新しい小説のために

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 87
感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062208055

作品紹介・あらすじ

ゼロ年代以降登場した小説家たちは何を書いているのか? それは本当に新しいのか? 小説における「私」を根源から問い直す試み。

感想・レビュー・書評

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  • 三人称とはなるほど、小説の語りがそれらしく成立するための制度にすぎなかったのか。またいわゆる一人称はそうして三人称が制度化される前段階のものだったようだ。しかし映画のカメラを考慮するなら、一人称と三人称との境界はいったいどこにあるのか。世界を見る目。ただそのことだけを気にするならば、どちらも同じことではないか。
    本作では、制度以前の、原初的な「私」、もっとぶよぶよとして生々しい、あらゆる矛盾を含んだ(しかしそれは矛盾ではない)「私」へとたちもどる試みを、小説の「新しさ」ととらえている。つまり結論は、新しい小説は、じつは全然新しくなかった、ということを言っている。

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著者プロフィール

一九六四年、愛知県生まれ。批評家。音楽レーベルHEADZ主宰。広範な範囲で批評活動を行う。著書に、『ニッポンの思想』『ニッポンの音楽』『ニッポンの文学』(講談社現代新書)、『あなたは今、この文章を読んでいる。』(慶應義塾大学出版会)、『シチュエーションズ』(文藝春秋)、『未知との遭遇』(筑摩書房)、『これは小説ではない』(新潮社)、『批評王――終わりなき思考のレッスン』(工作舎)、『絶体絶命文芸時評』(書肆侃侃房)など多数。2020年、「批評家卒業」を宣言。同年3月、初の小説「半睡」を発表した。


「2020年 『それを小説と呼ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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