風の万里 黎明の空(下) 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062551786

感想・レビュー・書評

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  • 陽子、祥瓊、鈴。
    3人が出会い、同じ目的を持ち大きく成長した。

    慶の未来がとても楽しみだ。
    新しい仲間を迎えて豊かな国になっていきそう。

    人の気持ちをくむって大事なことなんだな。

  •  どの女の子も成長した。自分を見つめて、ひとのために生き、感謝することが、生きる喜びにつながるという事か。
     たくさんの人は死ぬけれど、勧善懲悪の物語になっているから安心して読める。

  • 『月の影〜』の続編。
    慶の王となった陽子と、昔昔に海客として流れてきて辛酸をなめてきた鈴と、芳の王女として何不自由のない生活を送ってきたが父王を暗殺され、1人の貧しい民として生きなければいけなくなった祥瓊。3人の女の子の物語。
    ともかく鈴と祥瓊が大変な苦労をしてはいるんだけど、不満たらたらで甘えた性格なの。それがいろいろ経験したり、出会いがあったりして、少しずつ成長していく。そこがおもしろかったかな。陽子のその後を知ることができたし。

  • 陽子、鈴、祥瓊の成長ぶりが素晴らしい!

  • 陽子が身を寄せていた里家が不在の間に襲われ、遠甫が連れ去られたことから虎嘯たちを疑い、調べに行った先で鈴と再会する陽子。郷長・昇紘を打倒するため、遠甫を救い出すため陽子は戦いに身を投じ、和州候・呀峰を狙う桓魋・祥瓊たちの援軍により持ち直す。しかし、王の私軍であるはずの禁軍がやって来て...。

    ラストの2人が身分を明かして説得するシーンや景麒に騎乗したまま禁軍に言い放つ陽子が圧巻。胸がすき、これからの三人にとてもワクワクする。娘達は晴れやかに笑う、という文に本当に晴れやかな気持ちになる。人は己の王だという自覚を持ち続ける、とても大切なことだと思った。

  • 2012/4/9読了。

  • とにかく祥瓊が大好きだ。

  • 三人の娘の心の成長を読むのが楽しい。本当に誰もが心の弱さにはまり込んでしまうと、この作品を読むたびに共感する。そして終わりに近づくにつれて強く優しくなる彼女たちが美しいなと思う。十二国記シリーズを読むと心の動き方に魅力を感じてしまうと同時に、自分は全うに生きれてるだろうかと振り返る。ただ面白いだけでなく教養もあるので何度でも読みたくなる。

  • (1999.02.14読了)(1998.12.21購入)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    景王―陽子は、官吏の圧政で多くの民が重税や苦役に喘いでいることを漸く知り、己の不甲斐なさに苦悶していた。祥瓊は、父峯王が、簒奪者に弑逆されなければならないほど、国が荒んでいることに気づかなかった自分を恥じていた。鈴は、華軒に轢き殺された友・清秀の命を守れなかった自分に憤り、仇討ちを誓った。―それぞれの苦難を抱えた三人の少女たちの邂逅は、はたして希望の出発となるのか。

    ☆関連図書(既読)
    「魔性の子」小野不由美著、新潮文庫、1991.09.25
    「月の影 影の海(上)」小野不由美著、講談社X文庫、1992.06.20
    「月の影 影の海(下)」小野不由美著、講談社X文庫、1992.07.20
    「風の海 迷宮の岸(上)」小野不由美著、講談社X文庫、1993.03.20
    「風の海 迷宮の岸(下)」小野不由美著、講談社X文庫、1993.04.20
    「東の海神 西の滄海」小野不由美著、講談社X文庫、1994.06.05
    「風の万里 黎明の空(上)」小野不由美著、講談社X文庫、1994.08.05

  • 天帝、王、麒麟、国民

    というシステムの中であがく人々の歴史。

    人間の想像力ってすごいと思える。

    人が歴史を作ってる。

    小野不由美が他の作家と違うと思えるのは、

    彼女があたかも神のように、泰然と作品の中で息吹をしているのを感じるからだ。

    それほど

    技巧が尽くされ 考え抜かれ 巧い

    今回月の影影の海を見直したので(原作も読んでいるが)

    陽子の景王当局までのことを書く。

    ストーリーとしては単純で、陽子の成長記。

    日本にいたころは、周りの顔色を見て過ごしていた。

    それを後悔している。

    命の危険を感じながら生きている生活を通して、

    人を疑う自分の弱さを知り、人間の温かさを知り、

    自分自身の王となることの大切さ、誰かに騙されても、自分は騙さないというスタンスが

    大事であることを学んだ。

    何がうまいのか

    ・世界設定

    子どもが木に生ることや、玉座のありかた等世界のシステムがよく練られている

    …遅筆ってのもうなずける

    ・登場人物のキャラ設定がきちんとしている

    それぞれの過去もあり、キャラの味がよく出ている

    ・ストーリー

    ああ、うまい

    テーマとしては、

    アニメ版で強く出ているキーワードは、「自分の世界」。

    どこが自分の世界なのか。

    ここか、あちらか。

    これは外伝でも強いテーマだったが、自分の世界で自分のやるべきことを見つけて

    主体的に意欲的に生きようとすることの大事さをかいている。

    要は、読者を突き放している。

    そういう力強い作品、私は好きだ。

    それだけで終わってはならないとは思うが、文学作品は、読者を世界に引き付けると同時に

    突き放さなければならないと思う。でも、それができている作品はまれだ。十二国記はその

    まれな作品のひとつだ。

    あとは、人間のあり方、だな。

    どうあるべきか、どう生きるべきか。

    試練に立ち向かってゆく陽子の姿、陽子を助ける楽俊を通して語りかけてくるのだ。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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