危機の現場に立つ

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062206297

作品紹介・あらすじ

国連日本人ナンバー1に就任した中満泉さんが語る平和活動の最前線。彼女は悲惨で不条理な現実と、どう戦ってきたのか。

感想・レビュー・書評

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  • 昔読んだ本。
    働く女性になりたい!って、初めて思わせてくれた本。
    振り仮名もついてて、読みやすい。著者の願いである、若い世代へバトンを繋ぐ本だと思う。

  • こういう生き方ができる人って何が違うんだろう。。

  • 自分の決断が、それそのまま誰かの生命に関わる。
    こんな恐ろしいことはない。

    とんでもない仕事をしていると思った。

    お子さんからの手紙には
    かあちゃん、だいすき、世界を、たのむ。
    彼女の仕事は全部ここに集約されてると思った。今を生き抜く全てのひとのために。これから生まれて来る、全ての子供たちのための仕事だ。

    最初についた師がゴリゴリの共和党員だった、のも面白かった。

    覚えておいて、女性は世の中を変えるために仕事しなくちゃいけないのよ。

  • 今ならわかる勉強したかったことが。
    もう一度大学時代をやり直したいと思わされた。

  • 「男は出世を目的に仕事をするけれど,女は平和のために仕事をする」という言葉(記憶を頼りに書いたので正確ではないかも)が印象に残っている。
    すごい人がいるものだ。

  • 帯文:”国連日本人ナンバー1中満泉が語る平和活動の最前線” ”サラエボ、旧ユーゴスラビア、アフガニスタン、シリア……死と隣り合わせの現場で不条理な現実と、どう闘ってきたのか。”

    目次:はじめに、パート1 夢が現実に、パート2 危機の現場に立つ、パート3 組織全体を見る仕事、パート4 家族と仕事、パート5 国連復帰、結びにかえて

  • 中満さんのこれまでの仕事振りを辿る一冊。
    全編通してルビが振ってあるが、個人的には逆にノイズになってしまった。
    とても優秀で意義深い仕事をしているんだなーと思った。

  • 著者は国連軍縮担当事務次長である。本書は著者の難民支援、人道支援、PKOといった国連での経験をもとに書かれたものである。
     著者は本書を娘世代に向けたメッセージであるとしている。そのためか、そのためか、全ての漢字にフリガナを振られており、基礎的なことまで注で解説している。また、図書カードの送付先も「児童図書編集」行きとされている。
    よって本書の対象は児童、生徒、学生であるといえる。
     しかし、本書に記述されている著者の紛争地帯での経験は、究極の危機の場での利害調整など、一般の公務員など、危機管理の現場や行政の現場において中立的立場で利害調整を行うものにとって参考すべきことが数多く見られた。
     その中で、特に私がポイントと感じたことを挙げてみると次のとおりである。

    1 危機管理における人事の重要性
      著者は「主要ポストの適切な人の配置を決めた段階で私の高等弁務官としての職務の70%を果たしたことになる。」という緒方貞子氏の発言を引用し、紛争地帯の難民支援という危機の現場では、瞬時の判断力が要求されるので、これに対応できる人材の配置が重要であると述べている。
     効率的な職務の遂行を目指して、マニュアル標準化など、誰が担当しても同じレベルの業務遂行ができる体制の構築を目指している組織が多いが、マニュアルにない事象が起きる危機の場では、適切な人材の配置が重要である。
     紛争地帯など利害対立が先鋭化しクリティカルな判断力が試される危機の現場では経験がものをいう。ほとんどの官庁、自治体で危機管理担当者がローテーション人事で配置されている現状は見直されなければならないだろう。

    2 ぶれない判断力
      危機の現場ではぶれない判断をしなければ説得力を持たない。そのためには、長いものに巻かれず、自らのモラルコンパス(倫理的行動指針)に従い勇気をもって行動することが要求される。

    3 NPO、シンクタンクの利用
      人権問題など、内政干渉と捉えられてしまうような案件で、国連が直接コミットメントすることが難しい問題は、NPOやシンクタンクを利用する。
     (行政でも同様な手法をとることをがある。)

    4 知的正直さ
      上位者に対して、知りたいことを言うのみではなく、知らなくてはならないことを言う。(ブラビニ アフガニスタン担当特別代表の言葉)

    5 巻き込み
      アフガニスタン和平が成功しなかったのはボン合意において、対立組織であるタリバンを国内政治のプロセスに参加を呼び掛けなかったことである。対立しているからこそ巻き込まなければならない。
     本書の中には、どのように対立した組織同士をまとえるかなど、政策展開の参考となる事例が示されている。

    6 パイロット組織
      大きな組織の文化や仕事のやり方を変えるのはとてつもなく難しい。
      組織内に柵のない新たな組織を作り改革を先導させる。

    7 ノウハウの共有
      国連開発計画(UNDP)は現場主義で地域に適合した支援を行い成果をあげているが、地域同士で連携がなくノウハウが共有されていないために、各地域毎に一から事業を立ち上げなければならず、非常に非効率な組織になっている。

    8  データに基づいた説得
       不偏不党の原則を守って、データに基づいて真実を億さず発表することにより信頼を勝ち取る。

    9  ファーストトラック
       危機管理でのみ使う人事や調達に関する柔軟な規則を準備しておく=通常のプロセスでは災害時等に素早い対応ができない。

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著者プロフィール

国連軍縮担当事務次長・上級代表。早稲田大学法学部卒業。アメリカジョージタウン大学大学院修士課程 (国際関係論)修了。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)旧ユーゴスラビア・サラエボ、モスタル事務所長、旧ユーゴスラビア国連事務総長特別代表上級補佐官、UNHCR副高等弁務官特別補佐官、国連本部事務総長室国連改革チーム・ファースト・オフィサー、International IDEA(民主主義・選挙支援国際研究所)官房長、企画調整局長、国連PKO局政策・評価・訓練部長、国連PKO局アジア・中東部長、国連開発計画(UNDP)危機対応局長など歴任。2女の母。

「2017年 『危機の現場に立つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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