石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの

著者 :
  • 講談社
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062206877

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の捜査2課刑事たちの仕事のように、こういう万人受けしない素晴らしいノンフィクションは本当に貴重です。なかなか証言を取るのも困難な取材対象を相手によくぞここまで調べ上げたと思います。少し冗長かなあと思う箇所もありましたが真実の威力は小説を凌駕します。これからも労多く報われないが力のある良質のノンフィクションを期待しております。

  • 外務省の機密費詐欺事件を暴く警視庁刑事のドキュメント
    ノンキャリアの現場への執念が難事件を解決してきた
    それは国家の浄化にも繋がる健全を担保する有効な仕組み
    他省庁の事件を暴くのは難しい
    それも外務省のように国家機密を扱うところは尚更
    そこに切り込んだ警視庁の物語は歴史を飾るべきもの

    翻って今日、こうした組織の健全な自浄能力は堅持されているのか?
    ノンキャリアのエネルギーを「国家の仕組み」として新たに作り出せていない気がする

  •  今求められているのは、古くさい「はみ出し」よりも、静かであっても「反骨」では。

  • 2019年10月26日読了

  • 「ドンキホーテ」は、今や安売りスーパーの名前にしか聞こえなくなってしまいました。

    とんでもなく大きく、強い壁に守られているものに真正面から立ち向かう。ふつうに考えれば、そんな人はまともではない勝負を挑むひと、ということになります。

    そうした人をみて、その人を信じることはとても難しく、常識のない愚かな人だと断じるのは簡単なことです。

    自らの職を、真摯に激しく生きる意味のあるものとして全うすることの意味と現実を知らせてくれる本です。

    希望は、主人公を「おとうさん」と呼ぶ、たったひとりの後継者がそこに残ったことだと感じます。

  • WOWOWのドラマを見てから購入し、読了した。
    ドラマはほぼ原作どおり(もちろんノンフィクション)で驚いた。本当にドラマチックな展開。
    清武さんの文章力もあるんだと思う。
    読売のドロドロも書いてほしい。

  • WOWOWでドラマ化された原作NF本。外務省機密費を暴いた捜査二課。

  • 成毛眞氏が絶賛するだけあって、量・質ともに充実した1冊。情報を集め、容疑者を追い詰め、その背後にある闇も暴こうとする刑事の緊張感が伝わって来る。

  • 今までにない警察がテーマの作品。
    警視庁捜査二課という詐欺や汚職などを扱う部署をクローズアップしてあり、こんなにも淡々とリアルな描写が続く作品は初めて読んだ。
    しかも、実際に起きた事件を現役捜査二課の捜査員以外は全て実名で書くという取材力だけではない、筆者のエネルギーにも感服する。

    他の作品も読んでみたいと思わせられた。

  • 話の途中で登場人物の経歴を述べるために脇道にそれること以外、文句のつけようがない内容。ここまで細かくよく取材をしたなと、毎回驚かされる。清武さんを作家にしてくれた(?)読売巨人軍には感謝。

著者プロフィール

きよたけ・ひでとし/元読売新聞編集委員。2004年より巨人軍球団代表を務め、2011年に解任。現在はノンフィクション作家として活動する。2014年『しんがり 山一證券 最後の12人』(講談社文庫)で第36回講談社ノンフィクション賞を受賞。他の著書に『トッカイ 不良債権特別回収部』(講談社文庫)、『サラリーマン球団社長』『後列のひと 無名人の戦後史』(ともに文藝春秋)など。


「2023年 『どんがら トヨタエンジニアの反骨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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