現代日本の批評 2001-2016

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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062208420

作品紹介・あらすじ

40年にわたる戦後批評史をめぐる共同討議・21世紀篇。「批評という病」の回復を目指す東浩紀氏ら若手批評家のスリリングな論考。

感想・レビュー・書評

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  • こういうのも必要というか意義はあるのだろうとは思った。
    だが、論壇一般を批判する人というのはよほど偉くないといかんのではないか。それと、ここで引き合いに出されるのはもっぱら売れた本だが、気になったのは売れた本というのはそんなに偉いのかということで、これでは売れた本のレビューでしかないのではないか。「現代日本思想史」というほどのものなのだろうか。

  • 2000年代以降の批評空間を斜めに切った感じ。東浩紀の立ち位置が今まで以上によくわかった。浅田、中沢、柄谷、蓮見、宮台、東。大体こんなかんじでしょ。

  • 批評が忘れ去られようとしている世の中で、その忘れ去られようとしている過程を年代ごとに紐解いていき、悲観論で終わるわけでなく、時代の空気と格闘し、「観客=外部のアイデンティティ」の復興を模索する。まさに文中で東さんも述べている通り、スポーツと同じ構造だと思った。当事者性ばかりがクローズアップされるが、周囲にはプロになりたい人、アマチュアリズムでも持続する人(趣味の人とも言える)、熱狂的なファン、テレビなどでそれなりに楽しむ観客まで、さまざまな階層の人が世界を形成している。そういう息の長い哲学・理論で思考すること。それはどの世界に生きていても必要な事だと思う。教育の重要性、関わりの多様性、異質なものを受け入れる包容力、人間や組織としての器が試される時代である。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。著書に『存在論的、郵便的』(第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『観光客の哲学』(第71回毎日出版文化賞)、『ゲンロン戦記』、『訂正可能性の哲学』など。

「2023年 『ゲンロン15』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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