ビギナーズ・ドラッグ

著者 :
  • 講談社
3.61
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本棚登録 : 145
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062207522

作品紹介・あらすじ

あきらめない。何があっても。

難病に侵された思い人のために何ができるのか。
彼が選んだのは、治療薬を創るという無謀な挑戦だった。

いつだってひたむきな情熱は世界を変える。
「化学探偵Mr.キュリー」の著者が贈る意欲作!


中堅製薬会社・旭日製薬で事務職を勤める水田恵輔は、祖父が入居する老人ホームで出会った車椅子の女性・滝宮千夏に魅了され一目惚れをするも、彼女が治療不可能な難病に侵されていると知る。彼女のために自分は何もできないのか。悩む恵輔は、新規創薬テーマ募集の掲示を目にし、治療薬が無いなら創ればいいのだと思い立つ。同期の研究員・綾川理沙を巻き込み準備を始める恵輔だったが、創薬素人の思いつきに対する周囲の風当たりは強く……。

次々と立ちはだかる困難、進行する千夏の病魔、恵輔のひたむきな努力と情熱の結末は――。

感想・レビュー・書評

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  • 中堅製薬会社・旭日製薬で事務職を勤める水田恵輔は、祖父が入居する老人ホームで出会った車椅子の女性・滝宮千夏に魅了され一目惚れをするも、彼女が治療不可能な難病に侵されていると知る。彼女のために自分は何もできないのか。悩む恵輔は、新規創薬テーマ募集の掲示を目にし、治療薬が無いなら創ればいいのだと思い立つ。同期の研究員・綾川理沙を巻き込み準備を始める恵輔だったが、創薬素人の思いつきに対する周囲の風当たりは強く……。

    次々と立ちはだかる困難、進行する千夏の病魔、恵輔のひたむきな努力と情熱の結末は――。

  • 創薬ってそう簡単なものではないのだろう。
    必要とする人がいる、すぐに結果を出したい、と思ってもなかなか。
    でも、そんな中でも頑張ってくれている人がいるんだろうな。

  • ほぼ1週間で読了。
    同業の仕事をテーマにした小説をはじめて読んだが、専門性もあり、エンタテイメント要素もあり、とても面白かったです。やや非現実的な要素もあるのがなお面白みを増していると思いました。創薬研究に冷徹なサイエンスだけでなく、ヒューマン要素が大いに含まれていることが伝わる内容で大満足。自分の仕事の原点、情熱、進むべき道を改めて感じられる作品でした。

  • 小説です。製薬企業における創薬研究の流れの一例が、ビギナーにもわかります。
    創薬に関心のある方は是非読んでみてください。
    機能分子化学研究室:杉山重夫

    明治薬科大学図書館 
     教職員のオススメ2020
     ベストリーダー2020 12位
    https://bit.ly/3mS30Or

  • 製薬会社に勤める事務員が新薬開発を成し遂げるまでのお話。

    難病の治療薬がどうやって出来上がるのかを細かく学べます。
    作者が東京大学薬学系出身というだけあり、一般人には知りえない製薬会社の内部までの細かい描写と登場人物に悪人なしといったストレスフリーな一冊。

    お仕事小説が大好きなのでおススメ。

  • 一目惚れをした女性が難病だったということで治療薬を作ろうと決心した、製薬会社で総務をやっている主人公。情熱だけでどこまで行けるでしょう。難病の家族も、創薬に携わる家族もいる私には、これは本当の夢物語に思えます。でも創薬の仕組みや情熱、損益の事情、ハードルなどとても分かりやすく書かれていて、ストーリーはとても読みやすくラストまで一気に読めました。登場人物が一人一人魅力的に書かれていることも好感が持てます。現実にもこんなことがあってもいいかもしれない、そう思わされるほど気持ちよく読み終えることができました。

  • 熱意!!素敵なお話やった!!読み終わったあとの爽快感が好きやった。

  • 青春だなー。挫折を味わって、諦めていた人でも何かのきっかけでまた夢中になれるものに出会えるって素晴らしいことだと思う。実際の現場はもっとこんなにキレイなだけではないと思うし、こんなあっさりとは行かないと思うけれど、すごく良い物語を読めてよかったなと思う。

  • 235創薬という困難なテーマでの挑戦ストーリーでした。ハートウォーミングから脱却しても、この構成と構築ならもっと読んでみたいです。シビアなミステリーに期待します。

  • 難病の創薬にチャレンジする青年のお仕事小説。静かな情熱と合理的な考え方に、勇気づけられる。

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著者プロフィール

喜多喜久

一九七九年、徳島県生まれ。東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。大手製薬会社の元研究員。第九回『このミステリーがすごい!』大賞にて優秀賞を受賞、二〇一一年受賞作を加筆した『ラブ・ケミストリー』でデビュー。主な著書に『青矢先輩と私の探偵部活動』(集英社)、『桐島教授の研究報告書 テロメアと吸血鬼の謎』、「化学探偵Mr.キュリー」シリーズ、「死香探偵」シリーズ(中央公論新社)がある。

「2022年 『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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