告白 三島由紀夫未公開インタビュー

著者 :
制作 : TBSヴィンテージ クラシックス 
  • 講談社
3.27
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本棚登録 : 67
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062206549

作品紹介・あらすじ

自決9ヶ月前。最後の長編小説『豊饒の海』第三巻「暁の寺」脱稿日に語られ、 今まで公開されることのなかった貴重なインタビュー音源が発見された。
くつろいだ様子でてらいなく自身の文学観、芸術観、戦後観を語るその口調に、従来のイメージをくつがえすような「素顔の三島」が表れている貴重なインタビュー。 「群像」2017年3月号に部分掲載されて各メディアで大反響を呼んだ第一級の資料を全文公開。
「これをわかってくれれば、僕のやりたいことは全部わかる」と三島がインタビュー中で語った評論「太陽と鉄」を併録。

感想・レビュー・書評

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  • TBSで発見された未公開テープ(英国人翻訳者によるインタビュー)と随筆『太陽と鉄』の二本立て。インタビューはヴァージニア・ウルフ、川端、荷風あたりと比較しつつ自分の小説について語ったり、現代(というか当時)の漢文教育を批判したり、非常に興味深い内容なうえ、最後の最後に「美とは何か」について端的に語られていて唸った。『太陽と鉄』はわたしには難解だったけど、ああするしかなかったんだ、ああすることで思いを遂げたんだ、ということがうっすらではあるが理解できたかな。最後のほうで精神と肉体を一つにする究極の体験を求めて、三島は音速飛行を体験するんだけど、そのあたりの描写に宿る美と狂気のせめぎあいは読んでいて息が苦しくなるほどだった。『英霊の声』では、狂ってる人が大真面目に完璧に美しい文章を操ることの空恐ろしさを強く感じたけど、この『太陽と鉄』からは切実さ、やむにやまれなさがひしひしと伝わってきた。『奔馬』や『剣』のラストとか、ギリシャ神話のイカロスの悲劇(じっさい、この随筆は『イカロス』と題した詩で結ばれている)が脳裏に浮かんでは消え。

  • 受け入れられないということではなく単純に理解出来ないところが多くあった。
    合間合間の理解出来る部分をかき集めて感じるのは、誰よりも純粋で誠実な人だったんだろうなということだ。
    その行動の賛否は別にしてもこういった人が今の日本に少ないことを危惧する。

  • 三島の死の数ヶ月前の未公開のインタビューが発見されたと聞いた時、血が湧くような気持ちになった。

  • インタビューの方は、作品では触れたことの無い三島の姿が感じられて、「ああ、こんな風に話す人なんだ。」という面でも興味深かった。でも読んでてより面白かったのは「太陽と鉄」かな。ボディービルにはまっていって、ナショナリスティックな思想がそこにどういう風に絡んでいくのかっていう辺りが”ああ、そういう風に考えていたのか。”と珍しくじっくり噛みしめて読んだ。

  • 難しく…他の作品も読んでみたい

  • TBSで発見された三島の未公開インタビューを書籍にしたものに加え、インタビュー内でも言及されている三島の「太陽と鉄」およびインタビューテープ発見から本書刊行までのいきさつを入れた三本立て。
    なお、インタビューは三島の衝撃的自決の約9か月前に行われている。このインタビューと、併録の「太陽と鉄」を読むと三島がなぜ剣道やボディビルに走ったのか、なぜ自衛隊に体験入隊したのか、なぜあの事件を起こしたのかが、なんとなく見えてくる。
    ただ、「太陽と鉄」はちょっと難解。
    あと、インタビュー内で憲法9条についても三島は言及しており、改憲論がよく取りざたされる現在において、ちょっと不思議なシンクロがあったな~、と感じた。

  • TBSの倉庫に保管されていた未発表インタビューと『太陽と鉄』の合本。巻末にテープを発見した記者が『あとがき』を書いている。
    インタビューはあちこちで報道された通り、第一級の資料。聞き手のジョン・ベスターがかなり突っ込んだところまで聞いていて、非常に興味深い内容。特に『自作の欠点』については一読の価値がある。
    また、詳しくは『あとがき』にあるが、記録は殆ど残されていない……というのも面白い。
    余談だが、この『あとがき』、如何にも記者の文章で、ヘタな短編ミステリよりもスリリングだったw 放送局の倉庫を一度、気合いを入れて発掘してみたら、とんでもないものが発見されるかもしれないな……。

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著者プロフィール

三島由紀夫

一九二五(大正一四)年東京に生まれる。本名、平岡公威。学習院高等科を経て東京大学法学部を卒業。在学中の四四(昭和一九)年に処女創作集『花ざかりの森』を刊行。戦後四七年大蔵省に入り翌年退官。四九年に刊行した『仮面の告白』で名声を確立し、以後、文筆活動に専念する。『潮騒』にて新潮社文学賞、『白蟻の巣』にて岸田演劇賞、『金閣寺』にて読売文学賞、『絹と明察』にて毎日芸術賞、『サド侯爵夫人』にて芸術祭賞などを受賞した。六八年、「楯の会」を結成し、七〇(昭和四五)年、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。

「2020年 『三島由紀夫 石原慎太郎 全対話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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