紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官

著者 :
  • 講談社
4.07
  • (30)
  • (63)
  • (20)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 249
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062210218

作品紹介・あらすじ

後送

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 今回の相棒は一番信頼関係が築かれている鰐さん。
    彼にはちょっとした変化があり、
    物語の中で時が流れていることを実感した。
    そして赤堀さんと岩楯の関係にも変化が。
    何かしらの過去を抱えて生きている人であることは
    わかっていたものの、その一端を知ることは苦しい。

    毎回クライマックスはワクワクするけど、
    今回が一番ドキドキゾワゾワした。

  • ミステリ。シリーズ6作目。
    赤堀さんは捜査分析支援センターに。プロファイルと技術開発部と協力。
    新たなレギュラーメンバーと思われる人も増え、赤堀さんの過去も少し判明。
    今回の事件もなかなかに複雑で面白い。
    相変わらず、死体発見シーンが強烈。
    このシリーズは、ずっと高品質な作品が続く名シリーズですね。

    どうしても気になるのは…。
    シリーズ初登場の人物が、赤堀さんに、
    "今まであなたがかかわった事件の報告書は全部読んだ。その結果を突きつけられてもインチキだと言うやつは、まともにものを考えられない馬鹿者だ"
    とまで言うのですが…。
    いい加減、警察の皆さんも、赤堀さんの意見を信頼するべきでは?

  • 法医昆虫学捜査官シリーズ第6作(多分)。
    今回も面白かった。これまでウジ祭りが多かったのだが、今回活躍するのは通称やけど虫(正式名称は作中に出てくるが難しくて覚えていない)。正確にはオレンジと黒のツートンカラーだが、そのビジュアルを意味してのタイトルなのかな。
    やけど虫は昔、知り合いの方のお子さんが被害にあった話を聞いて震え上がったことがある。成虫はもちろん、卵も幼虫も、死骸すら毒性の分泌物を持ち、ただちょっと触っただけでもその名の通り火傷のような水ぶくれが出来るし、万一その分泌液が目に入ると失明することもあるという恐ろしい虫。さすがの赤堀もこのやけど虫には悲鳴を上げているのだから、その恐ろしさがわかる。
    今回は更にプロファイラー、技術開発の先駆けである研究者が加わり、『捜査分析支援センター』なるものが立ち上がっていて心強い…はずが、相変わらず警察組織からは完全にスルーされ、捜査会議にすら呼んでもらえないという窓際組織。
    結局いつものように岩楯・鰐川コンビが赤堀はじめ『捜査分析~』の面々の意見を元に捜査を行うという展開。
    しかしこの設定、もうそろそろ変えても良いんじゃない?とも思ったりする。このシリーズが2作目3作目ならともかく、もう相当赤堀は実績を積んでいるわけで、正式に『法医学』としての昆虫学が認められないまでも、参考資料としては十分に使える程度に事件解決に貢献していると思うのだけど。
    警察組織には頭の堅い、古い人間ばかりではなく、新しい手法や考え方を取り入れようとする鰐川のような柔軟な人々もいると思うのだけど。ちょっと警察が可哀想な感じも。
    それから個人的には赤堀には暗い背景は背負わせてほしくなかったな。岩楯のニヒルな感じ、人生を半分諦めてる感じと対称的に、赤堀は真っ直ぐに昆虫学に突っ込んで、虫の声を聞き続ける、そんなキャラクターでいて欲しかったように思う。もちろん途中に出てきた、『法医昆虫学』である以上、死体の正確な再現などダークな面があるのは当然だし、『法医昆虫学』を警察に認めさせるために多少の強かさはあって良いと思うけど、彼女のプライベートな部分でのダークさは要らないと思ってしまう。ただ基本的には彼女の明るさは失われていないので良かったけれど。
    事件そのもので言えば、今回の事件、現在と過去の事件のあまりの共通点の多さからどのような真相が出てくるのかとワクワクしながら読めた。広澤によるプロファイリングだと犯人は23.4歳の若い人間、だが過去の事件と同一犯の可能性もあるという矛盾した内容。これがどのような真実と結びつくのか。
    ネタバレありで申し訳ないが、これもまた一種の洗脳。犯人が可哀相で仕方なかった。なんでも行き過ぎは良くない。ほどほどに。でも洗脳を解くのはそう簡単なものではない。
    逆に事件関係者たちのなんと身勝手なことか。あまり同情や共感を得られる人間がいなかったのが印象的。とにかく犯人の立ち直りを望む。
    そして『今までの関係じゃいられない』と言っていた赤堀と岩楯との関係も再び以前のような同士的関係を望みたい。

  • 法医昆虫学捜査官シリーズ第6弾。

    東京・西荻窪の住宅街の一軒家、血まみれの座敷に残された左手の小指3本が発見された。DNA鑑定から指の主はこの家の主人と妻、そして身元不明の男性と判明したが、部屋に遺体はなく、犯人がどこかへ持出し遺棄されたものと思われた。強盗殺人の線で捜査する警察の努力も空しく、手掛かりは得られない。3本の指の喰われ方の微妙な違いに違和感を覚えた赤堀は、同僚の心理捜査官・広澤晴美らと共に原因を追究していく。プロファイルの結果、この事件が20年前の足立区の事件と酷似しているという事実が明らかになる。

    岩楯警部補とバディを組むのは我らがワニさんこと、メモ魔・鰐川刑事。いつの間にか西荻署に異動、そして結婚までしていたんだね。安定のトリオのやり取りが楽しすぎる~。
    事件もシリーズ6作目にして飽きさせず、むしろ面白さは今までで一番かも。少しずつ見えてくるバラバラの事実が最後に一本の線に繋がる瞬間がたまらない。

    今回主役となる虫は、虫の生態系の最上位にいるという恐るべき「やけど虫」。刺されるとやけどをしたように赤く腫れ、水膨れになるというこの虫が大量に登場して読むだけで体が痛痒くなる~。
    こんな虫には絶対に出くわしたくない!むしろ蛆がおとなしくてかわいく思えるほど。

    そして、もう一つの見どころは捜査の過程で赤堀が岩楯に明かす父親にまつわる心の闇。明るく前向きなキャラに隠された黒い情念に岩楯も戸惑う。これをきっかけに、二人の関係も少し変化するのか・・・。あ~楽しみが尽きない。

  • シリーズ安定の面白さ
    今回は広澤、波多野、の新キャラが登場
    崖っぷち部署トリオの活躍もこれからが楽しみの一つになりそう。

    今回も新しい虫。やけど虫により事件が展開。
    赤堀の父親との過去もあかされた。
    二人の関係も今後が楽しみではある。

    鰐川さんとのコンビはいいですね。
    甘いもの好きの彼に、赤堀の容赦ない原材料の説明で
    食べるものがなくなっちゃうかも!

  • クライマックスが凄まじい。赤堀、被害者、加害者及びそれを取り巻く者たちの闇と歪みが際立っていてシリーズの中では異色な作品だと思う。岩楯は今までの付き合いの中で赤堀の影を感じていたようだが、自分は全く気付かず読み込みが足りないと思った。1つ難点を言えば本部連中がここまで保守的でバカなのかなとはにわかには思い難い。それとも自分が警察を過大評価してるのだろうか?

  • 毎回これ以上グロテスクな虫の描写はないだろうと思うが今回もグロテスクだった。ただ回を重ねるごとに恒例行事的になってきて事件・ストーリィのほうのグロテスクさが際立つ。虫の生態も不思議だが人間の生態は予測不可能ってことかな。シリーズ固定メンバに加えて新メンバも登場して今後の展開が益々楽しみ。

  • 6月-7。4.0点。
    法昆虫医学シリーズ。3人の小指のみ残された現場。致死量の出血あるが、遺体無し。運び出されたのか。
    3つの指は別人で、一つだけウジによる破損状況に不自然な点が。

    安定した面白さ。キャラも確立されており、面白い。真相に繋がるルートが、今までで一番面白かったと思う。
    次作も期待。

  • シリーズ第6弾。
    前作から1年半経ち、赤堀は警視庁が特設した「分析捜査支援センター」の一員となっていた。
    いつもは腐乱死体の発見から物語が始まるが、今作では死体はなく、凄惨な殺害現場と見られ、切断された3人の小指だけが残されると言う、ベテランの岩楯刑事も頭を悩ませる事件に赤堀が挑む。
    死体もなく、交友関係もない被害者夫婦。手がかりも少なく、警察の捜査も暗礁に乗り上げるように、読者へのミスリードも続く。
    物語がどこへ向かっていくのか、全く分からないのが、このシリーズの醍醐味。
    3本の小指のうじの状態に見られたほんのわずかな誤差に拘った赤堀が今回も事件を解決していく。
    物語の前半は狙ったわけではないと思うけど、今、世間で注目されているアルコール依存症の話がメインとなる。すごいスマッシュヒット!と思いつつ、読んでいると、そこには赤堀の暗い過去も…
    過去と警察組織に入ってしまったからこそ生まれたジレンマに悩む赤堀も今回のキーポイントかもしれない。

  • アオバアリガタハネカクシ。
    10年近く前に、まぶたの上が火傷状態になって、
    皮膚科へ行くと、
    眼科へ受信するように言われた。
    体液が目に入ると失明の恐れがある、と
    書いてあったことと同じことを言われた。
    幸い、事なきを得たけど、
    今更ながら怖い虫がったんだぁ。
    今回は、広澤という女性プロファイラーと
    波多野という科学捜査のエキスパート、
    犯罪支援分析センターの一員として活躍する赤堀が
    面白かったけど、
    あれほどアオバアリガタハネカクシの毒にさらされていたら、
    痛くて痛くて仕方ないだろうに、と思った。

全49件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1970年、福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入り、’11年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。ロングセラーとなった人気の「法医昆虫学捜査官」シリーズには、『147ヘルツの警鐘』(文庫化にあたり『法医昆虫学捜査官』に改題)『シンクロニシティ』『水底の棘』『メビウスの守護者』『潮騒のアニマ』『紅のアンデッド』『スワロウテイルの消失点』の7作がある。そのほかにも『桃ノ木坂互助会』『女學生奇譚』『フォークロアの鍵』『テーラー伊三郎』(文庫化にあたり『革命テーラー』に改題)『賞金稼ぎスリーサム!』『賞金稼ぎスリーサム! 二重拘束のアリア』など多彩な題材のミステリー、エンタメ作品がある。

「2021年 『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川瀬七緒の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東野 圭吾
伊坂幸太郎
塩田 武士
柚木麻子
横山 秀夫
三浦 しをん
今村 昌弘
伊坂幸太郎
辻村 深月
柚月 裕子
伊坂 幸太郎
川瀬 七緒
東野 圭吾
宮部みゆき
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×