月の影 影の海〈下〉 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

  • 講談社
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レビュー : 396
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062550727

作品紹介・あらすじ

「私を、異界へ喚んだのは、誰?」海に映る美しい月影をぬけ、ここへ連れてこられた陽子に、妖魔は容赦なく襲いかかり、人もまた、陽子を裏切る。試練に身も心も傷つく陽子を救ったのは、信じることを教えてくれた「ただひとり」の友-楽俊。ひとりぼっちの旅は、ふたりになった。しかし、"なぜ、陽子が異界へ喚ばれたのか?なぜ、命を狙われるのか?"その真相が明かされたとき、陽子は、とてつもない決断を迫られる。

感想・レビュー・書評

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  • はぁ~。超・面白かった!
    上質なファンタジーです。
    分からなかったパズルのピースがカチ、カチっと
    ハマって、十二国記の世界が広がっていきました。

    上巻はつらい境遇と、あまりにも理不尽な戦いが続いて
    重々しかったけど、下巻に突入し上巻の謎が一つ一つ判明する
    たびに、十二国記の世界に引き込まれていきました。

    一番びっくりしたのが「胎果」と「麒麟」と「失道」でした。
    すんごい世界観と深い設定に感動してしまいました。

    謎だった陽子の出生の秘密が分かり
    陽子の半身「景麒」がやっと出会えた時の爽快感と感動は
    忘れることができないです!

    本当にいいとこで終わるので、続きが気になって眠れない!
    速攻で続きを借りに行かねばなりませね。

    山田さんの挿絵が素晴らしく、挿絵のページが楽しみで
    たまりませんでした。
    あとアニメがもうれつに見たいです!
    「麒麟萌え」になりそうです♪

  • 「私を、異界へ喚んだのは、誰?」海に映る美しい月影をぬけ、ここへ連れてこられた陽子に、妖魔は容赦なく襲いかかり、人もまた、陽子を裏切る。試練に身も心も傷つく陽子を救ったのは、信じることを教えてくれた「ただひとり」の友―楽俊。ひとりぼっちの旅は、ふたりになった。しかし、“なぜ、陽子が異界へ喚ばれたのか?なぜ、命を狙われるのか?”その真相が明かされたとき、陽子は、とてつもない決断を迫られる。
    「BOOK」データベース

    設定はファンタジーだが、人の心の問題を扱うカウンセリング小説にも読める.
    自分の行動・心をコントロールするのは、自分.一つの物事をどう見るのかは自分の考え次第なのだ、ということを主人公の陽子が直面する出来事とそれに対する陽子の心の声を通して教えてくれる.
    親に、友だちに合わせるのは、本心からそれがいいと思っているということではなくて、その方が楽だから、結局は怠惰なのだ、という陽子が悟った心境に共感.

  • やっぱり何度読んでもいい…
    色々と感想はあるけれど言葉にならないのでひとことだけ。結びが一番好きです。

  • 上巻に続いて【勝手に再読祭り】
    苦悩の上巻とは一変して救われる下巻です。

    上巻にて人を信じられなくなった陽子だが、楽俊に出会って"陽子自身が人を信じることと、人が陽子を裏切ることは何の関係もない"ということに気づかされます。
    とことん追いつめられると人はこうも醜くなるのかと思いましたが、陽子にとってはそれが必要なことだったのでしょうね。苦悩を知っているのと知らないのとでは全然違います。上巻あってこその陽子なのでしょう。

    成長ってなんだろう、と考えさせられるとても良いお話でした。
    最後はすこし飛ばしすぎな気もしますが、アニメではもうすこし掘り下げられているようなので本書と合わせて観るとより深くわかるのではないでしょうか。
    結論から言いますと、楽俊素敵、ですね。異論は認めます。

  • 上巻を旅先で再読したので、下巻読みたい病が大変でした(笑)

    のけから楽俊登場。
    その彼を形容する言葉のひとつひとつや、動作の表現などにもう癒されまくりました!
    自分の頭の中で勝手に可愛くしているだけだろうなと思っていたのに、公式がそうでした…さすが主上は萌えを何だか分かってらっしゃる…とかいう不埒な感想を抱きました(笑)
    もう楽俊を見ているだけで、溶けそうなほど癒されます…。

    楽俊と陽子の関係がすごく好き。
    この二人はずっとこうしてこのまま、生涯の友であって欲しいなぁ(赤毛のアンか!?)

    にしても、下巻の陽子の自分との対峙で導き出した答えとか、決意とか、心の変遷とかが、すごく納得できる流れで、うまさにうーんと唸りました。
    最後の景麒奪還は、ちょっと急ぎ足っぽい印象を受けたのがちと残念。

  • (上巻のレビューからの続き)

    超良かったー面白かったー。
    〈上〉でイライラさせられ続けた分だけ、〈下〉でより深く納得できた感じ。

    異界に来たのに何でかわかんないけど言葉が解っちゃうっていう違和感を表すためのカタカナ表記だったってことに脱帽。
    特に「ジョウユウ」に字を訊く件。音だけでなく表記文字をも知ることで、やっと相手をちゃんと知ることが出来たと思えるっていう。漢字の国の人ならでは感覚だろうけど、言われて初めてそうだな~と思いました。

    主人公の弱さも然り。

    自分専用の宝剣もらって、勝手に上手に戦ってくれるシモベまで憑依させてもらって、そこまでお膳立てされてどうして「戦いたくない」になんの?
    他人の顔色ばかり窺っていた向こうでの暮らしは間違いで、あなた本当はこっちの国の女王様なんですよって願ったり適ったりの状況で、なんでスパッと「やります!」って言えないの?

    そもそも私がそんな風に思ってしまうのは、他の多くの物語がそのように展開してゆくものだから。
    平凡な女子高生の元に突然現れる金髪美青年。彼に誘われて異界へ。
    平凡なんてとんでもない。あなたはオンリーワンでプライスレスな女王陛下。
    まさに王道ファンタジーなのに、陽子は遠回りばかりをする。

    でも実際、人間が成長する過程っていうのは迂遠なものなのかもしらんね。
    ある時突然「チャラララッチャッチャッチャー」とファンファーレが鳴り響いてレベルが上がった!かしこさが2上がった!すばやさが1上がった!……とはいかないですもんね。
    悩みまくって迷いまくって泣き叫びながら3歩進んで2歩下がるのが成長。
    陽子も随分、悩みまくって迷いまくって泣き叫んでたなあ……。

    期せずしてそんなことまで考えさせられた『月の影 影の海』。
    世界観は大体わかった。この勢いで次も読みます。

  • 異界へ突如放り出され、生き続けるために甘さを捨てざるを得なかった陽子。救いの手に対しても不信の念を拭えない。
    追い詰められた時に人はどうなるのか、自分はどこまで正気を、そしてきれいごとを保てるだろうか、と考えさせられました。
    ストーリー自体は、上巻が、さらわれて戦ってボロボロに。下巻は助かって旅して決断する。
    上巻の、え、まだそう来る?はなくて、あ、そう、あら、そう、と成り行きを見守る感じの下巻でした。
    他の国の話も読んでみたくもあり、それなら「精霊の守り人」読み直した方がいい気にもなり、という感じ。陽子の気持ち、バルサなら「わかるよ」と言ってあげられるだろうな、と妄想。

  • 中学生から何度も読み返した大好きな十二国記。今さら感想なんてと思いつつ。

    異界に連れ去られて放り出され、極限の孤独と戦いの中で身も心も粉々に打ち砕かれていく陽子。命のともしびすら消えかけた陽子の中から、諦めたくない、という強烈な意志が殻を破って出てくる。やはり陽子は強い人だ。
    ついにたどり着いた、裏切られてもいいんだ!強くなりたい、という高潔な精神はこの過程を経て強く強く輝いて私の心の内までもあまねく照らす。でもその道は自分の醜さ、愚かさを見つめ、抱えて進む苦難の道。さらに重い一国の王座まで引き受けて、一歩を踏み出す陽子のなんと尊いこと。
    予王や塙王は自らの猿に惑い、堕ちていった。陽子は長い戦いの末になんとか御しているけれど、彼らの苦しみと罪も未だ同じ地平線上のものと知っている。
    私は冗祐が、わたしは知っている、と言うシーンが好きだ。冗祐はおそらく、予王の顛末も身近に見てきた上で、玉座を望みなさい、と言ってるのだろう。重い。
    疑心にまみれて最後に死を選んだ予王と、陽子がつかみとったもの。天命はそこまでを見通していたのだろうか。

    読み返せば、その時々の心に応じていつもいろんな箇所が響いてくる。今回は、ましになる気があれば、嫌でもなれる、と言った楽俊の言葉が胸に響いた。

  • 再読。
    何度読んでも心に響く。
    「陽子自身が人を信じることと、人が陽子を裏切ることはなんの関係もないはずだ。陽子自身が優しいことと他者が陽子に優しいことは、なんの関係もないはずなのに。」自らを愚かだと蔑む陽子だが、あの若さでこの考えに辿り着くのだから素晴らしい人間性を備えていると思う。
    どうか責任の重さに負けず、陽子が景を豊かで平和な国に導けることを願う。
    長く続編が出ていない十二国記シリーズなので、新刊が出る日が待ち遠しい。

  • 別世界の物語の後編。
    迷いながら、苦しみながら、陽子は一歩一歩の道を進んでいく。

    「陽子自身が人を信じることと、人が陽子を裏切ることはなんの関係もないはずだ。陽子自身が優しいことと他者が陽子に優しいことは、なんの関係もないはずなのに。」
    「どっちを選んでいいかわからないときは、自分がやるべきほうを選んでおくんだ。そういうときはどっちを選んでも必ずあとで後悔する。同じ後悔するなら、少しでも軽いほうがいいだろ。」

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著者プロフィール

大分県生まれ。1988年作家デビュー。「悪霊」シリーズで人気を得る。91年『魔性の子』に続き、92年『月の影 影の海』を発表、「十二国記」シリーズとなる。『東亰異聞』『屍鬼』『黒祠の島』は、それぞれ伝奇、ホラー、ミステリとして高い評価を受けている。「悪霊」シリーズを大幅リライトし「ゴーストハント」として2010年~11年刊行。『残穢』は第26回山本周五郎賞を受賞。『鬼談百景』『営繕かるかや怪異譚』『営繕かるかや怪異譚その弐』など。2019年、十二国記最新刊『白銀の墟 玄の月』を刊行し話題に。

「2021年 『ゴーストハント7 扉を開けて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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