悪童 小説 寅次郎の告白

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 118
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062207294

作品紹介・あらすじ

2019年10月 NHKドラマ「少年寅次郎」放送決定!

日本映画史上、最大のヒーロー「寅さん」。1969年の第1作以来、特別編を含む全49作が公開された映画『男はつらいよ』シリーズは、いまなおひんぱんにテレビ放送されるなど、その人気はまさに“永遠不滅”級!
本作は、2011年1月より2年間にわたり全50巻が刊行された『寅さんDVDマガジン』に連載された、山田洋次初の小説「けっこう毛だらけ 小説・寅さんの少年時代」を改題、改稿の上、大幅加筆した単行本作品。
「2・26事件」の朝に帝釈天に捨てられたという衝撃の誕生秘話から柴又を飛び出すまでの十数年を、隠居中?それとも旅先? とにかく元気な寅さんがほろ酔い気分で語ります。
育ての母親に実の父。早逝する兄や出征する恩師たち、そして青ばなをたらした友人たち……。映画シリーズには登場することのないキャラクターたちが、笑いと涙の物語を奏でます。
え!寅さんの名付け親はあの人だったの!!!

感想・レビュー・書評

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  • NHKドラマ『少年寅次郎』を先に観ていたため、本書を読んでいて寅次郎役の藤原颯音くんの顔や表情が頭に浮かびっぱなしだった。内容はドラマとほぼ同じ。山田洋次氏の著作なので、映画『男はつらいよ』にも通じるほのぼの系と、もの悲しさが感じられて良かった。

  • 彼の視点で実際の柴又をはじめとした日本の歴史を語られると、寅さんがこんな事を言うかなと思う部分もありつつ、読んでいくうちに車寅次郎という人が実在したような錯覚さえしそうになる。

  • テレビドラマが始まり矢も盾もたまらず書店に急いで買いに走りました
    読み進むにつれどんどん引き込まれ出てくる人々がどんどん好きになっていく
    元々この家族の未来を知っていながら過去を読んで行くので必ず逝ってしまう事を分かりつつ物語が進むのがたまらなく悲しい作業でした
    面白いし知りたいからどんどん読んでします
    でも必ずその場面がやってくる、そして俺は必ずそこで泣くことも分かってる
    こんな気持ちで本なんて読んだことがありません
    でももう車 寅次郎を知ってしまっているので仕方がない
    頑張って読んでたくさん涙を流しました
    そしてスッキリとした気持ちになりあとは『お帰り、寅さん』を待つばかりです。

  • 日本映画界の名キャラクターの誕生を
    知れるのならば読まないわけにはいかない!
    寅さんの子供の頃の話なのだから
    戦争が絡んでくるのはちょっと頭をひねれば
    わかるんだけれども、
    やはり生い立ちには影響を与えていて、
    家族や柴又の人たちとの笑えて泣ける出来事も
    寅さんの性格を作り出していた!
    子供の頃から綺麗な女性には弱くて
    ませたガキだなと思っていたら
    ませたガキのままなのが寅さんだと気づく!
    寅さんを見る目が少し変わるかもしれないけど、
    映画を見てたら忘れてしまうかな(笑)

  • 昨年(2019年)の秋にNHK総合で放送され、まもなく(2020年12月)に続編が放送される連続ドラマの原作。寅さんの少年時代を寅さんが語る。昔見た寅さんシリーズの映画のいろんな場面に繋がる話が多く、楽しい

  • 土曜ドラマ「少年寅次郎」の原作、山田洋次監督初の原作小説。
    2・26事件の朝に帝釈天に捨てられたという誕生秘話から、柴又を飛び出すまでの十数年を、寅さんがほろ酔い気分で語ります。
    寅さんの名付け親はあの人だった、御前様の恋、タコ社長のために敵討ち、おいちゃんとおばちゃんとの関係など、柴又の面々のエピソードが明かされます。
    面白いです。

  • 山田洋次(1931年生まれ)「悪童(ワルガキ)小説寅次郎の告白」、2018.9発行。冒頭「この小説を渥美清さん(1928.3.10~1996.8.4 享年68)に捧げます 山田洋次」とあります。1936年(昭和11年)2月26日生まれの虎さんの少年時代を描いた小説です。戦時中の悲惨で大変な様子が寅さんの目を通して語られています。愛国行進曲、教育勅語、赤紙、出征、防空壕、疎開、空襲、竹槍訓練、敗戦、進駐軍、父帰る・・・。

  • 「悪童」、いたいた、確かにこんな子達が 笑。昭和の時代が色濃く描かれていて、幾度となく、ぐっと来てしまった。
    「その時代」へ共感出来る幸せをつくづく思う、これは人生の宝物だねぇ、と。
    故郷に帰ったら必ず会って、「時代」を共有している「同級生達」、その世界にも通じる世界でもあるなぁ。「生きる」っていう積み重ねの中に、色々な「宝物」を発見出来て、歳を重ねていくことへの喜びさえ感じている今日この頃。

  • 『少年寅次郎』
    NHK/毎週土曜放送
    2019年10月19日から

  • 「男はつらいよ寅さんDVDマガジン」に連載され「けっこう毛だらけ小説寅さんの少年時代」を改題。改稿の上に加筆した単行本としてまとめたもの。

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著者プロフィール

1931年大阪府生まれ。54年、東京大学法学部卒。同年、助監督として松竹入社。61年『二階の他人』で監督デビュー。69年『男はつらいよ』シリーズ開始。他に代表作として『家族』(70)、『幸福の黄色いハンカチ』(77)、『たそがれ清兵衛』(02)、『家族はつらいよ』(16)など。2012年に文化勲章を受章。

「2019年 『男はつらいよ お帰り 寅さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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