孟徳と本初 三國志官渡決戦録

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062206082

作品紹介・あらすじ

「友よ、お前は強い。だが、俺はどうしても勝たねばならぬのだ」

帝を擁する奸雄・曹操孟徳と名門袁家の王者・袁紹本初。
中原の覇者となり天下を望むには、かつての友が最大の障壁となった。
劉備、関羽、筍イク、筍攸、許緒、田豊、郭図、文醜、顔良、英雄たちが、荒ぶり謀る三國志前半の大決戦「官渡の戦い」を描いた長編歴史小説。

感想・レビュー・書評

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  • ◎主要人物
    【主人公・後の魏王】曹操(孟徳)
    【曹操の友人で最大の敵】 袁紹(本初)
    【先代から仕える袁紹の参謀で】郭図(公則)

    ◎概要
    悪友として様々な出来事を共に過ごしてきた曹操と袁紹、二人の悪さを窘めつつフォローしていた郭図。

    そのような青年期を過ごした曹操だったが、独立勢力を伸ばしていく中で袁紹と対峙せざるを得なくなる。

    互いの能力を誰よりも認め、必要とする二人だが、劉備や郭図、朝廷など周囲の思惑により戦う以外の選択がなくなっていく。

    ◎感想
    曹操と袁紹の人間的な部分がとても魅力的に描かれていて、三国志関連で一番好きな小説です。

    物語を動かすのが主役なら、この本の主役は郭図だと思います。結末以外は全て郭図の思い通りだったのですから。

    官渡の戦いでの郭図の神がかり的な無能さは、今回のような裏事情があればしっくりくるな!

    郭図は、あんなに無能で何故袁紹の幕僚筆頭にいれたのか不思議だったので笑

  • 曹操孟徳と名家の袁紹本初の官渡の戦いを描く、共に花嫁泥棒で過ごした青年時代の友がお互いに認め合いながら互い国の統一を目指し下に降られず官渡の戦いにもつれ込む。袁紹は絶対的な戦力で曹操を凌駕するも部下郭図の裏切りにより負ける。三国志(劉備、曹操、孫権)の前筋で呂布亡き後、関羽が一時曹操の下で戦い劉備がコウモリの如く曹操、袁紹に降り漁夫の利を獲るべく爪を研ぐ好感を持てない。

  • 官渡の戦いまでを、孟徳と本初の視点から描く。
    互いの腹をさぐり合う訳だが、それに見合う心理描写も丁寧にされており、良き作品であった。

  • 曹操様と袁紹。
    戯史三国志と地続きだったみたい。
    曹操様も袁紹も、悩んで苦しんで、苦悩して。
    二人の友情の話。

  • ★2017年9月24日読了『孟徳と本初 三国志官渡決戦録 』吉川永青著 評価B

    孟徳とは、曹操孟徳のこと。本初とは袁紹本初のこと。
    若い頃に友として働いた二人だが、曹操は、宦官の孫としてその苦労はたたき上げに近いものがあった。
    一方、袁紹は、名家の跡取りとして、順調な昇進、さらには清廉という自らの声望も加わって出世を遂げる。

    この二人が、結局、三国時代前の中原での争いで覇権を争い、お互いに友を傷つけたくないという思いを持ちつつも、
    歴史に残る官渡の戦いで相まみえることとなる。その戦いに焦点を合わせた珍しい歴史小説である。 官渡の戦いは、寡兵の曹操が、調略や謀略の限りを尽くして派手に大逆転をしたのかと思っていたのだが、実際は大変な危機的状況を乗り切って勝利したことがよくわかった。袁紹軍の食料庫を探り出して襲撃したことは描いていたが、中国のテレビ番組では、その辺りの大苦戦はあまり深く触れていなかった覚えがある。

    この勝利の後、曹操は、大きく勢力を伸ばし、三大勢力の一角として魏を建国し、覇を唱えていく。

    私が中国駐在時には、所用で近くを通ったことがあり、古戦場へ行ってみたが、今はもちろんただの田舎町であった。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。2010年「我が糸は誰を操る」で第5回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。同作は、『戯史三國志 我が糸は誰を操る』と改題し、翌年に刊行。12年『戯史三國志 我が槍は覇道の翼』、15年『誉れの赤』でそれぞれ第33回、第36回吉川英治文学新人賞候補となる。16年『闘鬼 斎藤一』で第4回野村胡堂賞受賞。7人の作家による“競作長篇”『決戦! 関ヶ原』『決戦! 関ヶ原2』『決戦! 三國志』『決戦! 川中島』『決戦! 賤ヶ岳』にも参加している。他に、『関羽を斬った男』『治部の礎』『裏関ヶ原』『孟徳と本初 三國志官渡決戦録』『老侍』『雷雲の龍 会津に吼える』『憂き夜に花を』『ぜにざむらい』などがある。

「2021年 『新風記 日本創生録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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