クラヴィーアのある風景 英国妖異譚(11) (講談社X文庫)

著者 :
  • 講談社
3.83
  • (16)
  • (6)
  • (24)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 104
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062558211

作品紹介・あらすじ

新学期の慌ただしいさなか、卒業したアシュレイとユウリは深い仲、という噂にシモンは苛立っていた。そんなある日、ユウリは美しいボーイ・ソプラノで歌う「アヴェ・マリア」を聞いた。だが、歌っていたと思われる少年は、声が出ないという。ではいったい誰が!?楽器が違う-、と告げる奇妙な夢の意味は?突然、寮にやってきたアシュレイの目的は。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読了。

  • 新学期。エドモンド・オスカー。シンクレア。アヴェ・マリア。サリヴァン。アシュレイの屋敷。張り倒されるユウリ。ヴァイオリン。

  • 2010年2月15日読了

    アシュレイの存在が校内からなくなるだけで、こうも作品中に寂しさが浮かび出るものなのか(違うww)
    理由としては、今回の作品のモチーフが寂しさというか…作中の言葉を借りるなら"少年時代における潔癖性"。それと、シモンとユウリの距離が開き始めていることでしょうかね。もちろん、アシュレイがいないことも加わりますが、あの人はちらっと出ただけでとんでもない存在感をアピールしていくので問題ないかと\(^o^)/

    夏休みまではあんなにイチャイチャだった2人ですが(待てww)新学期を迎えてにわかに距離が開きつつあるようです。

    1. シモンが隆聖やアシュレイの存在を最重要視していること
    シモンの立場上、もしもの時にユウリの力になれるのは自分ではないのではないか…と不安に思ってるわけです。更にアシュレイからの預かり物のペンダントがネックのようで。気付いてるけど、追求する時間を中々持てないというのも要因の一つかな?拗ねてる彼も可愛いです!(*^_^*)

    2. ユウリ自身の心境
    シモンの気持ちを知ってか知らずか、隆聖の言葉に意味を見出しかねているんですね。彼の言うことは信じたいけど、その意味だけは信じたくない…というか。残りの1年を突き付けられて、動揺しているともとれる。自立なのか意地なのか、シモンから少し距離を置き始めているのがちょっと怖いな。
    これが大人の階段ってやつですかね(笑)

    3. ユウリを取り巻く環境
    オニールが頭角を現し始め、授業も同じということでかなりシモン的ポジションを狙っている模様。彼自身は実直なタイプなので2人と付き合っていきたいと思っているに違いないけど、ユウリを独占してしまいたい気持ちも捨てがたいんじゃなかろうか。ユウリっていう存在がそうさせるんだろうけどね。そういう面でシモンに対して無意識に吹っかけてくるし、ユウリの力に関しての部分で"秘密ごとをされている"と感じているようで、時折ふてくされているのもいいo(>_<)o 彼にはシンクレア防波堤など、頑張ってもらいたいものです(笑)
    もう1人はオスカー。見目の色合いが少しアシュレイに似ている下級生ですが、ユウリとの1度の接触ですっかり虜になっちゃったようです。あの性格ならシモン&アシュレイに噛みついていけるんじゃないかな?まぁ、シモンに見惚れちゃうあたり…もう少し修行は必要かな(笑)個人的にはセイヤーズとの関係をもう少し踏み込んでもらいry

    ま、そんな感じ。
    アシュレイは良くも悪くも、必要があれば接触を図ってくるので問題ないよね。逆にユウリから接触を図ろうとするとシモンが拗ねるので、そのやりとりもとてつもなく好きですが。…近頃、引き留めようとするシモンが異様に強気に出ているような気がしてすごく好きですよーwww
    ユウリ自身としても、夏の事件のせいで境界が曖昧になりつつあるようでちょっと心配。
    なんかマクケヒト先生久しぶりだったし、もうちょっと活躍してほしいなー!シンクレアも赴任してきちゃったし、今後どんな展開になるんだろうか…。

  • 夢を共有。

  • こういうの読むと、カストラートにされちゃったのでわ!!??;とか思ってしまった・・はは(;-д-A
    ユウリの意外な特技と、シモンの財力?権力?が見れましたねw

  • なんとなくいつもよりスッキリしない終わりかただなぁと思いました。

  • 下級生の事件を解決する話

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

横浜市在住。「英国妖異譚」でホワイトハート大賞〈優秀賞〉を受賞しデビュー。シリーズ化され大人気に。主人公たちの成長に伴い、パブリックスクールを卒業した後は「欧州妖異譚」シリーズとして書き続けられている。その他ホワイトハートでは、「セント・ラファエロ妖異譚」「あおやぎ亭」がある。「ヴァチカン図書館の裏蔵書」シリーズ(新潮文庫nex)、「琥珀のRiddle]「倫敦花幻譚」シリーズ(ともに新書館)ほか著作多数。

「2023年 『シモン・ド・ベルジュはかく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠原美季の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×