風の万里 黎明の空(下) 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

著者 :
  • 講談社
4.09
  • (1226)
  • (396)
  • (983)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 5303
感想 : 297
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062551786

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ツンデレ景麒が可愛かった。
    陽子に戦場のど真ん中に呼び出されても応じ、自業自得とはいえ騎獣の真似事もしちゃう景麒が可愛くて堪らない!

  • 再読
    そろそろ不思議なのはファンタジーとしての十二国のありかた
    この巻で実際の力を及ぼしている神という存在に仕えて生きる姿勢と
    こちら側との縁遠さが描写されているが
    支配階級が不老でなぜ世界がまともにまわっているかが
    こちら側で知られる人間世界との最大の差異だろう
    もちろんまともにまわっておらず賢君次第と取ることもできるが
    それはあまりに戯画じみていて
    だからこそお話の先が求められるが
    そもそも二作目で失敗していなければとっくに終わっていたのではないかとも思う
    こう思わせることもなくにでも

  • 慶国の王陽子、芳国の元公主祥瓊、仙から逃げてきた鈴。この三人の少女達はお互いのことを知らずに出会う。そして和州止水郷長昇紘の暴虐に反抗して立ち上がった人々と一緒に戦う。陽子はここで自分の国の民がどのような生活をし、どのような環境におかれているかを悟った。そして徐々に自分のやるべき道に気づいていくことになる。

  • 人は相手に感謝し尊敬の念を抱いたら、自然と頭を下げる。品性の問題で、強制することではない。
    自分という唯一無二の領土をおさめてほしい。
    凛とした態度で初勅を言った陽子の姿は、国んおさめることに悩み抜いていたため、ようやく一歩踏み出せたみたいで、読んでいて気持ちよかった。

  • 中学時代に読んだ時は、風の万里は特に難しいし長いし、中だるみしていてちょっとつまらないな、と思っていたのですが、十二国の物語で一番好きなシーンはと聞かれたら、このお話の最後、陽子の初勅のシーンです。

    「人はね、景麒ーーー」

    人生の教訓がたくさんあるこのシリーズですが、もっともこうありたいと思うのは、この陽子の初勅のような人間なのです。

  • 陽子、祥瓊、鈴、女性3人の成長物語。

  • あまりにも上巻の終わり方が悲しすぎて…悲しすぎて…。
    ことさら鈴と祥瓊の精神面での成長が著しいことが胸にしみる。
    しかもあんな弁も立つようになって…強ヒロインに定評のある十二国記シリーズ…。
    あと楽俊はいいヤツ。やっぱりいいヤツ。

  • 下巻はどんどん話が進んで気持ちが良い。陽子がかっこいいね。景麒と陽子の間のギクシャクがなくなってきて嬉しい。まずは国造りの第一歩を無事踏み出せて良かった。
    初勅のシーンを読んで何故か思い出したのが、小さい頃読んだ「炎のロマンス」。主人公の女王が今後黒髪の女王を廃止するって宣言する場面。昔の少女漫画はドラマチックだったよねえ。

  • 作者が「あとがき」で書いているとおり、たくさんの人が死ぬ話。圧政に耐えかねた民衆が武装蜂起する話だから仕方がないが、蘭玉まで殺すことはなかろう…などと思うのは、物語にすっかり引き込まれてしまった証拠か。景麒に騎乗した陽子が禁軍の将軍に怒りをぶつける場面がとにかくかっこいい。
    (2020/04/05追記)
    もう何回読んだか分からないが、それでも読んでいると目が潤んでくるので、通勤途中の電車の中では読めないことが分かったと言ったら、家族に笑われてしまった。

  •  本って速く読むと入り込む集中力というか、想像が止まなくなって、世界観にどっぷり落ちていく気がします。
     何度も読んでいるから、どんどん読み進められます。
     右も左もわからない朝廷で、何が正しいのかわからない陽子。そんな陽子の味方となる人達と出会う物語です。
     景麒の不器用さ、陽子も真面目だから、2人の関係がもどかしい。でも、景麒は陽子のこと大好きなんだろうなというのが伝わります。(ちなみにここに書いてあることは色恋の話ではありません。)

     <以下引用>
     「知ってなきゃいけなかったんだ。公主の祥瓊より、おいらのほうが芳に詳しい。それって襤褸を着るよりも恥ずかしいことだって、分かってるか?」(上巻p.321)

     楽俊・・・すごい。なんだか私にもグサっときました。知らない、自分さえよければいい、これって自分にもあてはまることだと思ったからです。私は、自分に甘いから、自分を守ることに精一杯でそんなところを反省しました。
     本の登場人物たちのように、自分の弱さ・悪さに向き合えるようになれるかな。

全297件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小野不由美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×