西鶴名作集 (少年少女古典文学館)

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  • 講談社
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レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062508179

感想・レビュー・書評

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  • (2015.11.21読了)(2015.11.12借入)
    「少年少女古典文学館」のなかの一冊です。少年少女にこのようなものを読ませていいのだろうか、とか思いますが、「少年少女古典文学館」なんかに手を出すのは、文学的なおませさんなんでしょうから、かまわないのでしょう。
    名作集となっていますので、井原西鶴の以下の作品の中から、何話かずつ抜粋されて収録されています。
    「西鶴諸国ばなし」1685年 5話
    「万の文反古」1691年(1696年刊) 4話
    「世間胸算用」1692年正月 6話
    「本朝二十不孝」1686年 4話
    「武家義理物語」1688年2月 2話
    「西鶴置土産」1693年冬 2話
    「西鶴織留」1694年 2話
    「日本永代蔵」1688年正月 5話
    「好色五人女」1686年2月 2話

    江戸時代が始まってから80年から90年当たりの、大阪や江戸の商人たちの暮らしが、描かれている、というところでしょうか。なかなか興味深い話でした。
    「好色五人女」では、「おなつ清十郎」と「八百屋お七」の話が収録されています。
    話の題名は知っていても、井原西鶴の書いた話とは知りませんでした。

    【目次】
    耳にはさんだおもしろい話
    ―「西鶴諸国ばなし」「万の文反古」より
    大晦日の泣き笑い
    ―「世間胸算用」より
    人の道、守る者そむく者
    ―「本朝二十不孝」「武家義理物語」より
    町人暮らしの浮き沈み
    ―「西鶴置土産」「西鶴織留」より
    大金持ちになる方法
    ―「日本永代蔵」より
    恋に生きた男と女
    ―「好色五人女」より
    西鶴と私  藤本義一
    解説  青山忠一

    ●仕事・貯蓄(200頁)
    人間にとって、一生でいちばんだいじなことは、生きていくための仕事である。
    貯蓄こそは、両親のつぎにたいせつな命の親というべきものだろう。
    ●金銀の力(201頁)
    世の中の願望というものは、なにごとにせよ、金銀の力ではたせることがおおいようである。お金でどうしようもないものは、生、老、病、死、愛など五つあるが、このなかでも金銀で思うままにならないのが、人間の寿命であり、ほかのことは、なにかとお金が役立つものだ。
    ●隠れ蓑(202頁)
    宝といえば、かぶれば自分の姿が見えなくなるという隠れ笠や隠れ蓑を、どこやらの島の鬼がもっていると、うわさに聞く。が、そんなものを手に入れたとしても、にわか雨のときには役に立たないから、こんな夢のような願いなんかはすてさってしまい、とにかく手近な家業にはげむようにしたほうがいい。
    ●屏風(220頁)
    ひとり娘が年ごろになったので、嫁入り屏風を一双あつらえてやった。京都の名所づくしをえがいてやりたいと思ったが、それを見た娘が、まだ見ていない名所に行きたいというだろうし、さりとて『源氏物語』とか『伊勢物語』の絵柄をえがいたなら、それを見た娘は浮気者になってしまう心配がある。そこで考えついたのは、兵庫の多田の銀山の最盛期をえがいた絵だった。

    ☆関連図書(既読)
    「「幸せ」について考えよう」島田雅彦・浜矩子・西研・鈴木晶著、NHK出版、2014.05.30
    「好色一代男」井原西鶴著・吉行淳之介訳、中公文庫、1984.09.10
    ☆少年少女古典文学館(既読)
    「平家物語(上)」吉村昭訳、講談社、1992.06.15
    「平家物語(下)」吉村昭訳、講談社、1992.07.13
    「東海道中膝栗毛」十返舎一九著・村松友視訳、講談社、1992.08.15
    (2015年11月22日・記)
    内容紹介(amazon)
    色と欲に翻弄される人間達を活写する名作集
    借金とりに追われる大晦日の夜を、四苦八苦で越そうと奮闘する貧しい人々の悲喜劇「世間胸算用」封建社会のモラルに刃向かう命がけの恋「好色五人女」等を収める

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