覆面作家

著者 :
  • 講談社
3.19
  • (1)
  • (21)
  • (38)
  • (6)
  • (2)
本棚登録 : 166
レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062208000

作品紹介・あらすじ

ある日、作家の「私」に接触してきた真野と名乗る正体不明の男。彼が語る内容を小説にして欲しいと言うが。(「幽霊」)、学生時代の友人が語る、携帯が圏外になり思いもよらぬ人物が集う「村」の秘密。(「村」)、キャバクラの勤め終わりの女性を、家まで車で送り届けるドライバーは何を隠しているのか。(「確認」)など、どれもが読了後、虚実の有無をいやが応にも考えさせられるミステリアスな作品集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大沢在昌にしてはめずらしい類の小説じゃないかな。
    小説家が遭遇する不思議な人物にまつわる話、1つ1つは短編で、それぞれ落ちがついていて意外と面白く、ちょっと時間が空いたとき少しずつ読むのに最適か

  • 実に、身近な「作家」から見た日常をうまく捉えて、物語にする。
    作家は、嘘を書く職業で、想像力で書くといいながら、作家の日常を描く。
    それも、日常からフィクションに加工していく手腕はなるほどと思わせる。
    「推理小説では、登場人物の行動には論理性が求められる。目が合った、気に入らないので殺した、という犯罪が現実では起こる。弾みや偶然は、現実世界ではたくさんあるし、いくら起こっても人は受け入れる。しかし小説世界で起こすとすれば、限られた回数と、起こるべくして起こったという説得が読者に対して必要となる。」という。小説の世界は、偶然よりもロジカルにできている。
    現実にはまだ起こっていないけど、起こっても不思議でないことを書くという。
    作家のありようが見える。
    「自分が嫌いになるような真似だけしたくないんだ」とカッコつけるのがいいなぁ。
    「幽霊」「カモ」「確認」「村」「イパネマの娘」「大金」「覆面作家」「不適切な排除」と短編が積み重なっていく。この中では、「イパネマの娘」が淡い思い出と中年の切なさがなんとも言えない味がある。作家としての宿命みたいなネタと持ち込みに対応しながら、そんなの題材にしないけどというのが、大沢在昌なんだね。
    大沢在昌の日常がなんとなく、透けて見える。面映ゆいのだ。

  • 連作短編集。8編。
    「私」=「著者・大沢氏」なのだろうか?既読のものもあった。ミステリー系が多いが、気軽に読める一冊。
    しかしながら大沢氏には、長編を期待してしまう。

  • 面白かったなぁ。最近ラノベが多かったから、頭が単純に...w やっぱり収まるところには収まらない、んだよね。

  • 短編オムニバス集。いつもよりも軽いタッチですね。

  • どの作品も面白かった。個人的には「確認」「村」「イパネマの娘」が
    好きです。

  • さすがの大沢おやぶん(笑)
    面白かった。
    あの「私」は、なんだか本人っぽい雰囲気なのも面白い。
    某警察小説、続きを待ち望んでるので、作中の言葉が実現したら嬉しい。
    あの女性作家ってとか考える私は、完全にフィクションとエッセイを混同してるけど(笑)

  • 8編の短編集。自身のことをベースに書いたのではないかな。長編のように強く緊張をする場面とか山場のようなものはないが、どれも面白い。一つ一つそんなに長くないし、あっという間に読めてしまった。気に入ったのは『村』『イパネマの娘』『不適切な排除』。図書館の話やら飲みの場でのお話は著者の心情でも(多少?)あるんでしょう、それも面白かったね。

  • 今一つ内容がすんなり自分の中に落ちてこなかった。つまらない訳ではないが、面白くてのめり込むかというとそれはない。好きな作家の一人なので、 次の作品に期待する。

  • ふむ、これは一体にどういう類の本なのだろうか。
    たぶん短編小説集なのだろうけど、づいぶんと書いた時期やら場所やらに隔たりがある作品達である。
    しかしどれもこれもすこぶる面白い。
    やはり大沢アニイの作品は、いつも、あっという間に読み終えてしまって、ああもっと読みたい、と思わせてくれるのであった。流石である。

全29件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1956年愛知県生まれ。慶應義塾大学中退。79年『感傷の街角』で第1回小説推理新人賞を受賞しデビュー。91年『新宿鮫』で第12回吉川英治文学新人賞および第44回日本推理作家協会賞、94年『無間人形』で第110回直木賞、2004年『パンドラ・アイランド』で第17回柴田錬三郎賞、10年第14回日本ミステリー文学大賞、14年『海と月の迷路』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

「2021年 『爆身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大沢在昌の作品

ツイートする
×