もしも魔法が使えたら 戦争孤児11人の記憶

著者 :
  • 講談社
4.13
  • (4)
  • (1)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 33
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062206556

作品紹介・あらすじ

伝えたい、戦争の「もうひとつの真実」を

83歳の主婦が、自らと10人の戦争孤児の体験を
絵と文章にして、子どもたちに語る活動をしています。
悲惨な記憶が、永遠に過去のものであり続けるために――。

もしも魔法が使えたら
お母さん、あなたに会いたい!

戦争孤児12万3000人、彼らがどう生きたか、知っていますか?
東京で、山形で、神戸で、空襲により孤児となった11人の少年少女たちの「生きるための戦い」。

【解説より】
苦しみに耐える子どもの顔は、あまりにも優しい。この絵本の魅力は、残酷な現実にもかかわらず、生き抜く子どもたちの美しい表情との対立にある。
野田正彰(ノンフィクション作家・精神科医)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大勢の犠牲を出した第二次世界大戦を思い起こさせる一冊。
    文字が大きく、漢字すべてにふりがながあったり、絵が挿入されており、戦争についてあまり知らない人や、小学生向けの本かと。
    ただ、あまり戦争孤児にスポットを当てた本を読んだことがなく、孤児になった原因は戦争によるものなのに、残された孤児たちは厳しい現実に立ち向かわなければならなかったんだと深く考えさせられた。

    本の最後に以下のとおり書かれており、筆者の戦争に対する真の思いを感じた。

    『戦争を知らない子どもたち
    子どもたちから遊びが消えてしまう戦争が起きないよう
    子どもたちから遊びを奪ってしまう戦争が起きないよう
    いつまでも戦争を知らないままでいられるよう』

  • 戦争孤児の話。8月の平和学習にも。

  • この本には、戦争によって生まれた12万以上の孤児たちの中の、
    11人による体験が描かれている。
    それは、思い出すのもつらいであろう死と隣り合わせの極限の体験である。

    空腹と蔑みの中で、孤児から浮浪児となり物乞いや窃盗で暮らす彼らを、
    大人は「刈り込み」によって浮浪児収容所に集め、街のゴミとして
    ハダカのまま檻の中に閉じ込めた。

    やっと生き延びた姉弟でさえ離れ離れにされ、
    義務教育も受けられず差別された子どもたち。
    浴びせられる心無い言葉・・・戦争は人の心を狂気に追いやる。

    著者は、68年ぶりに絵を描いた。
    孤児として生き抜いた日々を、色鉛筆のやさしい色調で3年をかけて描き
    文章を添え仕上げたのが本書である。

    『もしも魔法が使えたら、父さん母さんがそばにいるふつうの
    家庭にいってみたい!あったかいお母さんの胸に顔を埋めて
    思いっきり話がしたい。お母さんのいる世界へ今すぐ飛んでいきたい!』

    もしも魔法が使えたら・・・
    いつまでも戦争を知らないままでいられますように。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1933年(昭和8年)、東京生まれ。
1945年(昭和20年)の東京大空襲で、両親と兄妹の4人を亡くす。以降、10年間養育された伯父の家で農業に従事。1956年(昭和31年)に上京し、店員や事務の仕事につき自活。
2013年(平成25年)、すみだ郷土文化資料館での戦争孤児企画展を機に、孤児体験画を描き始め、現在に至る。

「2017年 『もしも魔法が使えたら 戦争孤児11人の記憶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

星野光世の作品

ツイートする
×