- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062207201
感想・レビュー・書評
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いまどき女子っぽい。
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2017.12.27
早く読み進めたいような、でもなんだかページをめくるのが少し緊張するような・・そんな感じやった。
恋人でも友達でも家族でもない関係、もう二度と会うことはないだろうけど確かに存在したあの人との瞬間、ああなんかわかるかも、と。うまく説明できないけど、誰しもそういうことってあるんだなと思った。 -
ふんわり、優しい日記のような一冊。この年代だからこその表現や描写。数年後に読んだら、当時の気持ちが蘇るのか、全然違う気持ちになるのか。
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ずっと、こういう本が読みたかった。
わたしにもいるし、いたのです。
友達でもないし恋人でもない、なんて呼んだらいいのかわからないけど心地いい距離感の異性の知り合い。
で、ふと、その人と疎遠になっていくらか経ってからその人のことを思い出してみる。
あの時こんなこと言ってたなあ、あんな所作だったなあ、と。
そしてそれは振り返ってみると自分の人格形成にわりと影響されていたりする。
はあちゅうさんはエッセイのイメージだったけど、こういう小説もっと書いてほしいです。 -
本格的な文芸書籍で驚いた。一番のお気に入りは巻頭の「世界が終わる前に」一瞬の青春、どことなく現実離れした感覚、切なさ。文章力が素晴らしい。
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今まで通りすがった人との一期一会の柔らかい関係。
ふと思い出すこともあるし毎日の忙しさでうもれていたあの頃の関係。
自分にとっての「通りすがりのあなた」を思い出すいいきっかけになった本。もう今は連絡をとってないけどあの頃時間を共有した人。だれにでもそういう人はいると思う。
小説には「内容の没入感を心地よく与えてくれるもの」と「自分の経験から共感したり回想へ向かわせるもの」の2つがあるけどこれは両方兼ね備えている。
作者の海外経験から書いているのか描写がリアルで比較文化的な面白さもある。
ただ感覚としてはやや若い!と感じる。 -
主人公の女の子たちの、心に残してある秘密のようなお話を聞けました。悲しさだったりワクワクだったり切なさだったり感動だったり、くるくる動く気持ちを追体験できて、読んだ後に心が軽くなれます。じわじわと、染み込むように効いてくる短編小説で、好きです。
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#はあちゅう さん、初文芸作品、「群像」掲載の三作品を読んで、心惹かれたので、単行本も手に取る。名づけ得ぬ関係が愛おしく綴られる短編集。付き合ってるわけではないけど、海外勤務中に部屋を借りる。世界一周の途中で会って、追いかけたり、追って欲しかったりの関係。十八歳までイギリス人として成長した同級生の里帰りについて行き、日本にいる時とは関係が逆転したり。ルームシェアしている彼氏のところに転がり込んだときのふとしたルームメイトとの関係。パナマに留学した時の、同時期に行った男の子と、現地でぐいぐいと仲良くなろうとしてくれた子。知り合い、友達、恋人、夫婦、何かにつけはっきりと関係に名前をつけたがる空気に、こういう関係だっていいでしょ、と柔らかく差し出してくれるような。なんとなく、対話もあるんだけど、基本、20代前半女子から耳元でモノローグを聞いている感触。パナマ留学の話の、ちょっと意地悪な視点が印象にのこった。/「俺は、俺の人生を悪いほうに引きずりこむやつを、友達だとは思えない。」/
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思い出の話を聞いているような、心がすこし温かくなるお話したち