東の海神 西の滄海 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

著者 :
制作 : 山田 章博 
  • 講談社
3.98
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本棚登録 : 5027
レビュー : 341
  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062551687

作品紹介・あらすじ

「国がほしいか。ならば、一国をお前にやる」これが、雁州国延王・尚隆と、延麒・六太とが交わした誓約だった。民らが、かつての暴君によって廃墟となった雁国の再興を願い続けるなか、漸く新王が玉座に就いたのだ。それから二十年をかけて、黒い土は緑の大地にと、生まれかわりつつある。しかし、ともに幸福を探し求めたふたりのこどもの邂逅が、やがて、この国の王と麒麟と民との運命を、怒涛の渦に巻きこんでいく。

感想・レビュー・書評

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  • 元州 斡由(あつゆ)の乱のお話。
    延麒(六太)と延王(小松尚隆) 二人ともに胎果

    珍しく男性ばかりが登場して、今までと一風変わった感じの
    作品でした。尚隆の詐欺師、ギャンブラーっぷりが笑える。
    だけど延王は器が大きいなぁ~、采配の振り方、惚れ惚れします。

    六太と尚隆のお互いを信じあう「信頼関係」に対して
    斡由と更夜(こうや)の上辺だけの「利害関係」だけの哀しい主従関係が
    対比的で更夜の想いに、後半に行くほど涙が出てしまいました。

    今までの巻にチラチラと登場していた延王が、また
    よくデキた男で実はかなりの「切れ者」 男の王って
    たくましくってカッコイイ~と思ってしまいました。
    (凛々しい陽子も好きですが)

    「あとがき」を読んで小野不由美さんの苦しみが語られていました。
    一から作りだした十二国記の世界の言葉の使い方。
    作家さんってすごいけど大変なんだよね。
    期待されればされるほど悩みも深そうです。

    それでもやはり続きが楽しみな十二国記なのです♪

    最後に奏・宗王と宗麟について話す延王と六太が好きです。

  • 「尚隆、好きだー!」

    何度目の再読か判らないけれど、十二国記の中でこの巻も3本の指に入る好きさ加減。
    500年を超える治世を誇り続ける雁国の黎明期。
    千里の道も一歩から、ではないけれど、
    荒廃を極めた雁国が、見事な豊かさを誇る国になるためには
    一筋縄ではいかなかったんだな、と当然と言えば当然のことに思い至らせてくれる。
    この巻は延麒・六太の目線で語られることが多いから、実際、尚隆の行動のほとんどは煙に巻かれたままだけれど、昏君と側近に罵られつつも、自分の行動(努力)のほとんどを悟らせない尚隆は「能ある鷹は爪を隠す」を地で行く人物じゃないだろうか。
    私はそういう、努力を人に悟らせず、陰日向問わず振る舞う人がとても好きだ。
    というワケで、冒頭の一言に行きつくのです。

  • 妹に薦められ、読み始めた十二国記シリーズ。
    いつしか妹の本棚から私の本棚へ移り渡ることになった一冊。

    尚隆と六太のお話。
    エンターテイメント性や爽快感は他作品と比べると物足りないかもしれないが、薄幸な悲壮感をどこかに漂わせた二人の危うさや脆さは読んでいて嫌いではなかった。
    全てを救うことは出来ないけれど、その痛みを愛おしく思える一番好きな物語。

  • 「国がほしいか。ならば、一国をお前にやる」これが、雁州国延王・尚隆と、延麒・六太とが交わした誓約だった。民らが、かつての暴君によって廃墟となった雁国の再興を願い続けるなか、漸く新王が玉座に就いたのだ。それから二十年をかけて、黒い土は緑の大地にと、生まれかわりつつある。しかし、ともに幸福を探し求めたふたりのこどもの邂逅が、やがて、この国の王と麒麟と民との運命を、怒涛の渦に巻きこんでいく。
    「BOOK」データベース より

    人は正義を標榜するのだ.
    正義と言う仮面をかぶった偽善者が世にいかに多いか.
    プライドを、対面を守るために正義という仮面をかぶってはいないか、気をつけないとなーと思った.

  • 延王と延麒のはなし。
    月の影から、みんな見たかった話ではないでしょうか。

    この大国の主従の始まりも順風満帆ではなけれど、ゆるくどっしりと続いてきた500年にわたる基盤の物語で、ショッキングな場面もあったけれど、感慨深くありました。

  • 再読

  • 「国がほしいか。ならば、一国をお前にやる」延麒・六太は延王・尚隆と主従の関係を結ぶ。
    それから20年。国としての体裁が整ってきつつある雁に六太を訪ねて更夜という青年がやってくる。
    20年前、六太は更夜と運命の出会いをしていたのだった。この二人の再会は雁を混乱に陥れていく…。

  • 斡由が本気で碌でもない奴だったことに驚いた。
    途中から何か裏がありそうだな、不穏になってきたな?と思ってたらラストに向けて怒涛の展開に。
    どんでん返し過ぎた(笑)
    中盤まですっかり善人で熱い漢なのだと信じてたから。
    後半はただひたすら胸糞悪い奴だったわ。
    賛美されたいがために善人ぶってたとか。
    舌切り落としてまで影武者を閉じ込めてたり、更夜に人殺し唆したり、ほんとに屑だった。
    王になれる器じゃない。
    尚隆と比べるべくも無い。

    それにしても、尚隆と六太の絆が非常にエモかった!!!
    尚隆が敵軍の司馬に成り済まして、六太を地下に迎えに行ったところ激エモ…!
    六太が可愛すぎた〜!歩けない、おぶって。とか可愛すぎる。
    つれなく言っててもやはり恋しかったんじゃないかとニヤニヤしながら読んでしまった。
    尚隆の方もつれない態度でいたのに、乗り込んでわざわざ迎えに行ってさ、あまり手間をかけさせるななんて憎まれ口叩いちゃって。
    もうこの主従尊すぎない?
    その上絆の強さ。
    六太は、空っぽになって国をもたない仮初の主になってしまった尚隆に国と民を与えた。
    尚隆はそれに応えようと、緑豊かな満たされた国を六太に必ず返すと約束した。
    もうほんとにこの辺りが堪らなく好き。
    尚隆って、軽口叩きまくるし態度も軽いけど、すんごい厚いよな色々と。

    更夜はただただ切なかったな。
    あのくそ斡由のせいで…!
    でも、最後は目をさまして斡由ではなく六太と尚隆を選んだ。良かった。
    早く更夜が平和に過ごせる時代になってほしいな。
    そして、関弓で六太と一緒に過ごせる未来が早く来てほしい。

  • 十数年ぶりに再読。

  • 先日から十二国記の再読を始めましたが、間違えて風の海を飛ばしてこちらを先に読んでしまった。無意識下で何か働いたんだろうか、そのくらい、好きな作品です。シリーズ中1、2を争う。

    斡由と更夜、更夜とろくたや、延王と驪媚に至るまで、主と従う者の関係がいくつも絡み合う。
    尚隆と六太は言うに及ばず。
    あるいは、王と国も。
    関係は人を束縛する。
    しかし逃げようもないしがらみの中で、どのように命を使うのかが、生き様というものなのだろう。


    とまれ、小回りとか言って乗り込む尚隆も、褒めたんじゃない! とかツンデレしてる六太も気の毒な朱衡達も、理屈抜きで愛すべき人々ですね。

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著者プロフィール

小野 不由美(おの ふゆみ)
1960年生まれ、大分県中津市出身の小説家。大谷大学在学中に京都大学推理小説研究会に所属。夫は推理作家の綾辻行人。
1988年、『バースデイ・イブは眠れない』でデビュー。2013年5月、『残穢』で第26回山本周五郎賞を受賞。代表作にテレビアニメ化された『悪霊シリーズ』、『十二国記シリーズ』、『屍鬼』など。

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