ザ・ベストミステリーズ2017

制作 : 日本推理作家協会 
  • 講談社
3.08
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本棚登録 : 70
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062205795

作品紹介・あらすじ

迷ったらコレ!
2016年度、ミステリーの頂を手に入れろ!

日本推理作家協会が厳選。
至高のミステリー作品、夢の共演!

過去1年間に発表されたすべての短篇推理小説の中から、日本推理作家協会が選び抜いた至高の作品だけを収録。
新鋭からベテランまでキャリアに関係なく、とにかく面白くて優れた短篇ばかりを集めました。
巻末には「推理小説・二〇一六年」に加え、推理小説関係の受賞作を網羅したリストも掲載。

推理小説愛好家はもちろん、初心者でも必ず楽しめる、最強ミステリー・アンソロジーの完全保存版!

感想・レビュー・書評

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  • 井上真偽さんの「言の葉の子ら」と歌野晶午さんの「陰獣幻戯」が面白かった。どちらも設定が面白い。言の葉の子らは、言語学から謎を解く設定が面白い。陰獣幻戯も主人公の女性を性の対象としか見ていないが妄想だけで満足しているという設定が面白かった。

    大崎梢さんの「都忘れの理由」と若竹七海さんの「きれいごとじゃない」の読み口も好きでした。

  • ①黄昏・薬丸岳 ★★
    初めての作家さん。本作が日本推理作家協会賞の短編受賞作品です。
     “その声に、夏目は(安達に)目を向けた”
    その声に、とか、目を向けた、ってちょっと回りくどい。これが三か所もあったのが気になった。それもセリフの後にくるので、ああ前のセリフは誰かと思いきや安達だったか、と分かるわけだけど、夏目が安達を見たからって安達がしゃべったとは限らないわけで、いちいちこれはフェイクかもしれない、と疑いながら先を読んだ自分にはストレスフルだった。もっとセリフだけで誰のものかわかる個性がほしかった。(~ナリ、~アルヨみたいなものは嫌だけど)

    冒頭でカフェの店主がどうこうと半ページも話していたので重要なのかと思ったら、それっきりだったので、え?これ書く必要なかったんじゃないの?と思った。
    もしかして連作の一編なのか?とも考えたけど、この後送別会やるからどうとか、妻と引っ越し先を探す描写とか、他にも事件に全く関係ない話が出てくる。短編なのに!もっと事件に絞ってよかったんじゃないかな。

    どうでもいい事かもしれないけど夏目がなぜこんなに早く真相に気づいたのかわからないし、そこが気になる。込み入っているだけに。相手もすいすい自白するからつまらない。真相自体は悪くないけど、書き方によってはもっとずっと心揺さぶる出来になったのでは、と勿体なく思った。


    ②影・池田久輝 ★
    初めての作家さん。え、それだけ?と肩透かしの真相だった。
    “皿は二枚ではなく、三枚あったのか” のところ、ドヤ感がすごくて忘れられない。

    猫にカフェイン(カカオ)は有毒。気軽にあげないでくださーい。選考委員は誰も気づかなかったのか……読者が不用意に真似しないことを願う。


    ③言の葉の子ら・井上真偽 ★★
    期待しすぎたせいか、ちょっとがっかり。読み物としてもミステリとしても弱かった。


    ④陰獣幻戯・歌野晶午 ★★★
    最初の掴みはさすが! 短編だというのにサプライズが4つも! サプライズの順番が逆ならもっと良かったな。一番驚いた真相が一番最初に明かされたんで、どんどん尻すぼみになった印象。
    自分も考えたことがあったネタだったので、同じ事を考える人がいるんだなぁとちょっと恥ずかしかった。

    窓が一切ない、扉にも明かり取りがない、そんな雑貨屋怖くて一人で入れないなあ。


    ⑤都忘れの理由・大崎梢 ★★
    初めての作家さん。いいとこ突いてたけど正直それがどうしたと思ってしまう。読者を騙す為にだけあるトリックで、アンフェアなレベルの不自然さで隠されているのも印象がマイナスかな。


    ⑥みぎわ・今野敏 ★★★★
    初めての作家さん。読ませますねーファンが多いのも頷ける。文章力はこの中で一、二番を争うかと。他の作品も読みたくなった。


    ⑦旅は道連れ世は情け・白河三兔 ★★★
    初めての作家さん。面白いトリックだったーまさかの真相。でもなんだろう、現実的に有り得ないと白けてしまう何かがある。


    ⑧留守番・曽根圭介 ★★★
    初めての作家さん。あーーーもう最初からわかってしまった。アンジャッシュのネタにあるじゃないですか……でもこの作家さんの文章好きだなあ。他の作品も読んでみたい。


    ⑨鼠でも天才でもなく・似鳥鶏 ★★
    初めての作家さん。ラノベのようなキャラはラノベでお願いします。今どきのニ、三十代若手にはこういう作風増えたなぁ。あとありふれた情報ばかり書かれた脚注って必要……?

    犯人はすぐわかるものだったし、後出しの真相はどうとでもいえるからどうでもいい。特筆すべきはトリック。
    でも、その大きな後始末はどこでどうやったの?とか、鼠なんて普通は触りたくもないよね。どうやって集めたのかな?とか、犯人はあんな大げさな犯行をする必要性がなかったよね、そのせいで逆に疑われる原因を作ってしまったわけだし……とその周辺が曖昧。


    ⑩ロングターム・サバイバー・南杏子 ★★
     初めての作家さん。普通に感動した。でもこれは推理小説とは違う気がする。


    ⑪きれいごとじゃない・若竹七海 ★★★★
     うわ……若竹さんの小説はどれも後味が悪くないですか? たまたま自分が読んだものが100%そうだっただけなのだろうか。最後のインパクトがすごい!


    冒頭で今野氏が書かれているように、アンソロジーは未知のお気に入り作家を見つけるのに最適。私もそれが目的で選んだのだけど、複数の作家の作品を立て続けに読むことがこんなにワクワクするものかと驚いた。というか忘れていた。アンソロジーって本当に面白いなあ!

  • 今年42冊目

  • (収録作品)黄昏(薬丸岳)/影(池田久輝)/言の葉の子ら(井上真偽)/陰獣幻戯(歌野晶午)/都忘れの理由(大崎梢)/みぎわ(今野敏)/旅は道連れ世は情け(白河三兎)/留守番(曽根圭介)/鼠でも天才でもなく(似鳥鶏)/ロングターム・サバイバー(南杏子)/きれいごとじゃない(若竹七海)

  • 最後の掃除屋さんのお話が結構はらはらしました笑
    最後のオチにもびっくりー。。

    その前の医療のお話もステキだなと思いながら読ませてもらいました。

    どれも読み応えがあり、一個読むとなかなか次に進めず読むのにすごく時間がかかってしまったー。。

  • 2017.10.7.

  • 年代別ベストものはハズレ多いけど、これは良い!

     冒頭の『黄昏』が既読だったんだけど、やもめの心の中を描いた『都忘れ』の大崎梢さんや、終末医療の尊さを感じさせる『ロングタイム』の南杏子さんは、たぶん初めての出会いだ。

     著名な作家さんの中で、この2作品がとても印象的だった。薬丸、今野作品が既読だったけど、若竹七海作品より良いと私は感じたな。このふたつだけでも満足だ。

  • 一つ一つ感想を書こうと思ったが、忘れてるものもあってやめた。ジャンルはシリアスからコミカルまで警察から医療から便利屋までいろいろあっていろんな味が楽しめる。ベストミステリーズなのでそこそこ面白いのだが、深く印象に残るものはない。一過性でした。これから他の本も読んでみようというのもなかった。

    「黄昏」薬丸岳…「ランティエ」2016年9月号(角川春樹事務所)
    「影」池田久輝…「小説推理」2016年3月号(双葉社)
    「言の葉の子ら」井上真偽…「小説すばる」2016年8月号(集英社)
    「陰獣幻戯」歌野晶午…「文芸カドカワ」2016年8月号(KADOKAWA)
    「都忘れの理由」大崎梢…「小説BOC」第3号(中央公論新社)
    「みぎわ」今野敏…「ランティエ」2016年9月号(角川春樹事務所)
    「旅は道連れ世は情け」白河三兎…「小説新潮」2016年5月号(新潮社)
    「留守番」曽根圭介…『宝石 ザ ミステリー Red』(光文社)
    「鼠でも天才でもなく」似鳥鶏…「野性時代」2016年6月号(KADOKAWA)
    「ロングターム・サバイバー」南杏子…『サイレント・ブレス』(幻冬舎)
    「きれいごとじゃない」若竹七海…『宝石 ザ ミステリー Blue』(光文社)

  • こういうので新しい作家を開発できることもあるけど、今回は元々読んでる作家のがやっぱり面白かったな。

  • それぞれまったく違う個性があって面白かった。もともと若竹さんが好きで手にとったが、だれが一番とか選びにくいかなぁ。こういう短編集は、顔見世興行みたいなもので、「今度はこの人のを読んでみよう」と範囲が広がってうれしいですね。

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著者プロフィール

一般社団法人日本推理作家協会。推理文芸の普及・発展を目的とし、日本推理作家協会賞、江戸川乱歩賞の授賞、「推理小説年鑑」などの編纂、機関誌の発行などを主な事業とする。

「2017年 『推理作家謎友録 日本推理作家協会70周年記念エッセイ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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