にゃんこ亭のレシピ (2) (講談社X文庫 ホワイトハート)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062557962

作品紹介・あらすじ

銀杏村で暮らしはじめたゴータの日々がゆるやかに流れていく。銀杏村-不思議の村。妖しが人と共に生きている村。風に、雲に、雨に、闇に。銀の雨の降る水無月。苗代に早苗の翠映り、川原に蒼く蛍舞う。日々を重ねて文月、葉月。やがて亡くなった祖母の新盆がやってくる…。銀杏村で生きるゴータの、穏やかで、どこか懐かしい、不思議の日々、はじめての夏。

感想・レビュー・書評

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  • コギちゃんお手伝い頑張れ

  • にゃんこ亭のレシピ、第2弾。おきつね様の子ども、ごぎつね様のコギが登場してからは、児童文学を読んでるみたいで1作目よりもよりほんわかとなり、意外にはまってしまいました。コギを預かって一緒に生活するゴータとサトル。コギの愛らしいこと。子どもの「何で?」「どうして?」には困りますよね。その姿がまた大人2人を含めてかわいいです。雨のエピソードやサトルの留守中のエピソードも、ゴータが実直に子育てして、コギにちゃんと素直に入ってくれていてうれしくなりますね。

  • この本、ホワイトハートで出てて大丈夫なんかしらー・・・(笑)。
    いや、前述の通りキャラ設定は
    「どうみてもBL」
    なんで、(ホワイトハートでも)いいとは思うし、今回はゴータまでがサトルのことを憎からず思ってる展開にも(あくまで家族としてやけど)なってるし、今回はもう
    「なにげに朗唱もダークホースですやんね」
    ちゅう具合やったし、どこをどうとってもティーンズのためのライトノベルなんやろうけども、

    このテーマのどこに、小中学生が惹かれるんやろうか・・・。笑

    アラフォーのおばちゃんな私は、グイグイ引き込まれてますけれどもね・・・。


    また、全然関係ないけれども、私自身すんさまとショータをBL仕立てにしたカフェでめちゃめちゃ妄想をたくましくしております・・・。
    なんやろ、カフェの店員同士のBLちゅうのは、古今東西王道やったわけやね・・・。
    ああ私もすっかりBL脳に・・・(笑)。

    著者って何者なんかなあ。
    (いや、作家やろというツッこみはおいといて)

    どうしてこんなにも田舎の生活に詳しいんやろう。
    著者の理想も入ってるのかな。料理のネタは相変わらずおいしそうやし上手やし、キャベツのパスタ、食べてみたいー!!

    裏表紙に書かれていたとおり、「どこか懐かしい、不思議の日々」っていう説明文がピッタリのお話です。
    宮崎アニメまではいわんけど、こんなまっすぐなライフストーリーもないよねー。
    あんまりにもまっすぐすぎて、好みはわかれるかもしれへんけども私は大好き。

    元々、ミステリよりもファンタジー派なもので、かといって本気のファンタジーはこれまた本格ミステリ並みに読むのに体力がいるので(笑)、このくらいの軽さがちょうどよいです。

    しかもこの本には、恋愛でない愛情がつまっております。
    現在の私は、そういう方向性がとっても好き。

    帰る場所があるって、ほんとうにいいなあって思います。
    でもって、帰る場所が必ずしも異性のところではないというのが、ものすごい好み(ひねくれてる?)。

    (2015.12.12)

  • 面白かった

  • 初めて読んだときはもっとなんかホッコリしたんやけどなぁ。。
    料理の仕方の描写は好き。

  • 見た目6歳児、中身まだまだ、な
    人の世界を勉強中のこぎつね様。
    当然、というべきか、もちろんと言うべきか
    ついにきてしまいました、お手伝い編!(笑)

    いやもう料理を想像するだけでも美味しそうなのに
    それを手伝う姿を想像するのもまた可愛いw
    そしてうっかり忘れそうになっていた、というよりは
    もうそれが普通の枠に入っていたため忘れていましたが
    更なる不思議体験が!!

    触れ合えて喋れるというのは、やはりいいな、と。
    とても大事な間、です。

  • 不思議と共に生きる村を描くシリーズ第2弾

    読了日:2006.02.07
    分 類:中編
    ページ:220P
    値 段:600円
    発行日:2005年5月発行
    出版社:講談社X文庫ホワイトハート
    評 定:★★★


    ●作品データ●
    ----------------------------
    主人公 :ゴータ
    語り口 :3人称
    ジャンル:ライトノベル
    対 象 :ヤングアダルト
    雰囲気 :ほのぼの
    イラスト:山田ユギ
    デザイン:Plumage Design Office
    料理イラスト:ひろいれいこ
    ----------------------------

    ---【100字紹介】--------------------
    妖しがいたる所に当たり前に生きている
    不思議な銀杏村で、レストランを始めたゴータ。
    パティシエのサトル、神様の子供のコギと
    ともにある穏やかな日々。
    やがて祖母の新盆がやってくる。
    銀杏村での初めての夏を描く。
    --------------------------------------


    タイトルを見れば明らかすぎる通り、シリーズ第2作。

    前作「にゃんこ亭のレシピ」で銀杏村に移り住んできたゴータが村での生活にも慣れてきて、更に新しいことを始めようとしています。それは農業。経営するレストランに出せるような、安全で美味しい食材を、自分たちの手で作ろうとするわけです。都会っこがいきなり出来るわけもなく、前作でも色々と世話を焼いてくれた隣人のスエ・サツオ・フデコ一家が、また大活躍で助けてくれます。

    のんびりした田舎の村の暮らし。大変だけど、生きていると実感させてくれる生活。物語の時季は、梅雨から盆にかけて。銀杏村のお盆は、なかなか「さぷらいず」です。こんな何気ない日々が、キャラたちを育てます。ゴータもサトルもコギも、少しずつ成長していくのです。


    今回のレシピは
    「ぺちゃんこポテト」
    「ふるふるグレープフルーツジュレ」
    「キャベツをたくさん食べようパスタ」。

    ストーリーとしてはそれほど奇抜でも、大きな波がだっぷんだっぷん打ち寄せるような、起伏に富んだものでもありません。読者にどきどき感をくれるミステリや冒険物ではなく、あっと驚かすエンターテイメント系でもなく、もちろん背筋を寒くさせるようなホラーでもなく。とにかく穏やかに単調に、でも温かく。平凡の中にぽんと浮かび上がる幸せを描きます。

    まったりと読みたい方にお薦めのシリーズ。ただし是非、前作から先にお読み下さいますように。ストーリー漫画的であって、巻をひっくり返すと事情が分からないところが多々ありますので。



    ●菜の花の独断と偏見による評定●
    ---------------------------------
    文章・描写 :★★★★
    展開・結末 :★★★
    キャラクタ :★★★★
    独 自 性 :★★★
    読 後 感 :★★★★
    ---------------------------------


    菜の花の一押しキャラ…ゴータ


    「何にでも、誰にも、たいていいいところと悪いところがある。嫌う前に、いいところを探すんだ。…嫌いなものが増えるより、好きなものが増えるほうが、たぶん楽しくていい」
      (ゴータ)

  • こういうお盆、いいなあ。

  • あたたかなエピソードの積み重ねに癒される。

  • めちゃくちゃかわいい。きつねの子。
    和むお話。荒んだあなたにどうぞ(笑)
    BLは要素だけで特に何もありません(今のところ)

  • 銀杏村で暮らしはじめたゴータの日々がゆるやかに流れていく。銀杏村―不思議の村。妖しが人と共に生きている村。風に、雲に、雨に、闇に。銀の雨の降る水無月。苗代に早苗の翠映り、川原に蒼く蛍舞う。日々を重ねて文月、葉月。やがて亡くなった祖母の新盆がやってくる…。銀杏村で生きるゴータの、穏やかで、どこか懐かしい、不思議の日々、はじめての夏。
    大好きなシリーズ第二弾。
    コギはゴータとサトルの間で元気で良い子に成長中。
    コギのセミに対する疑問には笑ったv
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  • ほのかに漂うBLくささがまたよし

  • 前作もそうでしたが、温かくて楽しそうで、少し切ない不思議な話でした。コギが問いかけた「死」への疑問は確かに微妙な問題…と読みながら私もしみじみ思いました。

  • 銀杏村で暮らしはじめたゴータの日々がゆるやかに流れていく。銀杏村―不思議の村。妖しが人と共に生きている村。風に、雲に、雨に、闇に。銀の雨の降る水無月。苗代に早苗の翠映り、川原に蒼く蛍舞う。日々を重ねて文月、葉月。やがて亡くなった祖母の新盆がやってくる…。銀杏村で生きるゴータの、穏やかで、どこか懐かしい、不思議の日々、はじめての夏。<br>
    ゴ 「ここしばらくは雨続きの予報だからな。今日は特に大降りだ。お客さんは少ないさ」<br>
    コ 「・・・・・・やっぱりウチ、雨ふり、きらいや!」<br>
    ゴ 「そう言うな。雨だっていいもんだ」<br>
    コ 「ええことなんか何もないやん。外ではあそばれへんし、お客さん少ないし。おうちの中も、じめじめやで!」<br>
    ゴ 「それはそうだ。でも、コギの嫌いな雨を必要としている奴も、雨が大好きな奴もいる」<br>
    コ 「・・・・・・そうなん?」<br>
    ゴ 「コギが毎日食ってる野菜は、雨が降らないと育たない」<br>
    コ 「うー。せやけど、こない毎日でなくてもええやん! それに、雨が大好きなんって誰?」<br>
    ゴ 「そのうちわかる。・・・・・・それより何より、『嫌い』なんて言葉を、簡単に使うんじゃない」<br>
    コ 「何で?」<br>
    ゴ 「お前が誰かにそう言われたら、どう思う?」<br>
    コ 「・・・・・・かなしい」<br>
    ゴ 「だろ? 何にでも、誰にでも、たいていいいところと悪いところがある。嫌う前に、いいところを探すんだ。・・・・・・嫌いなものが増えるより、好きなものが増えるほうが、たぶん楽しくていい」<br><br>
    シーン:蝉の幼虫が土の中にいることを知ったコギ・・・<br><br>
    コ 「ほな、セミのよーちゅーさんは土の中にずーっとおることは?」<br>
    サ 「当然知ってるっつの。土を掘って地面に出てきて、木に上って脱皮すんだろ」<br>
    コ 「そうそう。・・・・・・そんでな。ウチ、気になってることがあんねん」<br>
    サ 「あん? ほい、後向け」<br>
    コ 「あんなー、ほら、村の大どおりの道は、くろくてかたいやんか」<br>
    サ 「・・・・・・ああ、舗装してあるって意味か?」<br>
    コ 「うん。あれは、セミのよーちゅーさん、ほじくられへんのとちがうかなあ」<br>
    サ 「そりゃ無理だろ」<br>
    コ 「ほな、おとなのセミになろうて思て、いっしょうけんめい土ほって出てきたよーちゅーさんは、どないなるん? つっかえてしまうんちがうやろか」<br>
    サ 「う・・・・・・」<br>
    コ 「出られへんかったら、そこで死んでしまうん?」<br>
    サ 「そ・・・・・・そ、そりゃ・・・・・・。まあ、そこをよけて土から顔出せる奴もいりゃ、残念ながら死んじまう奴も・・・・・・いるかも、な」<br>
    コ 「・・・・・・・ほなな・・・・・・」<br>
    サ 「な、何だよ」<br>
    コ 「ほな、あの黒くてかたい道をはがしたらな、セミのよーちゅーさんの死んだんが、びしーってつまってたりするんやろか・・・・・・?」<br>
    サ 「うわあッ、朝から何てこと言うんだよ、お前! 俺、気持ち悪い話、駄目なんだよッ!」<br>
    コ 「せやかてー」<br>
    サ 「そういうことは考えんな、頼むから! つか、そういう話はゴータに振れ!」<br>
    コ 「ゆうべな、ゴータにそう言うたら、『ぎゃーっ』ってごっつい声出して、耳ふさいどった」<br><br>
    シーン:死について・・・<br><br>
    コ 「人間て、みんな死ぬのん?」<br>
    カ 「そらそうや。人間だけやない。生きてるもんは、みーんな死ぬ」<br>
    コ 「・・・・・・神さまも?」<br>
    カ 「神さんも、人間とはちょっと違う感じかもしれへんけど、まあいつかは死ぬかもしれへんなあ。せやけど、みんなそれぞれ寿命が違う」<br>
    コ 「じゅみょう?」<br>
    カ 「生きられる時間の長さのことや。セミは一週間、人間は長くて百年、神さんは・・・・・・どないやろ。おきつね様は、祖母ちゃんがコギちゃんくらいのときには、もう今と同じお姿でお社にいてはったから、うんと長いんやろなあ」<br>
    コ 「そうなんや・・・・・・。ほな、ゴータもサトルも?」<br>
    カ 「そらそうや」<br>
    コ 「おいちゃんもおばちゃんも、スエおばあちゃんも?」<br>
    カ 「はあ、勿論や」<br>
    コ 「・・・・・・ウチも?」<br>
    カ 「いつかはな」<br>
    コ 「死なへんようには、なれへんの? どうしても?」<br>
    カ 「なれへんよ。みんな、遅かれ早かれ、いつかは死ぬ」<br>
    コ 「そんなんいやや。ウチ、ゴータとサトルと、ずっといっしょにいたい」<br>
    カ 「それはできへんのや」<br>
    コ 「何で!」<br>
    カ 「いつかは別れなアカンから、今が大事やと思えるんやで」<br>
    コ 「・・・・・・わかれへん・・・・・・」<br>
    カ 「ほんなら、考えてみ。もし、ゴータやサトルさんとずっと一緒におれるんやったら・・・・・・。そんでコギちゃんが物凄いくたびれて眠いときに、ゴータに遊ぼうて言われたら、どないする?」<br>
    コ 「またこんど、って言う。ずっといっしょやったら、いつでもあそべるもん」<br>
    カ 「せやろ? ほんなら、それが、ゴータと一週間しか一緒におられへんのやったら?それでも、また今度、言うて寝てしまうか?」<br>
    コ 「ううん、ぜったいあそぶ! ねむいの、がまんする」<br>
    カ 「そうやろ。そういうことなんや。一緒におれる時間が限られとるからこそ、その人と過ごす時間を大事やなあって思えるんよ。・・・・・・コギちゃんには、まだ難しい話かもしれへんけどなぁ」<br>
    コ 「・・・・・・ううん。ウチ、わかったよ」<br>
    カ 「ホンマか?」<br>
    コ 「うん。何でもだいじなんや」<br>
    カ 「・・・・・・何でも?」<br>
    コ 「うん。いつかさよならせんとアカンから、何でもだいじなんや。ウチがゴータに好きーってぎゅーするんも、サトルに着物きせてもらうんも、みんなでいっしょにごはん食べるんも、みーんなだいじで、いっしょうけんめいせんとあかんのや!たましいに、ぎゅーって全部しまっとかんとあかんのんやわ」<br>
    <br>
    とても大事なことだよね。<br>
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  • 心がほのぼのします。こんな村、本当にあるかもしれない。

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著者プロフィール

作家。監察医。講談社ホワイトハート「人買奇談」にてデビュー。代表作は「鬼籍通覧」シリーズ、「奇談」シリーズ(講談社)、「最後の晩ごはん」(KADOKAWA)、「時をかける眼鏡」(集英社)など多数。

「2023年 『妖魔と下僕の契約条件 5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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