人生の終い方 自分と大切な人のためにできること

  • 講談社
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本棚登録 : 49
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062206143

作品紹介・あらすじ

自分の人生がもう長くないとわかったとき、あなたなら何をしますか。誰に何をのこしますか。あるいはのこさないですか。私と一緒に考えてみませんか。

落語家の桂歌丸さんが高座の上からこう呼びかけて始まったNHKスペシャル「人生の終(しま)い方」。20代から高齢世代まで、幅広い年代層に大きな反響を呼んだ同番組が書籍化されました。当事者を通して人生の終い方に迫るという、かつてない番組に「新しい生き方を見いだした」「今を大事にしていきたい」などという声がたくさん届いています。

最初に紹介されるのは、漫画家の水木しげるさん。水木さんは長年、日々の暮らしの中で笑顔の写真を撮り続けてきました。壮絶な戦争体験をした水木さんがのこした幸福のかたちがそこにあります。第2章では、高齢で何度病に倒れてもよみがえり高座で客席をわかせ続ける桂歌丸さんが、なぜ高座で終いたいか、心に秘めた思いを明かします。
続いて、一般の3名の方によるかけがえのない体験が続きます。第3章は定年後すぐに病に倒れた団塊世代の男性です。在宅医のすすめで人生を振り返るセラピーを受けてのち、家族に託したお守りのような手紙とは…。第4章に登場する30代の男性は、幼い子らに「負けない心」をどのようにして伝えのこせたのか。その珠玉の日々とは。第5章は、小さな居酒屋をきりもりし、障害のある娘を育てた90代の肝っ玉母さん。のこされた娘にはお母さんを慕う多くの常連客がいました。
本書では、さらに番組で紹介しきれなかった、「ラジオ深夜便」などを通じて募集した500通ものお便りのなかから貴重なエピソードをご紹介します。

視聴者からは、「死を初めて肯定的に受け止められた」「今から子どもにできるだけ笑った顔を見せたい」「なんとなく生きているのはダメだと思った」「独り身でも誰かに何かをのこせると感じた」ほか、多くの声が届いています。
終活ブームでエンディングノートや葬儀の方法などに関心が高まるなか、本当に最期を間近にしたときに私たちは何をしたいか、できるのか。それよりも元気なうちにどう生きるか、大切なメッセージの込められた本になりました。

感想・レビュー・書評

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  • 誰にでも訪れる死。
    産まれた以上、避けて通ることはできない。
    それについて、しっかり考えることは、いくつの人にとっても大切なことだと思う。

    今まで、死にたくなるほど辛い、そう思うことは何度もあった。
    でも死にたくなる、と死ぬのが目前、は全く違う。
    亡くなった身内のことを考え忘れることなく、この先も生きていかなければ、と思った。

  • この言葉に尽きる

    大切な人の心の中で
    生きていく準備
    あなたはできていますか

    終まい方を考えていくことは生き方を考えていくことだ…。

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著者プロフィール

長年「ひきこもり」をテーマに取材を続けてきたメンバーを中心とする、全国で広がる「ひきこもり死」の実態を調査・取材するプロジェクトチーム。2020年11月に放送されたNHKスペシャル「ある、ひきこもりの死 扉の向こうの家族」の制作およびドラマ「こもりびと」の取材を担当。中高年ひきこもりの実像を伝え、大きな反響を呼んだ。

「2021年 『NHKスペシャル ルポ 中高年ひきこもり 親亡き後の現実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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