大庭みな子の枕草子 (シリーズ・古典4)

著者 :
  • 講談社
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 10
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062545549

作品紹介・あらすじ

第一線で活躍する作家が手がけた古典現代語訳シリーズ。少年少女古典文学館「枕草子」をもとに再編集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •   枕草子は平安中期に中宮定子へと仕える清少納言によって書かれたものです。日本最古の随筆であり、方丈記や徒然草と並んで三大随筆として有名です。"春はあけぼの"の始まりで知られることも多い枕草子は風流で女性らしく、およそ300段あまりの章段から構成されています。

      色彩の美しさや音の流れがとても洗礼されており、遠い昔のことながら当時の様子をありありと思い浮かべることができました。「かわいらしいもの」や「ばつのわるいもの」のように「~もの」として清少納言が徒然に書いた段では私も思わず笑って頷くようなものがあったり、才気溢れる彼女と宮廷の男性とのやり取りは面白かったりと楽しんで読むことができました。

      草子の中にはところどころに清少納言の人柄が見え隠れしていました。気づくとこの男性に媚びず宮さま(中宮定子)を心から慕い、時には拗ねたりもするような彼女にすっかり愛着が沸いていました。原文で読めたらもっと雰囲気を味わえるのだろうけど、古文が苦手な私には難しいようです。

  • 大庭みな子さんによる『枕草子』の抄訳と解説!
    同社の「少年少女古典文学館『枕草子』をもとに再編集再編集したもので、理解しやすい現代語訳に加えて、オトナ向けの解説が随所に付されている。

    さて中味。現代語訳の部分に関しだが、冒頭に部分は原文が持つリズムや微妙なニュアンスが失われている。さまざまな文学賞を手にした大庭みな子さんの作品に期待をしたのだが、そもそも少年少女向けに書かれたものがベースになっているから、分かりやすさを優先にしておられるのだろうかと思った。

    しかし、日記的章段の部分などは生き生きと描かれているので、目の前で演じられているドラマを見るように伝わってくるものがある。最初で投げ出してしまいそうな作品だが、徐々に面白さが感じられるようになる不思議な作品だと感じた。また、解説部分も、作家ならではの感性が所どころに光っている。

    この作品は絶版なので、古書を購入するか図書館で読むしかないのだが、できれば文庫化されることを期待する。

    出版社/著者からの内容紹介
    こんなにわかりやすいのなら、もっと早く読みたかった!
    第一線で活躍する作家が手がけた古典現代語訳の決定版シリーズ!

    清少納言の感性が、時を超え、よみがえる!
    日本随筆文学の名作「枕草子」と現代文学の第一人者大庭みな子の出会い。読みやすい現代文に大庭風解説を加え、「枕草子」が新たな装いでよみがえります!

    内容(「BOOK」データベースより)
    第一線で活躍する作家が手がけた古典現代語訳シリーズ。少年少女古典文学館「枕草子」をもとに再編集。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1930年、東京生まれ。津田塾大卒。68年、処女作『三匹の蟹』で群像新人賞、芥川賞を受賞。代表作に、谷崎潤一郎賞作『寂兮寥兮(かたちもなく)』、野間文芸賞作『啼く鳥の』、川端康成文学賞作『赤い満月』など。小説の他にも、詩、エッセイ、評論、翻訳など幅広い著作を生み出している。芥川賞など数々の賞の選考委員もつとめた。

「2005年 『大庭みな子全詩集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大庭みな子の作品

大庭みな子の枕草子 (シリーズ・古典4)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×