昔話の深層 ユング心理学とグリム童話 (講談社+α文庫)

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  • 講談社
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レビュー : 62
  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062560313

感想・レビュー・書評

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  • 中学の時に読みました。懐かしくて登録。

  • グリム童話の心理的分析。
    童話、昔話って面白いなあ。面白くて、深い意味がある。
    良い物語が語り継がれて、昔話になるんだろうけど。

    心理学的な分析は鋭くて、なるほどーと思った。
    でもなるほどー、以上の感想が持てなかった。
    知識不足か。

  • 自己啓発本を読むならば昔話を読み直し他方がいいと思ったね。光が当たれば影ができるし救われないこともある。そういう当たり前のことを改めて認識すると「ほどほどで良しとする寛容さ」が大切なんだな、と思った。

  • ユングの流れだなあと実感する一冊。

  • 有名なユング心理学の巨匠・河合隼雄の作品。ユング、フォン・フランツ、河合隼雄という師弟関係。グリム童話や日本の昔話の背景、精神病患者の深層心理を根拠もなく断定する河合隼雄に違和感を感じる。一方で、「講談社α文庫は学術書じゃないんだから、いいじゃない」という河合隼雄からの声が聞こえてくるような気がする。こうしてワタクシはうまく丸め込まれてしまう。これもアニムス(女性が持つ男性像の元型)の化身オーディン(北欧の神々の最高最大の王)の仕業?
    ただし、共感したことも三点ある。①「人はひきがえるか、姫か」ではなく、「醜いひきがえるは姫に変身し得る」と全体を捉え、「真実は第三の道にある」と見抜くこと、②フロイトが無意識を見出しても、全てを性欲に還元する事をユングと河合隼雄は不毛と指摘すること、③第三の道は既存のものに頼らない創造的行為のため、自己実現を個性化(individuation)と捉えること。

  • グリム童話、時折日本の昔話を交え、洋の東西の差異に思いを馳せながら書かれたような考察。ひとつひとつ理由づけられたものがたりたちは、その理由づけた次元より深いところに存在しているのだろう、と、しぜん考えさせられる。グリム童話は矢川澄子さんの訳も巻末に付せられているが、岩波のセットを読み込むのもまたひとつと思う。……ただ、まだ未熟な視点しか持たない私のおさない感情ゆえだと思うが、「男性」の中にアニマとアニムスが(女性にも同様に!)同時に存在するということを頭において読み進めないと、ちょっと頭がおかしくなってしまいそうな気もする。“わたし”の中に、“男性”と”女性”が同時に存在するひとは少なくない、と思うのだが。十章を読むには少し胆力がいる。これも、「自己の内面」を浮かび上がらせられた、その結果だろうか?

  • 面白い。童話好き、心理学好き(専門家以外)にオススメ。
    著者の知識と洞察力を感じる。
    若干、この話にはそんな深い意味はないんじゃないか?と、思うところがないでもないけれど・・・

  • 人間の魂、自分の心の奥には何があるのか。“こころの専門家”の目であのグリム童話を読むと…。生と死が、親と子が、父と母が、男と女が、そしてもう一人の自分が、まったく新しい顔を心の内にのぞかせる。まだまだ未知に満ちた自分の心を知り、いかに自己実現するかをユング心理学でかみくだいた、人生の処方箋。

  • 人間が成長などの変化をする時に、それまでの自我による規範を超えなければならない。そういう時に人は意識(自我)と無意識(自己)の間を行きつ戻りつし、主体自体を変化させていくというのが、ちょっと違うかもだけど、ユング心理学の考え方なのだろうか。世界に似たような童話というものが多くあって、そこで喩えられるエピソードは、国を超えて人間という生き物全体が一種納得のいく喩えとして選択したものだということができるだろう。そういう童話の中からグリム童話を題材とし、アニマやアニムス、トリックスター、父性原理、母性原理などユング心理学のキーワードを持ちいて人間の深層心理のありようにせまる。心理学になじみのない人でも何となくはわかる読み物になっている。

  • ユングの普遍的無意識や元型の考えによって、昔話を見てゆこうとするもの
    人間の成長にともなう心の内的な成熟過程に注目し、ユングは自己実現という名を与え
    昔話を、人間の内的な成熟過程のある段階を描きだしたものとして見てゆこうとする

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プロフィール

河合 隼雄(かわい はやお)
1928年6月23日 - 2007年7月19日
兵庫県多紀郡篠山町(現・篠山市)出身。京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。文化功労者。元文化庁長官。1952年京都大学理学部数学科卒業後、京都大学大学院で心理学を学びつつ、数学の高校教諭を兼業した。
天理大学で助教授時代にユング研究所に滞在し、ユング派分析家の資格を取得。日本における分析心理学の普及と実践に邁進。箱庭療法導入者としても知られる。欧米の心理療法を日本文化に根ざす仕方で導入を試みており、日本論・日本文化論の著作も多い。
主な受賞歴に、1982年『昔話と日本人の心』で大佛次郎賞、1988年『明恵 夢を生きる』で新潮学芸賞、1992年日本心理臨床学会賞受賞、1996年NHK放送文化賞をそれぞれ受賞。1995年紫綬褒章、1998年朝日賞、2000年文化功労者顕彰。
なお2012年に一般財団法人河合隼雄財団が設立されており、そこで本人の名を冠した「河合隼雄物語賞・学芸賞」が設けられている。

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