スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家

  • 講談社
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本棚登録 : 131
感想 : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062205887

作品紹介・あらすじ

笑えて、あとから怖いルポルタージュ!

『ニューズウィーク』をリストラされた毒舌おじさん記者がIT企業「ハブスポット」に転職。20代ばかりの社員たちが働くのは、キャンディの壁、ビールが出る蛇口のある遊び場オフィス。意識高い系の若者をのせる自己啓発研修は、ほとんどカルト宗教。そんななか、50歳の新入社員ダンは「高齢者」で、与えられた椅子はバランスボールだった。
スタートアップ企業には、画期的な技術も堅実な利益も必要ない。派手な宣伝とイメージ戦略で低コストの若者を大量採用し、売上をあげてIPOまで持ちこたえれば、株で莫大な資産が手に入る――創業者と一部の投資家だけに。

本書は「50歳のおじさん記者」の浮き沈みを描く物語であると同時に、明るく華やかなイメージで隠されたスタートアップの世界を鋭く分析する。そこは、幼稚な起業家と愚かな投資家の共謀の世界と言っていい。
最後に著者が体験するぞっとする結末が、スタートアップの闇を示唆する。


●「心痛むが面白い……冷静に鋭い観察眼を持って書かれた本だ……そして見事なまでに異様な最終章……これほど興味をそそるエンディングは、HBOの脚本にも書けなかっただろう」 ――ドワイト・ガーナー(「ニューヨーク・タイムズ」) 

●「きわどい本である……読んでいるうちに恐ろしくなった。スタートアップ企業の文化――グーグル型の社員への特権やワーク・ライフ・バランスを無視した働き方から、チアリーダーのような社風、カルト教団のような『ミッション』への心酔に至るまで――が、多くの企業の憧れになっていることが。……ライオンズはこの問題に、説得力あるトーンで切り込んでいる」 ――エリン・グリフィス(ニュースサイト「フォーチュン・ドットコム」)

●「面白くて、続きを読まずにいられない。そして、今日の大手IT企業の内部に息づく偽善や、カルト教団のような熱情について大事なことを教えてくれる」――ブラッド・ストーン(『ジェフ・ベゾス果てなき野望――アマゾンを創った無敵の奇才経営者』著者)

●「めちゃくちゃ面白い……ライオンズはイカれた世界に、一服の正気を注入している」 ――アシュリー・バンス(『イーロン・マスク 未来を創る男』著者)

感想・レビュー・書評

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  • スタートアップに対する皮肉屋による痛烈に批判。
    ハブスポットは日本でもそれなりに評価されているので、なお怖い。が、ダンおじさんだったからここまでバトルになったフシもあり、両成敗な面もある。いずれにせよ、スタートアップのいい面ばかり取り沙汰される昨今、内部からの考察に基づいた批判は傾聴に値する。

    あと、そもそも単純に読み物として面白い。ある意味、そういう本なんだろう。

  • 会社のカルチャーに染まれない中年ライターが結局組織になじめず、この暴露本を書きたいがために暴れた話。アメリカのスタートアップの胡散臭さには同意。著者の体験に基づくという観点ではノンフィクションではあるが、一面的すぎる。

  • とても面白かった。
    著者のように優秀な人でも若いスタートアップ企業は活かすことが出来ないんですね。
    会社の風土って重要ですね。

  • 献本にていただく。

  • ここまで書いて大丈夫なのか、と心配になるほど、痛快で面白い。半分娯楽と思って読まないと。僕はスタートアップの急成長のそのエネルギーの源を全然わかってなかった。ビジネスの価値とは何か考えさせられる。スタートアップに限らず全ての人々は幻想の中で、虚業の中で生きていたのではと内省してみるが、それは人間社会もしての自然なことのようにも開き直れる。スタートアップ礼賛の雰囲気の中で冷静になって本質を見極めたいと思った。ドラマ・シリコンバレーも改めて観たくなった。

  • 色々な登場人物の考えを想像しながらそれが引き起こす結果を追体験できるのは非常に学びが多かったです。
    この作者が意味不明の存在として描いているHubspotは、良い企業だと思います。
    とはいえ文化形成が行き過ぎて価値観が一般社会とずれてしまい、自己評価が過剰になってしまったり中途採用と価値観が合わなくなっていったのでしょう。
    著者を上手く使うことができなかったことを始めとして様々な問題が起きているのは事実であり、そこをどうすれば防げたのかは色々考えさせられました。

  • 概要: ニューズウィークをクビになった50代記者がハブスポットというシリコンバレーのスタートアップに入ってもめる話。シリコンバレーの状況は完全なバブル; 企業文化はカルト的; 幹部は若くて経験不足で会社は混乱状態; 利益が出なくとも売上が拡大し派手に宣伝をすれば投資資金は入り続ける; 若い社員をキラキラした精神論で煽って搾取している; アンドリーセン・ホロウィッツのインサイダー的投資行動; 社内での人間関係の軋轢の愚痴たくさん

    感想: シリコンバレーのIT文化を全面的に皮肉っている。正しい部分もあると思うけど、自分がそういう文化の中でうまくいかなかった恨みをぶつけてる側面も大きそう。テック文化は異様だというのはある程度正しいと思うが、この人は最初から周りをバカにして入って行っているので、それでは当然うまくいかないだろうと思う。一つのものの見方としては非常に面白いが、主人公がひどい目にあっているのと自己正当化が激しいのとで、読んでいてあまり気分のよい内容ではない。

  • ニューズウィーク誌をレイオフされた50代の著者がIT系のスタートアップ企業に就職した体験記。
    時代の先端を行くイメージのベンチャー企業も、一皮むけば、中身はスカスカで、気位が空回りしているような意識高い系の集まり。そこに群がる若者や巨利を求める資金が浪費されていくさまなど恐ろしさも満載だ。
    ジャーナリストらしい冷静な観察と、テンポ良い筆致が光る。素晴らしい本なのだが、同僚をバカ呼ばわりする箇所が散見され、不快感が残るのが残念。

  • ‪シリコンバレーを賑わすスタートアップ企業の実情とは?怖い。怖すぎる。エピローグなんてドラマも映画も超えるホラー。IT企業に勤める人間として自分も溺れないように気を引き締めなければと背筋が伸びた。著者は有名なベテラン記者で嘘は書いてないだろうけれど片方の視点なのでそこは差し引いて。

  • 負け犬の遠吠えにしか思えない。
    不平・不満・愚痴の列挙。

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著者プロフィール

ダン・ライオンズ Dan Lyons
小説家、ジャーナリスト、脚本家。かつては『ニューズウィーク』誌のテクノロジー・エディター、『フォーブス』誌のテクノロジー記者を務める。彼のブログ「スティーブ・ジョブズの秘密の日記」は、ジョブズになりすましてシリコンバレーをブラックジョークで斬るという独創性で話題となり、月に150万人の読者を集めた。現在は、ケーブルテレビ局HBOの連続ドラマ『シリコンバレー』の脚本を執筆。『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』、『GQ』誌、『ヴァニティ・フェア』誌、『ワイアード』誌にも寄稿。マサチューセッツ州ウィンチェスター在住。
www.realdanlyons.com
フェイスブック:realdanlyons
ツイッター:@realdanlyons

「2017年 『スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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