マイナス・ヒーロー

著者 :
  • 講談社
3.82
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本棚登録 : 42
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062206334

作品紹介・あらすじ

北京&ロンドン五輪バドミントン日本代表の潮田玲子さんが推薦!
「青春って素敵! バドって楽しい! 臨場感あふれ、ドキドキする、そんな一冊です。」

帆西中学校2年の羽野海は、バドミントンのたしかな実力を持ちながら、すべての大会で準優勝どまり。他校から「シルバー・ヒーロー」と揶揄されても、ふわふわと笑っている、そんな少女だった。
そんな海を、久能凪人は、はがゆい気持ちで見ていた。凪人は小学生のころ、クラブチームでバドミントンに打ち込んでいたが、体が弱かったことと、チームで実力ナンバーワンだった兄・航との関係が悪かったことがあり、中学にあがると同時にバドミントンをやめていた。
凪人は、小学生のころ、海と出逢っていた。ふらりとチームに現れ、練習試合で兄を負かしてくれたのが海だった。凪人は、軽やかに、楽しそうにポイントを決めていく海を、まぶしい記憶とともに覚えていたのだ。
ある日、体育の授業のバドミントンで、やる気なくラケットをもてあそんでいた凪人に、海は、「ペアを組んで、現役部員を相手にダブルスをやろう」と持ちかける。バドミントンの世界に、海によって強引に引き戻された凪人に、海はこう告げる。
「久能くん、アドバイザーになって、私を勝たせて!」
しぶしぶながら部のマネージャーとなった凪人は、海との約束を果たせるのか――。

感想・レビュー・書評

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  • 久能凪人は、バドミントンジュニアクラブ時代にクラブのエースで犬猿の仲の兄の航を打ち負かした女の子と中学に入学して再び出会った。その女の子、羽野海は実力がありながらも万年2位の「シルバーヒーロー」と呼ばれていた。ある日、凪人は羽野を優勝させるためのアドバイザーを引き受けることなる。凪人は、これまでのバドミントンの知識を駆使しながら羽野の力になろうとするが、なかなか優勝を勝ち取ることができない。凪人は、バドミントン部でもマネージャーとして入部するが、一部の部員との確執や自信喪失でバドミントン部を離れてしまう。しかし、「わたしを百パーセント信じてくれるのは、久能君だけ!」という羽野の言葉に再びやる気を取り戻す。そして迎える中学校最後の大会。凪人と羽野は最後の戦いに挑む。マイナスだらけの自分でも、誰かのマイナスをひっくり返すために陰で戦う。そんなヒーローになりたい。

  •  スポーツで挫折した男の子が、才能のある女の子を支えて、優勝させるストーリーは個人的にツボ。ただ、児童書だから(?)、心理描写がポエティックというか、クサイ。

  • オリンピック代表の潮田玲子さん推薦
    中学生のバドミントン部を題材にした臨場感あふれる正統派部活小説

    ただし、主人公はプレーヤーをあきらめた凪人と万年銀メダルの海

    マネージャーになった凪人は部員や兄との確執を乗りこえて海に金メダルを取らせることができるのか

    第57回(2016年)講談社児童文学新人賞で佳作入選の注目作

    ちなみにこのとき新人賞を受賞したのが『ラブリィ!』(吉田桃子)で、佳作のもう一編が『15歳、ぬけがら』(栗沢まり)
    この3編、甲乙つけがたし

  • 身体が弱くて、大好きなバドミントンをあきらめた凪人は、実力はあるのにいつも準優勝におわる女子選手、羽野のことが気になってしまう。だから、アドバイザーを頼まれたとき、断りきれずに引き受けてしまった。人並みに練習できない分、人のプレーの研究に時間を費やしてきた凪人のアドバイスで、羽野だけでなく、他の部員たちの実力も上がってきたが、それを面白く思わない奴もいて…。中学校のバドミントン部を舞台にした、熱くてピュアな物語。

  • 主人公・凪人は兄とともにバドミントンをやっていた。
    兄は名プレーヤーだが、自分は体が弱いこともあって思うように活躍できない。いつしか凪人は兄に嫉妬心を抱き、誰か兄を負かすプレーヤーが現れないかと思うようになる。

    凪人の思いが通じたのか、兄に匹敵するプレーヤーが登場! しかも、それは万年二位でシルバーヒーローといわれた女の子だった?!

    やがてケガで故障した兄はバドミントンを辞め、自暴自棄に。
    凪人も打ち込めるものがなく、ひねくれた日々を送っていた。
    そんなとき、凪人にコーチになってほしいと言う女の子が現れる。それは、かつて凪人の兄と同じくらい強かったシルバーヒーロー・海。

    ひねくれ者で心を閉ざしかけていた凪人が海の指導をすることによって少しずつ変わっていきます。
    主人公・凪人はひねくれていますが、物語はどこかまっすぐで児童向けにぴったりでした。

    仲違いをしていた兄やチームメイトとも最後は協力し、共に歩んでいく姿もよかったです。
    バドミントンの専門用語の解説があったり、もう少しバドミントンをやらない子にも臨場感が伝わる書き方だったら更によかったと思うのですが、これが一作目と聞きましたので今後の期待も込めて星はひとつプラスで4つにしました。

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著者プロフィール

1984年、栃木県生まれ。東京都在住。法政大学卒業後、会社勤務などを経て、2016年、バドミントンに打ち込む中学生たちを描いた『マイナス・ヒーロー』で第57回講談社児童文学新人賞佳作に入選。翌年、同タイトルのデビュー作を出版した。他の著書に、『流星と稲妻』『スポーツのおはなし バドミントン まえむきダブルス!』など。

「2021年 『天の台所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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