風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

著者 :
  • 講談社
4.01
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本棚登録 : 5500
感想 : 341
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062551755

作品紹介・あらすじ

慶国に、玉座に就きながらも、王たる己に逡巡し、忸怩たる思いに苦悩する陽子がいた。芳国に、王と王后である父母を目前で殺され、公主の位を剥奪されて哭く祥瓊がいた。そして、才国に、蓬莱で親に捨てられ、虚海に落ちたところを拾われて後、仙のもとで苦業を強いられ、蔑まれて涙する鈴がいた。負うにはあまりある苦難の末に、安らぎと幸せを求めて、それぞれに旅立つ少女たち。その果てしない人生の門が、いま開かれる。

感想・レビュー・書評

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  • 4.1
    鈴と祥瓊が最初はイラッときましたが、少しずつ変わっていくのが面白い。その二人を読んでると陽子がかなりしっかりしてる感じがする笑
    下巻に続きます。

  • 再び中嶋陽子さん(*^-^*)
    最初が陽子さんでしたからね、これが一番楽しみだ。
    陽子さんのその後、気になって仕方ない。

    大木鈴、祥瓊という二人の女性と邂逅し、
    物語はクライマックスへ。。。

    この二人の女性が、どう物語に絡んでくるのか
    ヒヤヒヤしながら読み進めて行った。
    何となく二人とも、どことなく棘があり剣呑な雰囲気を醸している。。。

    下巻へ続く。

  • 天命により慶の国、景王となった陽子は民の実情を知るために街へ出た。目前で両親を殺され芳国公主の座を奪われた祥瓊は、父王の非道を知り自らを恥じていた。蓬莱から才国に流されてきた鈴は華軒に轢き殺された友・清秀の仇討を誓った。それぞれの苦難を抱いて三少女はやがて運命の邂逅の時を迎える―。
    「BOOK」データベース より

    学ぶところのたくさんある内容.自分の不幸は自分がつくりだしていることが往々にしてある.

  • 突然放り込まれた人生の流転。
    現在の自分の境遇を受け入れられない3人の娘たち。
    自分はダメな存在だ・・・。
    どうしてこんな目に合うの?
    だが、それぞれがそれぞれの出会いによって
    少しずつ変容していく。
    そして、彼女たちはある地点へ向かって歩んでいく。
    彼女たちが下巻でどうなるのかが楽しみです。

  • たんなる ファンタジーを越えた物語だと思う

    自分(人間)の中にある
    ねたみ そねみ 人をうらやましがってしまう心
    なげやりな気持ちに
    気付かされてしまう

    いや
    それでも
    やっぱり 生きていくのだ

    読みながら
    自問自答してしまう
    そんな一冊ですね

  • 人間らしさがたくさん詰まった話だと思う。自分の胸に手を当てて考えさせられる場面が多い。早く次読まな!

  • 本当に辛いなら、苦しい状況から逃げ出そうとする。逃げ出そうとしてないのは、不幸に浸っているだけ。

  • 再読。景王となったものの王としての自信が持てない陽子。海客として才国で現状に不満ばかりを抱いている鈴。元芳国公女としてのプライドを捨てきれない祥瓊。異なる立場と環境にいたはずの3人の少女たちが、図らずも同じように現状を変えるための旅路のなかで、いつしか絡み合うように運命の輪が交錯していく。上巻はそれぞれの我儘や優柔不断、無責任、責任転嫁の応酬に苛々させられるが、ひたすら耐え忍ぶのみ。すべては下巻のため。十二国記はこの物語のためにあるといっても過言ではない。人は変われるのだと教えてくれるはず。

  • 再読。三人の立場の違う娘たち、陽子と鈴と祥瓊の話。誰もが三人のうちの誰かの中に自分を見るんじゃないかな。
    初読の時は自分は鈴に似ているのかなと思っていたけど、今回は祥瓊の部分も結構あるかもと思ってみたり。

    読んでいて結構つらい部分もある。
    そしてこのシリーズの前後篇は、割と場面展開は後編なので、前編は辛いまま終わることが多い。
    けど、後半に転機があると思えるから読み進められる。
    でもやっぱり陽子は好きだ。

    この本のあとがきで、前作の延の主従の話が番外編扱いってあってちょっと驚き。
    本編と番外編の違いを考えると、やっぱり陽子が来てからの十二国の物語ってことなのかな。

  • 自分を憐れんで不幸自慢をしてしまうこと。自分のしてきた事を顧みずに他者を妬んでしまうこと。誰でも大なり小なりそういう気持ちに覚えがあると思う。特に少女という年頃であれば尚の事。そんな2人の気持ちと、色んな人に出会って変化していく彼女たちの成長がすごいと思う。自分だったら、同じ立場だった時にどう考える事が出来るだろうか。
    そして王としてまったく何もできない事に苦悩する陽子。彼女のもどかしい気持ちに感化されてしまって、上巻を読み終えただけでは少しモヤモヤしてしまって、すぐに下巻が読みたくなる作品。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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