仮面の君に告ぐ

著者 :
  • 講談社
3.36
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本棚登録 : 256
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062208970

作品紹介・あらすじ

そんな、嘘でしょ……。

目を覚ませば、身体は別人。
しかも“私”は一年前に殺されていた?!
犯人への復讐に燃える恋人を前に、果たして何ができるのか。


涌井和沙は、目を覚ますと病院のベッドにいた。戸惑っているうちに、「モリさん、目覚めたんですね」と看護師から声をかけられる。沸き起こる違和感に鏡をのぞいた和沙は驚愕する。そこに映っていたのは赤の他人――森千鶴だった。意識はそのまま、身体は他人になってしまったことにパニックになった和沙は、恋人の慎介を頼ろうとするも、慎介は自分に気づいてくれない……。胸が潰れそうになる中、追い打ちをかけるように新たな事実が判明する。一年前、涌井和沙は何者かに殺害されたというのだ。千鶴の弟・潤の力を借り、少しずつ事態を把握していく和沙だったが、なにやら信介が不穏な動きを見せ始め……。


一組のカップルに訪れた、奇跡の十日間。
そのラストに思わず“震える”再読必至のミステリー!

感想・レビュー・書評

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  • 死んで別人(千鶴)になった和沙。身体は借物で返す期限が迫る中,自分を殺した犯人を恋人慎介と探す。彼に千鶴が和沙だと気付いてもらえて安堵。曖昧な結末だが,悪行の報いは受けてほしい。

  • ★3.5

    湧井和沙は、気がつくと病院のベットにいた。
    戸惑ううちに、「モリさん、目が覚めたんですね」と看護師から声をかけられる。
    鏡をのぞいた和沙は驚愕する。
    そこに映っていたのは赤の他人ーー森千鶴だった。
    パニックになった和沙は、恋人の早田慎介を頼ろうとするも、
    彼は自分に気づいてくれない…。
    胸が押し潰される中、追い打ちをかけるように新たな事実が判明する。
    一年前、和沙は何者かに殺害されたというのだ。
    千鶴の弟・潤の力を借り、少しずつ事態を把握していく和沙だったが、
    慎介が不穏な動きを見せ始め…。

    恋人・和沙が殺されて一年。
    容疑者は証拠不十分で釈放。
    納得が出来ない慎介は歯科医を辞め、容疑者が勤めていた物流センターに勤め、
    容疑者を探し出し、恨みを晴らそうとしていた。
    その頃、殺害された和沙は目覚めると病院のベットの上。身体は別人。
    困惑するばかりの中、しかも自分が一年前に殺されていた事を知る。
    犯人への復讐に燃える恋人・慎介を何とか止めさせたいと行動に出る。
    そこからタイムリミットまでの10日間を描いたミステリー。

    いつもの横関さんらしいスピード感と、和沙はどうなるの?
    犯人は誰?二人はどうなるの?という謎で一気に読めました。
    ラストはいつもの様に大どんでん返し。
    え━━━(゚o゚〃)━━━!!! って言葉が頭の中で一杯。
    なんて事なの…。
    これでタイトルの意味に納得。
    本当に仮面をかぶっていたのは君だったんだね…。
    告げたのは…。

    和沙とても素敵な女性だっただけに悲しかったなぁ。
    後味が悪かったなぁ。

  • 病院で1年間意識のなかった森千鶴が、突然目を覚ます。しかしその女性の心は、結婚直前に殺されてしまった涌井和沙のものだった。和沙は千鶴の弟の力を借り、なんとか婚約者であった早田慎介に近づく。残された時間の中、犯人を捜すが・・・
    他人の体に生まれ変わるというのは有りとしても、その他の部分がその他かなり無理があるような。最後も、強引にどんでん返し風を狙っているような。

  • 結婚直前に婚約者を殺された男と一年後別人として目を覚ました女。
    他人の身体を借りていられるのはおそらく十日間。
    彼女は容疑不十分で釈放された被疑者をつけ狙う恋人に気づき、限られた時間の中で止めようと奔走し始める。
    次第に湧き上がって来る生への渇望と、被疑者の突然の死で謎が深まる事件の真相。

    確かに結末が気になってどんどん読み進めたし、最後には驚いた。
    驚いたけれど、うわあ騙された!…というスカッとした気持ちよりは、え?ちょっと唐突過ぎない?という戸惑いが大きい。
    大どんでん返しの意外性の演出の為なのか伏線の張り方が雑と言うか今ひとつ好みじゃない。
    そもそも最後が犯人が逮捕されてから一年後なのはおかしい気がする…婚約者が殺された事件の真相が手紙の推測の通りなら絶対それまでの取り調べの中で自白しているのでは?

  • 恋人を何者かに殺害された歯科医師の早田慎介。
    殺されたはずの和沙の魂は、なぜか一年後、別の女性に乗り移って目覚める。
    彼が復讐を企てようとしているのではないかと、素性をごまかして別人の女性として和沙は慎介に接近していく。

    よくある「ゴースト」ネタではあるのだけれど、和沙のさっぱりした気性が気持ちよく、軽快なミステリー調の展開も楽しく読んだだけに、最後の展開にはとってつけたような印象を受けてびっくりした。
    びっくりさせる、という意図は成功してるけど、物語として破綻してないか?
    けっこういろいろなところに無理がある話なような気がするんだけれど。

    最後の最後までは面白く読んだだけにラストの落差にちょっとがっかりしてしまった。

  •  うーん。好きな作家さんだけに残念。
     
     物語は、ある歯科医の婚約者が何者かに殺され、1年後、その婚約者の魂が別の人間に乗り移り、歯科医の前に現れる。この世に滞在していられるのは恐らく10日間。
     歯科医はその事件の容疑者を警察に突き出すべく、自ら真相を追っていた。その歯科医を危険に晒さないようにするのが使命と思い、2人で真相を追い求める。そこには目を覆いたくなるような真相があり・・・。

     というような内容なのだが、乗り移った人格事自体になんらかのトリックがあれば面白かったのにと思わずにいられなかった。横関さんならではの読後感の良さがないのも残念。

  • 結末はわからなかったから、無事に作者の術中にはまっていたのだとは思うが...。

    内容よりもまず、タイトルと、装丁にもっともっとずっと気を使わなければならないのでは???を、ここんとこで一番思った作品。横関さんの本で無ければ、手に取らない見た目。

    百歩譲って、タイトルはこれだったとしても、何故にこんなにもラノベっぽい装丁なのか。
    意図不明。

  • 一年前に殺された涌井和沙は病室のベッドで目を醒める。限定10日間森千鶴という一年間意識がかなった女性の体を借りて、婚約者だった早田慎介に犯人復讐を阻止しようと近づいていく。率直な感想…犯人を突き止め警察に連行されるも犯人像が薄い。最後の展開のストーリーに無理はないのか…犯人の動機がはっきりしない。

  • 主人公がいきなり殺されてしまう。だれが自分を殺したのかまた、主人公の恋人は誰が彼女を…と犯人探し。スピーディーな展開に退屈しませんでした。最後にどんでん返しで驚きのラストでした。

  • 150良くある話かと思ったら新しい展開で途中まで飽きさせない。しかーし、最後の2ページが残念すぎる。伏線が全くなく、独白で種明かしとは。ちょっと残念でした。

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著者プロフィール

1975年静岡県生まれ。武蔵大学人文学部卒。2010年『再会』で第56回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『ルパンの娘』『ピエロがいる街』『沈黙のエール』『チェインギャングは忘れない』『スマイルメイカー』『グッバイ・ヒーロー』『炎上チャンピオン』『仮面の君に告ぐ』『いのちの人形』などがある。

「2023年 『ゴースト・ポリス・ストーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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