完パケ!

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 161
感想 : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062209533

作品紹介・あらすじ

閉校が噂される映画大学で、監督を目指して競い合う安原と北川。二人の性格は水と油、でも同じチームで卒業製作を行うことになり――

感想・レビュー・書評

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  • 額賀さんの青春モノ、いいなぁ。と思いながら読んでいたら、前作の家庭小説を汲み込んでいる作品にもなっていて。大好きな作家さんなので、進化の過程を見ているようでなんだかうれしい。 自分にないものを持っている相手。お互い補い合って…なんて簡単なものじゃない。焦りや苛立ちにじたばたして。嫉妬と羨望と不安と自己嫌悪の渦の中、もがいてもがいて。思ってた結果ではなかったけれど、思ってた結果により近い未来のふたりと若き映画人たちに幸あれと、フィクションの魔法にかかったまま願いを込めてページを閉じた。面白かった。

  • 学生数の減少により、閉校が噂される映画学校で学ぶ安原と北川は、映画監督を志す友人同士。
    友人も多く、恵まれた家庭環境で生まれ育った北川。
    田舎に母を1人残して上京し、バイト先でも要領が悪いと言われ、口下手な安原。

    卒業制作となる短編映画のコンペで競いあった結果、監督に選ばれたのは、勝利を確信していた北川ではなく、安原だった。
    そして、安原が真っ先にした事は、敗れた北川に、プロデューサーとして力を貸して欲しいと頼むことだった…


    安原と北川の視点から交互に描写される、映画制作の現場。
    ふたりを取り巻く若者たち、それぞれの胸に秘めた切実な悩み、噴き出すところを探してもがく夢の、熱さと冷たさ、明るさと暗さの入り混じった描写がいい。

    額賀さんの描く登場人物も、いよいよ社会人一歩手前まで成長してきた。
    次は社会人物か、もっと違う年代の人物か…また楽しみに待つことにしよう。


    と、メモに書きかけたままレビュー投稿をし忘れておりました。

  • とっても小説らしい小説で、意識しあう二人の気持ちがとってもよくわかった。青春そのものをストレートに描いているのがよかった。それを見守ってついていく仲間や、周りの大人との関係性もよかった。リアルなエンディングも含めて全てすき。

  • 経営難の映像大でコンペを経て卒業制作の監督とプロデューサーになった映画監督志望の男子学生二人がカンヌを目指す。スタッフもキャストも登場するけれど極自然に二人に集中線が集まるよう。恵まれた北川と切実な安原が互いを羨ましく思いながらも皆で協力し一本の映画を作り上げる様子が苦しさもあるのに爽やかで眩しい。

  • 何かを捨ててまでやりたいことがある人はかっこいい。
    「切実さ」とは、大事なものを犠牲にしても何かを手にする覚悟のことなのだろうか。

  • これはおもしろかったわ〜。
    「誰かのために」真剣になったときの、ヒトの強さよ。

  • 切実さとは、一体なんだろう
    幸福か不幸かじゃない

    途中でしんどくなって休みながら読了
    夢に突き進む大学生は、ドラマチック
    夜明けの高速

    本物を、ノンフィクションを待っている
    その言葉から加速度を増して物語が進んでいったと思う

  • 21/04/24読了
    このひとの話、いつも、泣いちゃうのよな。
    メインのふたりはもちろん、主演ふたりの立たせ方がよかった

  • 多分わたしは、彼ほど才能豊かじゃないけど北川よりだし、安原みたいな人には敵わない。

  • 北川と安原。どちらも夢は同じであるライバル。
    卒業制作の映画を作るにあたり、監督に選ばれたのは安原。北川は嫉妬からそれまで友人であった安原に本音でぶつかるのを躊躇するようになる。

    でも分かり合えてからは、全く違うタイプの2人が最高の相方になる。うまく言葉にして伝えることができない安原を、コミュニケーション能力に長ける北川がうまくフォローする。
    安原の1番辛い時に隣にいたのも北川。
    ここには、熱い熱い青春と、夢に向かう大学生たちの眩しいくらいの熱量の日々が描かれていた。
    「他の誰でも駄目だ。どんな有名監督が代わりにやってやると言ってきたとしても、嫌だ。
    世界で唯一、北川賢治なら、任せてもいい。」
    これが2人の関係性をよく表していた。
    夢中で読んで、読後はスッキリと爽やかな気分になれた。

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著者プロフィール

額賀 澪(ぬかが みお)
1990年、茨城県生まれ。日本大学芸術学部卒業。
2015年、「ウインドノーツ」(『屋上のウインドノーツ』に改題)で第22回松本清張賞、同年、『ヒトリコ』で第16回小学館文庫小説賞を受賞。
ほかの作品に『沖晴くんの涙を殺して』(双葉社)、『風に恋う』(文春文庫)、『できない男』(集英社)、『タスキメシ 箱根』(小学館)、『タスキメシ』(小学館文庫)など。

「2021年 『風は山から吹いている ―― Why climb mountains with me?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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