Ank: a mirroring ape

著者 : 佐藤究
  • 講談社 (2017年8月23日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (482ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062207133

作品紹介・あらすじ

2026年、多数の死者を出した京都暴動(キョート・ライオット)。
ウィルス、病原菌、化学物質が原因ではない。そしてテロ攻撃の可能性もない。
人類が初めてまみえる災厄は、なぜ起こったのか。
発端はたった一頭の類人猿(エイプ)、東アフリカからきた「アンク(鏡)」という名のチンパンジーだった。

AI研究から転身した世界的天才ダニエル・キュイが創設した霊長類研究施設「京都ムーンウォッチャーズ・プロジェクト」、通称KMWP。
センター長を務める鈴木望にとって、霊長類研究とは、なぜ唯一人間だけが言語や意識を獲得できたのか、ひいては、どうやって我々が生まれたのかを知るためのものだった。
災厄を引き起こした「アンク」にその鍵をみた望は、最悪の状況下、たった一人渦中に身を投じる――。

江戸川乱歩賞『QJKJQ』で衝撃の”デビュー”を果たした著者による、戦慄の受賞第一作!
我々はどこから来て、どこへ行くのか――。人類史の驚異の旅(オデッセイ)へと誘う、世界レベルの超絶エンターテインメント!!

Ank: a mirroring apeの感想・レビュー・書評

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  • 多数の死者をだした京都暴動(キョート・ライオット)。その原因はウイルスや病原菌、テロでもなかった。。
    時系列を細々と切り替え、チンパンジーを主とした霊長類の研究から読者をだんだんと核心に迫っていくという、凝ってはいるけど読みやすいつくりでした。はじめから暴動ありきのお話なので読んでいて非常に剣呑な雰囲気をひたすら感じざるを得ないという。。
    ただなんというか、ちょっと無理やりな真相じゃないのかな?という。フィクションとはいえさすがに無理があるような。遺伝子にそこまで「我を失って意図しない行動をさせる」みたいな呪いのようなものがあるのかっていう。そこまでぶっ飛んじゃうとどんなに大層な理由づけが物語内でされても読んでいてちょっと冷めてしまう。急にB級感が漂ってしまった。

  • ほんとに、ジェノサイド読んだ時のような没入感でした。ほんとかどうかわかりませんが、実に説得力あって、終始ドキドキでした。ラストはややあっさり目ですが、それだけに余韻が感じられました。しかし、前作と全く違う作風で驚きです。次作も今から楽しみです。今やってる猿の惑星の予告編が、落ち着いて見られなくなりました。

  • 研究所から逃げ出した一匹のチンパンジー。
    その叫び声が京都の街にパニックを引き起こし人々は原始的な衝動に駆られた暴徒と化す。

    ミラリングの理論がいまいち理解できなかった!でも鏡像を、他者→自分→他者と重層的に認識していく過程は面白い。
    パニックサスペンスとしてのスケール感も十分。

  • 霊長類学者とAI開発者がチンパンジーを飼育・研究する話。
    人類進化の謎とか、遺伝学とか、パンデミック騒動とか、大規模暴動とか。
    感動出来る感じではないけど、興味深く一気読み出来た。

  • 類人猿と人間を題材にしたSF小説です。
    謎の多いミッシングリンクから話が広がります。
    人間を人間としているものは何かという科学的な好奇心を刺激され、登場人物の生々しいバックグラウンドは彼らの息遣いを感じさせます。
    人間はどこへ向かうのかを知りませんが、そもそもどこから来たのかさえ知りません。
    チンパンジーとの共通祖先の存在が見当たらず、進化の連鎖を断ち切られているからです。
    いずれは科学が解決すると思いますが、謎である今だからこそ楽しめる一冊だと思います。

  • すごかった。読んだら止められなくて、本当に一気に読んでしまった。
    ヒトの起源、そこから宇宙、生命の起源。進化とは、そして言葉、心、意識とは。
    私は完全に文系なので難しくて分からない事もあったけど、そんなものを凌駕するくらいの興味と神秘。
    ここまで突き詰めて物事を考えて積み重ねて証明していく頭脳、欲しかったなぁ。
    いつか、明らかになる日がくるのでしょうか。畏れと好奇心をもって、その日を待ちたいけれど、禁忌な気もする。神の領域な気がして、テクノロジーの進化と共に、それを侵す人類が恐いな。

  • 猿と鏡と人間のお話。
    最近猿の惑星ジェネシスを見たので、チンパンジーやらオランウータンやらイメージしやすかったです。
    残酷描写は、『11月のジュリエット』レベル。
    始めの方は、時間軸が短いスパンであちこち行って読みずらいと感じました。中盤の章が読みやすかったと思います。
    前作もそうでしたが、エピローグがしんみりして好き。
    アンクが最後まで可哀想で辛い。

  • ストーリーも面白かったですが、2026年と近未来を舞台にしており、AIの役割が万能なものではなく、実現可能な範囲で描かれているのが新鮮でした。具体的には、AIスピーカーによる窓の制御、スピーチtoテキストの文章起こし、タクシーは自動運転はできていないが運転手と外国人旅行者間で会話を可能にする翻訳機能の描写など。

  • 前作「QJKJQ」とは全く違う、猿の惑星?はやりのゾンビもの?いやそれは1000万年前ヒト・チンパンジー・ゴリラの未分岐状態にまで遡り、自己鏡像認識から紐解く人類の起源を問うパニック大作だった。
    見つめ合う行為をする動物は人類以外に、抱き合うチンパンジーの母子という一説からのラストはぐっとくる。

  • 面白かった。こういうSFもあるのか。

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