著者 :
  • 講談社
3.53
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本棚登録 : 50
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062204972

作品紹介・あらすじ

上原沙矢は、一人特急オホーツクにのり網走を目指していた。遠距離恋愛中の恋人が隣にいるはずだったが、急な仕事で来れなくなってしまったのだ。沙矢は途中にある金華駅で「常紋トンネル殉難者追悼碑」を、そして網走で出会ったある本により、北の大地にいきた女と男の人生を知ることになる。
大正三年。八重子は一人息子の太郎を知人にあずけ、遊郭「宝春楼」で働くために東京から網走へ向かっていた。本州と北海道を繋ぐ青函船の中で、一人の青年と出会う。この青年とはのちにも巡り会うが、そんなこととはお互い想像もせず、それぞれの行き先へ散っていく。
初見世も終わったある日、知人からの手紙を同じ遊郭の百代に読んでもらった八重子は、太郎が死んだことを知る。この日から八重子は変わる、何が何でもトップにたつのだと――。
青函船で八重子と出会った白尾麟太郎は、どういう運命の巡り合わせか、タコ部屋で働くことになる。それまでの裕福で満ち足りた生活とは一変し、生きのびることで精一杯だった。
八重子と麟太郎は過酷な運命にさらされながらも、己の生きる意味を見いだしていく。
そんな彼らの生き様を知った沙矢も、自分の生き方に一筋の光を見いだすのだった。

感想・レビュー・書評

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  • で。という中途半端な一冊。
    現代パートと過去パートに必要性ある
    繋がりなく、だが無理矢理パート分けしたせいで
    結局一冊の中にまとまりがない。
    で。で⁇
    という一言で終わる。
    なんか書きたかったんだろうけど、
    まとめられなかったんだな〜と。
    キャラに一貫性や説得力がないので
    そこの落ち着かなさがまた気持ち悪い。

  • 大正に、遊郭に売られた八重子とタコ部屋の麟太郎
    昭和に、トンネル整備中に白骨化遺体を発見した国鉄職員
    平成に、旅行に来て郷土史的な本を図書館で見つけた女子代生
    メインは対大正だけど、3つの軸ではなしが進んだけれど、わざわざ軸を分けたわりにははなしの繋がりが弱い気がした。あのくらいであれば、大正のはなしをもっと濃く描いたほうがよいのではないかと思う。

  • 重く苦しかった。蛭田さんの作品ほとんど読んでいますが、今までと全然違う作風にぎょっとした。ずっとずっと重たい。
    現代を生きる沙矢と大正時代を生きた八重子と麟太郎。
    読み終えてからずっと寒い。。

    以下出版社から
    上原沙矢は、一人特急オホーツクにのり網走を目指していた。遠距離恋愛中の恋人が隣にいるはずだったが、急な仕事で来れなくなってしまったのだ。沙矢は途中にある金華駅で「常紋トンネル殉難者追悼碑」を、そして網走で出会ったある本により、北の大地にいきた女と男の人生を知ることになる。
    大正三年。八重子は一人息子の太郎を知人にあずけ、遊郭「宝春楼」で働くために東京から網走へ向かっていた。本州と北海道を繋ぐ青函船の中で、一人の青年と出会う。この青年とはのちにも巡り会うが、そんなこととはお互い想像もせず、それぞれの行き先へ散っていく。
    初見世も終わったある日、知人からの手紙を同じ遊郭の百代に読んでもらった八重子は、太郎が死んだことを知る。この日から八重子は変わる、何が何でもトップにたつのだと――。
    青函船で八重子と出会った白尾麟太郎は、どういう運命の巡り合わせか、タコ部屋で働くことになる。それまでの裕福で満ち足りた生活とは一変し、生きのびることで精一杯だった。
    八重子と麟太郎は過酷な運命にさらされながらも、己の生きる意味を見いだしていく。
    そんな彼らの生き様を知った沙矢も、自分の生き方に一筋の光を見いだすのだった。

  • 網走の妓楼「宝春楼」で生き抜いた八重子、タコ部屋に送られることになった帝大生の麟太郎。ふたりの過酷な人生が、縦糸と横糸として織りなす北の大地での物語。

  • 自分が堕ちてる時はオススメしません。重いです。

  • 残虐なシーンや、廓での性描写など嫌なシーンが多くてなんだか気持ちが下がってしまう。登場した時は生き生きしていた麟太郎が、タコ部屋に送られ、人が変わっていくのもショックだった。罪の肩代わりの話も、え、違うでしょ、と思うし、もう不満がいっぱい。ラストの突然の現代編にも物足りなさが残る。

  • 昭和編は、沙矢が見つけた慰霊碑ができたわけの説明のためかと思うのですが、無くても問題なかったかと。
    なので、沙矢のいる平成編と八重子のいた大正(昭和)編を中心に解釈してみました。
    八重子は基本的人権に目覚めて、議員となって冷遇されてきた人々の待遇改善を予感させて終わるわけですが、P131で友人の由紀に「いまもあるんじゃないの?」と言わせて、改善が未達であることを提示しています。ならば、沙矢には八重子の思いを受け継ぐ行動を取らせるべきだったかと思ったのです。
    一番悲惨に感じたのは、薄雲。"はじめての人"銀蔵からもらった十字架から、キリスト教を曲解して、売春行為=救済で感染症にかかり、さらに悪化するという末路。いずれはお職を競う身分になるかと、登場時は思ったのです。胡蝶といい、薄雲も、最初は嫌がった娼妓を受け入れるさまに異常性を感じました。

  • 現代の就職活動中の女子大生の北海道旅行から一転どんどん過去へ遡って,1914年へ.網走,タコ部屋や遊郭の悲惨な仕組みの中でもがきつつも強く立ち上がる人間の生命力に圧倒された.八重子が変わっていくためには,人生を狂わされた白尾の存在が不可欠であり,運命というものを考えさせられた.

  • 今年読んだ中で一番おもしろい。

  • 作者のことを思い浮かべながら読んだ。こんなひどい話を延々と、次から次えと、書き続ける作者の頭はどうなっているのかな?こんなひどい話を、これでもかこれでもかと書き続けることができるのか?また、だけど、この作者の本を読んでみたい気もする、私の頭はどうなっているんだろうか?

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プロフィール

蛭田亜沙子(ひるた・あさこ)
一九七九年北海道生まれ。二〇〇八年に女による女のためのR‐18文学賞大賞を受賞。二〇一〇年『自縄自縛の私』を刊行しデビュー。その他の著書に『人肌ショコラリキュール』『フィッターXの異常な愛情』『凛』などがある。

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凜 Kindle版 蛭田亜紗子

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