アリガト謝謝

著者 :
  • 講談社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062204958

作品紹介・あらすじ

「日本を助けるために、どうしてこんなにも熱くなれるのか」
あの日、あの時、台湾では何が起こっていたのか。
世界のどこよりも多い、東日本大震災への義援金200億円はどうやって集まったのか。
そして、たった一人の日本人女性が巻き起こした奇跡の感謝広告「謝謝台湾計画」とは?
日本と台湾をつないだ名も無き人々の感動秘話!

第一章 3.11、台湾では何が起こっていたのか
     ・ある外務省派遣員が体感した、台湾全土に広がる支援の熱狂

第二章 義援金200億円はどうやって集まったのか
     ・山の小学生の募金活動
     ・70年前の日本統治時代
     ・日本語と日本文化を学ぶ学生たち
     ・被災地へ、手渡しで
     ・大福餅屋の恩返し

第三章 日本人女性が成し遂げた奇跡の感謝広告「ありがとう、台湾」
     ・日本から台湾へ、5500人による1800万円の思い
     ・我們是朋友――わたしたちは友達

日本のメディアでは語られなかった日台の友情秘話。
台湾在住30年の著者が圧倒的取材で綴る感動の物語!

感想・レビュー・書評

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  • 「がんばれ日本」と書かれた横断幕。
    取引先の人だけでなく食事処の見知らぬ人からも「日本は大丈夫か?」、「あなたの家族は大丈夫か?」と身内か友人に対して心配するかのように聞いてきた台湾のみなさん。
    3.11後に出張した際の台湾の方の優しさを思い出して目頭が熱くなった。

    どうやってあれ程の桁違いの義援金が集まったのかその真実を教えてもらった。
    台湾の優しさの源泉が凝縮された一冊。
    本書が311ページなのは偶然でしょうか。

    感謝とお礼、理屈ではない。

  • ドキュメンタリーと思って読みましたが
    フィクション作品でした。

    台湾謝謝計画を立てたのは
    本の中では 佐久間愛子さんですが
    実際は 木坂麻衣子さん(?)のようです。

    この本はフィクションとはいいつつも
    多分全体的な流れは実際の話を基本にして作られていると思います。

    私は 3.11の後 海外にお礼の広告をやったのは なんとなく記憶にありましたが
    台湾が これほどの金額を送ってくれたのに 中国に配慮しての
    お礼広告がなかったのは 気がつきませんでした。

    台湾へ行った事がないので 日本に対しての空気感がわからないけど
    この本では かなり良いイメージですね。

    昔の日本人を知っている方は
    日本人は 秩序や遵法の精神を持ってると思って
    日本に好意を持ってる人がいるそうです。
    だから 日本が大変な事になったから
    沢山の寄附が届いたとの事でしたが、
    今の日本はどうでしょう?

    他の国の人達に どういう顔を見せられるでしょうか??

    先日 トモダチ作戦で被爆した 米兵の方々がいるという事を知りました。
    日本が 福島原発の状況を キチンと正確に伝えていたら
    被爆の被害を抑えることができたのではと思います。
    彼らは 被爆するという事など 考えもしないで 
    私たち日本人の為に 尽くしてくれました。
    それなのに・・・と とても残念に思いました。

    もし また 日本に大地震が起きたときは
    きっと 原発が各地にあるし
    他の国の人達が 日本で被爆したくないから 
    援助に行かないって 言うかもしれない。

    本の感想とは ちょと逸れましたが
    3.11で 日本が苦境にあい
    そして 多くの国の人が 手を差し伸べてくれた。
    私たちは 個人だからと お礼もろくにしていないけど この佐久間さん(小説の中の)は 
    個人にもかかわらず お礼をきちんと現すことを実行できて素晴らしい人だと思いました。

    私たちは 大きな事はできませんが
    出来る限りの お礼は したいと思いました。
    そんな事を考えさせられる 本でした。

  • 台湾の人の親日ぶりについてはよく聞くが、この話もまたそれを実感するものだった。台湾の人の思いに日本人としてこれから向き合いたいと思った。

  • 実話を基にしたフィクションということですが、ありがとうの気持ちで何度も涙が溢れそうになりました。
    困っている人たちに、手をさしのべるため、気持ちに寄り添うため、自分には何ができるか…すごく考えさせられました。

  • 台湾に出張することになったので、台湾に関する本を探してみる。

    台湾の日本大使館のようなところで働いている主人公、東日本大震災でタイ湾から日本を見る。その後、台湾の色々な地方の方が日本に支援を申し込んでくれるパート。これは色々な人々の目線で語られる。
    3章は日本人、台湾に支援してもらったのに、国としてのお礼を言えない政府に代わり、もう一人の主人公がwebでありがとう広告を出す資金を集める。
    台湾の良いイメージができ良い一冊。台湾に行ったら豆乳と蛋餅を食べよう。
    募金を国や村が受け取ると言うこともすんなりとは行かない事には新鮮な驚き。

    【学】
    衛生観念や秩序を日本人は教えてくれ、終戦で日本人が引き上げた後も残った。それに代わって大陸からやって来た国民党政府にはこれらが欠けていて、結果として日本人の良さを引き立たせた

  • いい話だった。台湾に行った時に、何で台湾の人達はこんなに優しいんだろう、親日なんだろうって思った答えがここにあった。実話を元にしたという事。感謝の気持ちとともに、台湾がもっと好きになった

  • 東日本大震災。台湾。謝謝台湾計画。
    良かった。フィクションだとしても、同じようなことが台湾各地であったんだろうなぁと胸が熱くなった。
    「我們是真正的朋友」

  • 東日本大震災に、多額の義援金を寄せた台湾の人々に感謝するため、1人の日本人女性が台湾の新聞2誌にありがとう広告を掲載するというプロジェクトを実現した実話に基づく小説です。

  • 台湾からこんな200億円もの大きな支援をもらっていたこと、全く知りませんでした。一人一人の想いが集まるとこんなにも大きくなるのかと。今更ながら、感謝感謝です。
    そして「台湾」と言う国として認知出来ない特殊な政治事情により、日本からのお礼の表明の仕方が微妙であり、それに疑問を抱いた日本人女性の勇気ある行動で台湾の新聞にお礼広告を載せられたこと。その奇跡的なことを日本人の自分は知らなかったことが恥ずかしくさえ思えてしまいました。
    本当に感動的な話で★5つと言いたい所を-1としたのは、ドキュメンタリーとして読んでいた物が小説として描かれていたことを最後に気付き、これはフィクションなのかと迷ってしまったのであえて厳しい評価にしました。

  • 謝謝台湾計画。東日本大震災の際、台湾から日本に送られてきた義援金は二百億円。それに対し、1人の日本人女性が、感謝の気持ちを台湾の新聞広告に載せて伝えようとツイッターでつぶやく。あれよあれよと寄付金は集まり、とうとう台湾の新聞に「ありがとう、台湾」が掲載されることに。フィクションだが、事実を元に書かれている。 印象的なのは、台湾で東日本大震災の寄付を行なった時、台湾人が百元とか二百元とか寄付するのに対し、台湾に住む日本人は「ありがとう」と感謝する割には十元とか二十元しか寄付しなかったこと。

  • 助けたいという優しい心,感謝するというごく自然な気持ち,それらの単純なことが国対国では難しいこともある.それらを覆す素晴らしい出来事.感動です.

  • 3.11東北大震災で私たちは台湾の人から200億円を超える義援金を頂き、生きる勇気を与えて貰ったことは決して忘れられない。
    この本は、前半で「なぜ台湾の人たちがそこまでしてくれたのか」ということをいくつかのエピソードを交えて紹介し、後半では日本の広告代理店に勤務する一人の女性が頑張って、台湾の人たちにお礼の気持ちを伝えようとするシーンが実話に基づいて紹介されている。
    前半もさることながら後半部がいい。
    政府がなしえなかったことを一女性がやってしまう。
    何て素晴らしいことなんだろう。

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著者プロフィール

1961年愛知県生まれ。東京経済大学卒業。商社勤務、会社経営を経て台湾に渡り、台湾観光協会発行の「台湾観光月刊」編集長を八年間つとめる。2011年、中国語で執筆した小説『蒲公英之絮』(印刻文学出版社)が外国人として初めて、第11回台北文学賞を受賞。著書にエッセイ『随筆台湾日子』(木馬文化出版社)など。

「2017年 『アリガト謝謝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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