緑の窓口 ~樹木トラブル解決します~

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 236
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062207102

作品紹介・あらすじ

「全ては樹木が語ってくれました」

『闇に香る嘘』『生還者』で注目の乱歩賞作家が挑む新境地。
樹木トラブルの裏には、人の“想い”が隠れている!
笑って泣ける、人の心と樹木をつなぐ6つの連作ミステリー


新設された「緑の窓口」への異動を言い渡された区役所職員の天野優樹。
えっ…、それって切符を買うところじゃ……。
疑問を抱いたのも束の間、「庭にあるスギの伐採をめぐって家族仲がギスギスしています。なんとかしてください」との依頼が届く。
そう、ここは市民の樹木トラブルを解決する部署だった!
花粉症で樹木嫌いの先輩・岩浪とともに依頼先に向かった天野。
しかし、そこにはスギを愛でる先客が。
「柊紅葉といいます。樹木医です。」
清楚な美人の登場に胸をときめかせる天野だったが、事態は意外な展開を見せ……。

感想・レビュー・書評

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  • 樹木医という知られざる職業に絡めた新しいジャンルのお話です。興味深いです。

  • 区役所の「緑の窓口」に異動させられた主人公が、わけありの樹木医と知り合い、街の色々な樹木に関する事件を解決していく物語だった。
    樹木医という職業を初めて知った。また、木にも
    育てる条件や環境が大切なこと、木を調べる道具があること、木にとっていい虫・悪い虫がいること、殺虫剤が木や人間に悪影響を及ぼすこともあるなど、木に関して とても勉強になった。
    ドラマや続編にしてもいいくらいだなと思った。

  • 区役所職員の天野は、新しくできた部署「緑の窓口」へと異動となる。市民から樹木にまつわるトラブルの相談を持ちかけられ現場へと向かうと、“樹木医”の柊紅葉と出会う。彼女に惹かれる天野は、その後も手を借りトラブルを解決していく。
    樹木に絡むトラブルを樹木医が解決するミステリーなのだが、下村さんにしてはちょっと期待はずれだった。

  • 登場人物も悪人はいないし、さわやかなお話だった。木の名前だけではなく話に登場した木の写真とかあると更に想像が膨らんでよかったなと思った。続編に期待

  • 樹木にまつわる日常の謎ミステリ連作集。なるほど、「樹木医」という職業があるのですねえ。樹木についてはあまり興味がなかったのだけれど、興味深く読めました。でも花粉症の身としては、岩浪先輩にけっこう同調したくなってしまう部分も無きにしも非ず(笑)。
    メインとなるのは樹木だけれど、そこに絡んでくるのはさまざまな人たちの想い。ハートウォーミングな読み心地でほっこりします。紅葉と母親の確執に関する謎もきちんと最後に解き明かされて、とても良い読後感でした。

  •  樹木についての話が面白かった。
     登場人物、それにまつわる話はあまり共感できなかった。こじつけ、な感じがしてならなかった。

  • 変わった視点で面白かった  

    植物好きの人が本当に植物想いだというのがよくわかる

    人は弱った時に樹木に自分を当てはめた大切な人を当てはめたりするものなのだなぁ

    男性はこういう自由奔放な感じの女性が好きですね

  • 区役所に新設された樹木トラブル受付の「緑の窓口」。そこに配属された二人の職員とトラブル対処中に知り合った樹木医の女性を中心に、連作短編の形で話が進みます。樹木トラブルと言っても結局は樹木を間にした人間同士のトラブルなんですね。樹木を通して人間同士のいがみ合いを緩和していく、樹木の勉強にもなるとても優しい本でした。最終章から繋がるエピローグが、想像の範囲ではありましたがとても良かった。生還者のような下村作品を期待すると肩透かしですが、たまにはこんなのもいいかなと思います。

  • 面白かったです。
    が、柊さん苦手かも。

  • ほどほどにハートフル

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著者プロフィール

1981年、京都府生まれ。2014年に『闇に香る噓』で第60回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。同作は「週刊文春ミステリーベスト10 2014年」国内部門2位、「このミステリーがすごい! 2015年版」国内編3位と高い評価を受ける。著書に『生還者』『難民調査官』『真実の檻』『失踪者』『告白の余白』『緑の窓口 樹木トラブル解決します』『サハラの薔薇』『法の雨』『黙過』『同姓同名』『ヴィクトリアン・ホテル』『悲願花』『白医』『刑事の慟哭』『アルテミスの涙』『絶声』『情熱の砂を踏む女』『コープス・ハント』『ロスト・スピーシーズ』などがある。

「2023年 『ガウディの遺言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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