幕末ダウンタウン

著者 :
  • 講談社
3.25
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本棚登録 : 46
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062208956

作品紹介・あらすじ

慶応三年、京四条の河原町――鴨川の河原には葭簀張りの見世物小屋が建ち、川沿いには劇場の幟がはためている。その光景はつい最近新選組に入隊したばかりの濱田精次郎の目には嘘くさく映っていた。サムライたちが夜ごと血で血を洗っている激動の時代にしてはあまりにも平和に見えるからだ。その矛盾する様相に複雑な感慨を抱きながら大橋の欄干にもたれかかっていた精次郎へ声をかけてきた者があった。見ると、彼がかつて大坂船場の賭場で用心棒をしていた頃知り合った藤兵衛である。桂文枝という噺家であるこの男は、博打好きが高じて借金を抱えたあげく噺のネタを質草に取られ、その結果高座に上がれなくなり京へと流れてきたのだという。そのいきさつもさることながら人の気をそらさない話術によって、精次郎はいまだ手柄を立てられずにいる屈託をつい明かしてしまう。気の良い文枝はすぐさま協力を申し出るのだったが、その内容は驚くべきものだった。文枝は精次郎へ四条河原亭の舞台に立ち「新選組小噺」をやるように進言したのである。そんなふざけた真似がサムライである精次郎にできるはずのものではない。しかし、寄席という場所はいろんな人間が出入りする、情報の宝庫だというのである。そこに身を置くことで長州や薩摩に関する有益な情報を掴める可能性があるのだとも。そして精次郎と文枝の前に長州藩士とつながりがありそうな絶世の美女・松茂登が現れる……。

感想・レビュー・書評

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  • 新撰組隊士の濵田と、元芸妓の松茂登(マツモト)が、漫才コンビ・幕末ダウンタウンを結成する話。普段バラエティを見ないから、元ネタがわからないセリフもちょこちょこあった。登場人物が普通の関西弁で喋るから、幕末っぽさはなかった。

  • 面白い~一気読みである!!!

    【本文より】
    「永倉と談笑していた井上は精次郎にむかって片目をつむり、さりげなく「ひよっとこ」を中庭へけりとばした。

    精次郎は、ぴたりと正座すると頭を上げた。
    「井上先生、ありがとうございました。」
    涙は出ない。
    今はただ決意のみがある。
    過去を捨てるのだ。
    今こそ、全てを捨て去ろう。
    自分は新しき世を生きるのだ。
    井上から受け取った宝物を胸に生きるのだ。
    「あなたにいただきしの命。尽きるまで、芸道にまいしんせんことを、ここに誓います。」
    何かを信じよ。
    井上はそれを教えてくれた。
    剣かもしれぬ。
    芸かもしれぬ。
    どちらでもいいのではないか。
    心から信じられるものがある。
    それこそが、生きることにとって大事なことであることに変わりはない。
    ひとは生きる。
    生き延びねばならぬ。
    生きるために信じるのだ。
    自分を信じるのだ。

  • 幕末,新撰組の志士が寄席の舞台に目覚めて泥臭く生きて行く.井上源三郎が人間的に素晴らしく描かれている.さらっと読めて楽しい.

  • 2018/2/20

  • 新撰組元隊員の濱田と元芸妓の松茂登がひょんなことから「万歳」ならぬ「マンザイ」をするというお話。 
    本のタイトルからお判りの通り。 あの有名なコンビのオマージュ満載の時代小説です。 
     「本物の男の生き方というのは、誰知らずともやるべきことをやること」 
    新撰組六番隊組頭 井上源三郎が 堪らなく漢です。 
    ※過去のお笑いのフレーズや芸人さんの名前が出てくるので、今が旬の小説なのかもしれません・・・。 

  • 関西弁が苦手なのと
    お笑いに関して無知すぎるため
    今ひとつ面白さが分からなかった。

  • 言葉も、ダジャレも、今のものですが幕末から、明治維新をあっという間に駆け抜けた気分です。本当に新選組はどんなだったでしょう?内輪揉めする当たり、赤軍みたい?また、桂文治(文枝)は?想像するだけでも面白いですね。

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著者プロフィール

吉森大祐(よしもり・だいすけ) 1968年7月7日東京都文京区生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。93年に某電機メーカーに入社し、現在も在職中。大学時代より小説を書き始め、小説現代長編新人賞は今回で4回目の応募となる。都内在住。

「2018年 『幕末ダウンタウン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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