開かれた市政、会いに行ける市長」を掲げる宍戸市長は、
    時間さえ空いていればどんな来客でも応対する。
    兜市は、製薬会社が工場を国外移転し、かつてない財政難に陥っていた。
    市議会では大荒れが予想される中、今日も市民は市長に会いにいくる。
    ところ代わって兜市の駅前。
    就職活動がうまくいかない立花稜がベンチに座り込んでいると、
    顏に白粉を塗り、真っ赤な口紅を塗ったピエロに話し掛けられた。
    「願いごとを一つ、行ってみろ」立ち去らないピエロに仕方なく
    就職したいと話すと、稜はピエロに雇われることになる。
    ピエロは毎晩困った市民を助ける為に活動しており、
    稜はそれを手伝うが…。

    兜市が抱える難題に次々と直面する市長とピエロ。
    迷子の犬捜しから、台風・汚職・財政難まて次々と襲いくる危機に
    市長とピエロは立ち向かう。
    就職できない大学生・橘や左遷された新聞記者・城島。
    夜な夜な現れ、人々の悩みを解決するピエロを手伝っていた。
    そんな中、市長の後援会長が殺されるという事件が発生し、
    最後に会ったのが市長だとの事で市長が疑われ…調査が進んでいく…。

    騙されましたーーーー!
    ピエロの正体…簡単過ぎでしょって思ってた

    • ひとしさん
      私もすっかり騙されたクチです^_^;
      私もすっかり騙されたクチです^_^;
      2017/12/14
    • しのさん
      こんばんは◡̈♥︎
      はじめまして。
      コメントありがとうございました(‷ˊᗜˋ‷)
      わぁ♩一緒なのですね。
      ですよね〜これは騙されてしまいます...
      こんばんは◡̈♥︎
      はじめまして。
      コメントありがとうございました(‷ˊᗜˋ‷)
      わぁ♩一緒なのですね。
      ですよね〜これは騙されてしまいますよね(*´罒`*)ニヒヒ♡
      2017/12/14
  • ある街の市長とその街に現れる謎のピエロを中心としたお話。
    工場撤退で財政困難に陥った市政や、殺人事件、ピエロの人助けなど、楽しく読み、楽しく騙されました。
    ただ残念なことに、午前と午後の表示間違いや、「屋台で会った」の間違いなど、少し雑な部分が目についてしまう。最後の犯人についても、ちょっと無理があるように思える。
    殺人事件なしで、ピエロと立花、市長と比南子、それぞれが周りの人と関わりながら生きる姿を読めたら、もっと面白かったかもしれない。

  • してやられた、それが読み終えての率直な感想。
    ピエロの正体は読み始めから分かっていた。つもりだった。違和感なく読み進めることが出来たし。でもそれが作者さんの思惑通りだったんだな。
    小説だからこそ出来た、読み手の思い込みを利用したどんでん返し。
    構成にばかり着目してしまったけど、ストーリーも良かった。最後はきれいに終わってくれてスッキリ!

  • 硬派な市長が正義のピエロなのか?という疑問を投げかけながら進むミステリーな展開はスピーディーで楽しめる。そのスピーディーさと読みやすさからこその罠だろうか、答えがわかったときのあまりの単純さにこれはやられたなと思ってしまった。もっと素直にじっくり読めばヒントはあったのかもしれない。そう考えると作者からの挑戦的?な作品だった気がする。

  • 市内にあった大規模工場が撤退してしまい、財政難に陥っている静岡県兜市を舞台にした物語だ。

    自分にも他人にも厳しい市長が日々奮闘している姿を秘書課に勤める比南子の視点で追う「市長」フェーズと、就職活動が全滅状態にある大学生の稜が偶然街で出会ったピエロの紛争をした謎の人物に振り回される「ピエロ」フェーズが交互に織りなされ、市内をめぐる大小さまざまな騒動が解決されたりさらに騒ぎになったりする様が描かれる。

    全体的にありえない話ではあるのだけれど、ピエロの正体をめぐる顛末は、おお、と唸ってしまった。

  • やっぱり面白い。
    横関さんだから最後はドンデン返しがあるだろうなぁ、と思いながら読み進めるが、予想外な結末で気持ちよくひっくり返される。

    こんなピエロがいたら面白いだろうし、こんなに街のために行動できるのは憧れる。

  • 読みやすく、面白かった。
    (しかし不満も残る。)

    市長とピエロの関係性は、もちろん作者の意図する通りに最後まで騙されていたので、真相がわかってからザッともう一度読み返した。
    このトリックは面白い。

    しかし、真犯人の立ち回り方、描かれ方は、ちょっと無理があるというか、辻褄合わせが雑な感じ。
    その人の命令で殺人を犯したほどに心酔しきっている黒幕のことを、カムフラージュだとしても「おいおい、凄い爆弾を落としてきたもんだよ、あの人」と言ったり、同じ塾生で思いっきり知り合いだった女性のことを全く知らないように話していたり…
    いくらなんでも読者の前で散々犯人とはわからない人格や行動を呈しておいて、最後に実はこうでした〜というのは、ちょっといただけない手法なのではないだろうか。

    また、読み返すより前、最初に読んだ段階でも「あれ?おかしいな?」と気付き、読み返して確認してみてもやっぱり作者が痛恨のミスを犯している部分あり。

    240ページで比南子が「あの屋台で会ったピエロと何か関係があるのだろうか」と思う部分があるのだが、比南子は一度もピエロと会ったことはないのだ。
    屋台で、みんながピエロのことを語っているのを耳にしただけなのだ。

    作家さんも、ご自分の作り出した世界で間違いをおかすことがあるのですね。
    登場人物の名前を取り違えている小説はいくつか目にしてきたが、設定(この人とこの人が会ったことがあるか否か)の間違いは初めて見た。

    人との縁、ピエロの行動力と求心力、他にも魅力的な登場人物たち、と面白かっただけに残念。

  • 会いに行ける市長がモットーの宍戸市長と、夜な夜な市民のために活躍するピエロ。二人はどんな関係が!?市長が女なのか男なのかわからず読み進めにくかったけど、それも読者をミスリードする作戦だったのか。ミスリードされるのは嫌いだから本筋はイマイチだったけど、ピエロのキャラは好きだった。毎回奥さんにおつかい頼まれるのが可愛い。

  • ピエロさんの正体は何となくわかってしまったけれど,夜の兜市を市民の幸せを願って活動する姿が微笑ましかった.カバディというスポーツ,いまだによくわからないが,一度見てみたい.

  • 9月-5。3.5点。
    就活が上手くいかない主人公。
    地元でピエロに出会う。謎のピエロだが、医者を連れてきたり、新聞記者を救ったり。
    ピエロの助手になる主人公。
    市長に殺人の疑いがかかり、解決しようとするピエロたち。

    面白い。
    上手いミスリードもあり、ホロッとさせる。

著者プロフィール

1975年静岡県生まれ。武蔵大学人文学部卒。2010年『再会』で第56回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『ルパンの娘』『ピエロがいる街』『沈黙のエール』『チェインギャングは忘れない』『スマイルメイカー』『グッバイ・ヒーロー』『炎上チャンピオン』『仮面の君に告ぐ』『いのちの人形』などがある。

「2023年 『ゴースト・ポリス・ストーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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