有楽斎の戦

著者 :
  • 講談社
3.14
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本棚登録 : 69
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062207119

作品紹介・あらすじ

信長、秀吉、家康だけじゃない
――私だって、いるんだよっ!

戦国は、英雄だけで語れない。
戦国随一の「トリックスター」織田有楽斎は、
「本能寺の変」「関ヶ原の戦い」「大坂の陣」でどう戦ったのか。
島井宗室、小早川秀秋、松平忠直も登場する、
前代未聞の戦国小説集。

感想・レビュー・書評

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  • 織田信長の弟として生まれた織田源五郎長益。茶の道に魅了された戦をのぞまぬ武士の戦とは

    6本の短編で構成されています。
    そのうちの3本がこの織田源五郎長益の本能寺の変、関ヶ原の戦い、関ヶ原後の話。その間に博多の豪商鳥井宗室の話と小早川秀秋の話と松平忠直の話がはさまっています。
    どの主人公も大河ドラマの主人公には到底ならないわき役あるいは端役キャラ(小早川秀秋はヒールかな?)。
    小早川秀秋以外は知らない人だったせいか、いまいちお話がピンとこなかったし、描かれ方も一人称のわりにとてもかっこよくはなくて感情移入もできず。
    織田長益も小早川秀秋も松平忠直も、歴史に残る逸話では腰抜けだったり卑怯者だったり暴君だったり裏切り者だったりしているのがキモのようです。
    あまり聞こえのよくない逸話に関して「これは史実か?戦に勝利したものが都合よくかきかえたのではないか?」とそれを覆すものに編みなおすという趣向というか。

    これを読むときは登場人物の逸話などを頭に入れてからどうぞ。

    • goya626さん
      有楽斎は、興味深い人物です。他の作家も、この人物について小説を書いていますね。犬山に有楽亭があります。
      有楽斎は、興味深い人物です。他の作家も、この人物について小説を書いていますね。犬山に有楽亭があります。
      2020/08/14
    • 越智さん
      goya626さま、いらっしゃいませ!
      わたし、この人の存在を全く知らなくて、この本になって、ブクログに感想が載って、それでやっと読んで初...
      goya626さま、いらっしゃいませ!
      わたし、この人の存在を全く知らなくて、この本になって、ブクログに感想が載って、それでやっと読んで初めて知ったのです。
      織田の直系男子でありながら、秀吉につき、家康につきしたところがミステリアスなんですかね。goya626さまおすすめの作品があれば教えていただければ嬉しいです。
      歴史小説は自分でチョイスしないから、全然わからない・・・。ブクログが頼みの綱なんです。
      ともあれ、コメントありがとうございました!
      2020/08/14
  • 「有楽斎の戦」(天野純希)を読んだ。
    面白い!参ったなあ。次から次へと新たな才能を抱えた実力者が出てくるのだな。
    織田有楽斎かぁ。天下人の大戦に翻弄されながらも自分自身の戦を全うする視点が新鮮だし、戦場面での筆致も躍動している。
    伊東潤氏に加えて天野純希氏もチェックの要ありか。

  • 戦国短編集。あとで見たら、決戦!シリーズに収録済みの作品4つと、表題を含む2つの書き下ろしでした。主人公は織田信長の弟、有楽斎のが3編、ほか博多商人の島井宗室、小早川秀秋、家康の次男で庶子の結城秀康の息子、松平忠直がそれぞれ一編ずつ。流れでいくと、本能寺から豊臣家が滅びた大坂夏の陣までとなるけど、正直主人公が微妙すぎて、結局その微妙な主人公を主人公たらしめる新たな視点や切り口も微妙すぎて、なんでこいつらなんだという感覚が抜けきらず、最後まで消化不良だった。

  • 短編を6編。有楽斎と宗室と秀秋と忠直。兄・信長と比べて平凡な人である有楽斎。最後はとにかくお茶ができればよい。で、首尾一貫している。秀秋と忠直の秀逸さが新鮮。

  • これは普通だったな。

  • 本能寺の変・関ヶ原・大阪夏の陣の短編集。
    それぞれを織田長益こと茶人・有楽斎さんと、あとひとり武将誰かの視線から。
    チョイスは割と評判の良くない(お気の毒)武将。
    まぁ、長益くん自体ヘタレとして伝えられてるしね。
    武将サイドでは小早川秀秋のキャラ設定が秀逸でした。

    いまの時代だったら、けっこうフツーに幸せに生きられただろうに、戦国の世で織田信長の弟=淀君のおじさんであったが為にたいへんたいへん。
    生き死に賭けて出世するよか数寄の道に身をおいてたい。
    なのになかなか思う通りにもいかず、信長に豊臣に家康に翻弄され。
    でもまぁ、けっこうラスト楽しそうで(笑)よかったよかった。
    どんな時代でどんな立場にあろうとも、
    自分にとって「いちばんだいじなもの」が何かを知っているひとは
    本当の意味で強くあることができるんだなぁ。

  • 信長の弟として生まれた有楽斎。
    本能寺の変、関ヶ原の戦い、大坂の陣を生き抜く。
    嗤われようと蔑まれようと己の道を進むのみ。
    「大阪の陣 忠直の檻」家康の孫の忠直からすれば憎き豊臣、憎き真田となる。
    ここにも己を信じ乱世を生き抜く者がいた。
    読み応えあり。

    大河ドラマ『真田丸』で織田有楽斎を演じていたのは井上順さん。
    「有楽斎は、織田信長の実弟。自分が豊臣と徳川の懸け橋になろうというのが、
    一番の願いだったに違いありません」と、井上順さん。
    なるほど。胡散臭い男というイメージの有楽斎も、
    太平の世を願っていたということか。

  • 織田有楽斎。大概の歴史小説にチョイ役で出てくる脇役の人。地味な有楽斎さんを主人公に据えた無謀な歴史小説。徹頭徹尾、戦さの嫌いな文化系の人と描いていて、此処まで徹底すると好感が持てると言う逆説的な意味で面白い戦国時代モノ。
    でもあんまり使えないワザかな。

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著者プロフィール

1979年生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知大学文学部史学科卒業後、2007年に「桃山ビート・トライブ」で第20回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年『破天の剣』で第19回中山義秀文学賞を受賞。そのほかの著書に『信長暁の魔王』『覇道の槍』など。新時代の歴史小説界を担う俊英として注目される。

「2020年 『紅蓮浄土 石山合戦記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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