EQ こころの知能指数 (講談社+α文庫)

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レビュー : 130
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062562928

作品紹介・あらすじ

人の能力はIQでは測れない。人生に成功するかどうかを決めるのはEQ(こころの知能指数)だ。心理学博士ゴールマンの提唱した「EQ」はまたたく間に全世界に広がり、各国で大ベストセラーになった。IQ偏重で歪んだ社会の病理をあばき出し、本当の頭のよさとは何かをわかりやすく説く現代人必読の名著。

感想・レビュー・書評

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  • 時代背景なども考えるとこの本を素晴らしいという人がいる事実は認めざるを得ないが(実際、そうだと思う)、
    個人的にはあまり好きになれない。
    なぜか?

    まず、EQの定義があいまいである。
    日本語では、「心の知能指数」と分かったような分からないようなビッグワードでまとめられているが(素晴らしい翻訳だと思う)、
    結局、何なの?と考えたときの説明が本の中に明確にない。
    厳密に言うと、本の至る所で、少しずつ説明がされてはいたり、
    (文庫では)p.85に5つの領域としてまとめられていたりするのだが、
    (天才はさておき、一般読者にとって)探し出すのがとても難しい。
    また、その内容も人の感情に関わること全てといった感じで、何でもかんでもEQでまとめられていれば、ひとたまりもない。
    確かにEQは大事なんだが、EQの要素分解は何なのか?(ざっと本を読み解く限り、それは、自分の感情認識+感情コントロール+相手の感情の共感に加え、
    ちょっと前流行ったグリッドや自信、好奇心も含まれているようである。
    この辺りまでくると、何でもありの幕の内弁当感に感じるのは、自分だけだろうか?)

    続いて、事例が日本人には極端なのである。
    だから、あんまり(少なくとも自分には)響いてこない。
    例えば、EQがない(少ない)ことによるネガティブなインパクトとして、
    子供の銃乱射や殺人、ドラッグの乱用など極端すぎる。
    確かに、世界レベルで見れば、こういった残忍な事件も日々起こっていることだろう。
    もちろん、日本でもたまに起こっているのは事実で、起こってしまったときのインパクト(ニュースとしての取り上げられ方)は大きい。
    しかし、大多数の(少なくとも半数以上の)日本人はたとえEQが少なくとも、こんな時間は起こさない。
    もっと(インパクトの小さい)身近な事件で悩んでいる。
    だから、EQを上げることで、自分の困りごとが解決するイメージがつきにくい。

    さらには、そもそも文章が読みにくい。
    例えば、1章は脳の構造について、述べているが、
    脳の部位の専門用語が出てきて、詳しくない人にとっては意味不明。
    せめて、脳の「絵」くらい付けてくれないと、イメージできない。
    この部分を読むなら、池谷裕二さんの脳科学の本を読んだ方が、
    数百倍面白いし、内容もさして変わらない。
    恋愛について書かれた章なら、「ベストパートナーになるために」の方が読みやすい上に、百倍実践的だ(科学的根拠は薄いけど)。

    ベストパートナーになるために
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4837971768#comment

    最後にがっかりするのは、EQの鍛え方についての記載が曖昧なところだ。
    頑張って読み進めた最後に、EQをどう鍛えられるのかの章にやってくる訳だが、
    いくつかの学校の事例でどのように子供たちに教えているかがか記載されているものの、
    結局、読者はどうしたらよいの?と迷路に迷い込んでしまう。
    安易にHowを求めすぎるのもどうかとは思うが、
    ここまで引っ張ったのなら、ちゃんと最後のギフトが欲しい、笑。

    という訳で、EQが大事なのはその通り(というかここまでEQの範囲を広くしてしまったら、そら大事でしょ、といった感じ)で、
    この時代背景でIQではなくEQだ!と言った著者の千里眼は尊敬に値するが、
    自分としてはこの本は好きになれない。
    分厚い本の中から宝の文言を見つけ出したい方は、読むのを止めないけど(確かに赤線を引いた箇所はたくさんある)。
    ただし、EQは知性である、
    そしてEQは(知性がゆえに)鍛えることができるという著者の主張には唸らされます。う~む。

    実はこの本を読むのは2回目です。
    初めて読んだのは学生の頃。
    その時は、全然理解できなかった。
    今回あるきっかけがあって、再読したのですが、
    そのときよりは成長できたかな?
    でも、まだまだ道は長い。
    そんなことを感じながら、読んだ本です。

  • つかみどころが難しい精神的な話を、脳科学や経験則から説明している本。考え方の行き違いによる喧嘩話や、突発的な感情の揺れ動きによって発生した事件といった具体例をふまえながら説明している。なので、脳科学で多少理解が難しいところがあるが、気分転換に具体例や興味のある所だけ読むことで飽きずにページをめくることができた。

    精神的に落ち込んでいるために動けないときに、どのような思考回路をしたら動けるようにあるのかヒントがあるかなと思って見つけた本。
    今の自分にはどんぴしゃ。
    お金に余裕ができ始めたら購入してじっくり読みたい。

  • 自身の感情、他人の感情にうまく向き合うための第一歩となる本

    医学や生理学などの知見も交えながら人間の感情の動き方やそのメカニズムについて述べていた

    非常に勉強になった

  • 原書1995年・翻訳1996年発行の本書はこの分野の嚆矢となる本であったのだろうが、正直いうとちょっと古く、HOWが知りたかった自分向けではなかった。

    ただし『9章 結婚生活の愛憎』は必読(笑)

    企業で採用する側になって痛感した事は、戦力化する人材は、履歴書に載っている過去のキャリア・経験はほとんどアテにならず、むしろ「personality」がどうか(個人的にはオープンマインド、執着心、真面目さ)であった。

    その経験から、一歩踏み込んで「では心を育てるにはどうしたら良いか」を知りたかったのだが。

  • 社会人になってわかる事の一つは仕事が出来る人や専門的技術が高い人が出世したり、評価されるものではないという事。それを理不尽だというのは簡単だが、世の中は知だけでなく情も大きく関わってくるからだ。

    EQというのはIQよりフンワリしているし、人を心理で操るいやらしさが日本にはある。だが人が集まるところ必ずしもプラスの感情だけでなく「怒り」「不安」といったネガティヴな感情が渦巻きそれがトラブルを引き起こす。
    怒りという感情は扁桃核から生じ、その部位は原始的で早いが不正確。だからといってその部位を取り除くと人間関係は把握できない。
    大脳皮質での思考は冷静だが遅い。だからこそ怒りなど情動をコントロールする事は難しい。「抑えつけてはいけないが流されてもいけない。」

    NYの学校は「紛争解決プログラム」とかがあるのはマジ感心した。多様性の国だからこそトラブルもあり、反省もするし気づきもあるんだろう。
    引き続き「交渉力」など本を読んでアサーティブさは身につけたい。

    EQの定義
    ①自分の情動を知る(汝を知れ!メタ認知)
    ②感情を制御をする
    ③自分を動機づける(目的に向かって行動を最適化する)
    ④相手の感情を認識する
    ⑤人間関係を上手く処理する

  • ■EQの基本定義(5つの領域)
    1自分自身の情動をしる
    自分の中にある感情を常にモニターできる。 2感情を制御する 逆境や困難から早く立ちなおる

    3自分を動機づける 何かに集中したり何かを習得したり創造するのに不可欠

    4他人の感情を認識する 他人の要求を表す信号を敏感に受け止めることができる

    5人間関係をうまく処理する 他人との協調が必要な仕事を何でもうまくこなせる


    ■自己認識のレベル
    1自己認識型 自己の感情を認識してある程度まで感情をうまく処理 する能力を持っている

    2埋没型 感情をはっきり認識できず、自分の感情をコントロール 不能と感じ、不快な気分から抜け出す努力をしていない

    3受容型 自己の感情は認識しているが、気分を変える努力を していない。もしくはいつも機嫌が良いタイプ。

    ■怒りを静める方法
    1怒りの発端となった理由をもう一度問い直してみる。 発端となった、相手の背景や状況を冷静に推測してみる。

    2怒りの原因から少し意識をそらす 時間や別の作業・運動などにより、自然に鎮静化させる。

    ※怒りの発散は逆効果 怒りを噴出すると情動の脳が興奮状態となり 一層カッカとなってしまうという検証結果あり。

    ※チベット高僧の教え 怒りは抑えつけてはいけない、しかし流されてもいけない


    ■楽観 成功にたどりつくには、ある程度の知的能力も必要だが 失敗しても頑張り続ける能力も必要。知的能力テストでは 動機付けの強さは測れない。挫折しても努力を続けられるか どうかは、大切なポイント。 成果=スキル×挫折に耐えられる能力

    ■フロー(ゾーン) EQ最高次の状態。仕事や学習に情動を有効活用させている 究極の状態。積極的で活気に満ち、照準が目標にピッタリ 合っている状態。内面から湧き上がる喜び、すべての注意を 一点に集中させ、意識と行動が渾然一体となっている。 うまくいっていない、うまくいっている、うまくやろうという 意識さえ忘れて(エゴが消失している)熱中している状態。 行為そのものに純粋な喜びが動機。 >フローを経験できるような部分は何か?

    ■怒りの頂点にいる人へ まずその人の意識をそらし、次にその人の気持ちや視点に共感し それからもっと生産的な気分になれる別の話題に関心を寄せてもらう

    ■共感とは 相手が喋っている言葉の背後にある感情に耳を傾けること

    ■リーダーシップ 他人を支配する方法ではなく、共通の目標に向かって 力を発揮できるよう他人を説得する技術 自分自身のキャリアにおいても、仕事に対する自分の 本当の気持ちを認識し、どこをどう買えれば仕事に心から 満足できるのか認識する能力が、何よりも大切。

    ■調和 個々のメンバーの能力を最大限に引き出すうえで大切な 人間関係の調和をどこまで高められたかが、グループが 最大の能力を発揮するために必要。

  • EQが大切ということはよくわかった。
    ではどうすればEQを鍛えることができるのか?
    整理が必要。

    ・子供の発達のために教育がなしうる唯一最大の貢献は、その子が自分の才能に最もふさわしい方面に進んで能力を発揮して満足に生きられるよう応援してあげること
    ・EQ=人格的知性=対人知性、心的知性
     <5つの領域>
     ①自分自身の情動を知る
     ②感情を制限する
     ③自分を動機づける
     ④他人の感情を認識する
     ⑤人間関係をうまく処理する

    ・EQが身についていれば
     自分自身で高めの目標を設定・努力して達成する力がある
     →目標が何であろうと、目標達成に必要な意思と手段が自分に備わっていると信じる希望がある
     →自己肯定感があるからがんばれる
     自分自身をフローの状態に持っていける
     →自分の才能の限界内の最高のパフォーマンスを集中して出せる

    ・対人関係で重要な要素
     ①組織力
     ②交渉力
     ③連帯力
     ④分析力

    ・情動を管理して苦情をいう
     「あなたがXしたので、私はYな気持ちになった。Zしてくれたらよかったのに」→このあとに自分よがりな結論をひっつけない
     相手の感情の認知

    ・職場での上手な批判
     ①具体的にいう
     ②解決策を示す
     ③直接伝える
     ④気持ちを察する
     ※批判は自分への個人攻撃ではなく改善のための貴重な情報、感情的になりそうだと思ったら冷静さを取り戻す時間を設けること

    ・情緒面で賢明でない親
     ①子供の気持ちを一切無視しる
     ②放任しすぎる
     ③子供の気持ちを尊重せず、バカにする
    ・子供への情緒面へのインパクトはゆりかごの時点からはじまっている
     →子どもが自信を養い、好奇心を育て、学ぶ楽しさを知り、限界を悟るうえで親の対応が重要
     ①自信
     ②好奇心
     ③計画性
     ④自制心
     ⑤仲間意識
     ⑥意思疎通能力
     ⑦協調性
    ・生後3~4歳までの時期に脳は新生児のサイズから大人の約3分の2のサイズにまで成長し、内容的にも一生で一番急速に発達する。この時期、人間は大切なことを一生で最も多く学習し、吸収する。※情動教育は筆頭格
    人生の最初の4年間に学習する情動はその人の一生に重大な影響を及ぼす。

    ・脳のつくりで、神経回路の興奮しやすさに個人差がある
    →私たちは人生に対して生まれつき陰気または陽気のどちらかの気質に傾いた反応を示すようにできている
    →陰気は「適応を学習」させる子育ての姿勢をとり、子供を勇気づける
    →危ないときはきっぱりと限界を設けて素直に命令し、子供の行動を阻止する(克服のトレーニング)⇔過保護な親はなんでもかんでも危険を取り除き、不安を克服するトレーニングを子供にさせる機会を与えていない
    ・情動のコントロールは養育者である大人が慰めてあげることでこのようにして納めればいいのだということを学ぶ(思春期の半ばくらいまで情動のコントロールの発達は続く)

  • ①人間は怒りを感じると血液が両手に集まる、武器を握ったり、人を殴るための準備だ
    恐怖を感じた時に両足などの大きな骨格筋に流れて逃げる準備をする。
    ②愛情や性的な満足感を感じるときに副交感神経を刺激する➡リラクゼーション効果➡他人との協調が容易
    ③驚いた時に眉毛を上げるのは少しでも多くの情報を目から入れるため
    ④嫌悪感を示す動作は世界共通。鼻にしわを寄せ、上唇をまくり上げる。
    ⑤幸福を感じているときには脳内で否定的な感情や不安を抑制して、有益な情報を増加させる活躍が活発になる

    脳の進化の歴史
    ➡大脳の発達によって感情が感受性豊かに

    扁桃核がすべての感情を握っている
    扁桃核が発達するのは子供のころ

    IQ 考える知性
    EQ 感じる知性・・・・自分自身を動機づけ、しぶとく頑張れる力



    人生の成功を導く要素でIQが満たすのは20%

    ①自分自身の情動を知る
    ②感情を制御できる力
    ③自分を奮い立たせる力
    ④他人の感情を認識する力
    ⑤人間関係をうまく処理する

    EQを高めることによって人間臭い奴になれる

    ①自己認識型・・・自己の感情を把握できる力があり、自律性が高く、自分の限界を知り、常に健康状態を保ち、積極的な人生を歩むことができる。自分の気持ちがりかいできているので感情をコントロールすることができる能力

    ②埋没型・・・感情の波に飲み込まれ、いつも情緒不安定

    ③受容型・・・感情を変えることをしない。うつ病

    感情が果たす役割・・・価値判断に大きくかかわる
    人生で賢明な判断を下すときは心の声に傾けること

    ストレスは人間を怒りやすくする

    怒り➡一つの刺激に挑発された反応が消散しないうちに次の刺激が加わることの繰り返し
    結果➡ 自分は協力で不死身であるとの幻想を抱いて攻撃の暴挙に出やすくなる

    怒りを鎮める方法
    ①怒り発端となった理由をもう一度問う。
    怒りが発生してから早ければ早いほどいい。
    情報は怒りを緩和してくれる
    ②怒りがおさまるまで1人になる
    散歩や楽しいことをする
    ③紙に書き留めて可視化すること

    ➡怒りの発散は逆効果

    憂鬱を吹き飛ばす方法
    ➡休暇を楽しむ、エアロビなどの軽度の運動
    ➡何か小さいことをやりきって満足感を得る

    冷静沈着のタイプは前向きで楽天的。
    不快な現実を前向きにとらえることができるのは情緒の自己調節として有効な方法!!

  • 「経営道場」第2弾。

    ~感想~
    ・自分の本当の気持ちを自覚・尊重して、心から納得できる決断を下す能力
    ・衝動を自制し、不安や怒りのようなストレスのもとになる感情を制御する能力
    ・目標の追及に挫折したときでも楽観を捨てず、自分自身を励ます能力
    ・他人の気持ちを感じ取る共感能力
    ・集団の中で調和を保ち、協力しあう社会的能力
    →いまいち、抽象度が高く分かるような分からないような…。

    ~自身が改善すべき点~
    【汝自身を知れ】P.91/【怒りを鎮める】P.120、122
    ・EQの要である「現在進行形の自己の心的状況を理解する」ということを指す。
    ・怒りの発端になった理由をもういちど問い直してみる。
    →怒りに限らず、なぜ私はいま嬉しいのか、イライラするのか、の原因を知るということは、感情の波に飲まれず冷静でいるために必要な作業。

    【激情の奴隷】P.110、114
    ・満ち足りた気分で暮らすには、感情のCtrlが大切。
    ・割り込んできたドライバーに対しても寛容に考えてみる。
    ・「怒りにはいつも理由がある。ただし、正当な理由はめったにない」
    →自分が「怒り」と感じるかどうか、私側の問題。
    →他人は私を怒らせるために生きているわけではない。相手の状況を考えてみる。

    【うつ状態から脱する】P.136
    ・ひとりになる、のではなく、人と付き合う。友人や家族と共に外で食事をしたり、野球や映画を見に行ったりする。
    ・悩みの根底にある考えが本当に正しいのかを問い直す。
    ・楽しく気晴らしのできる機会を意識的にスケジュールに盛り込む。
    ・何か小さなことをやりとげて満足感を得る。長い間放っておいて家事などの処理をする。
    →何か仕事でもキャリアでも他の悩みでも、一程度「内向き」に悩んだ後は「外向き」に刺激を求めたり、行動することが大切。

    【ノンバーバルコミュニケーション】P.182/【表出ルール】P.208
    ・人の感情は、言葉よりも言葉以外の仕草で表現される。他人の気持ちを感じ取る鍵は、声の調子や身振り、表情など言語以外の伝達手段を読み取る能力。そのため、何を言うかよりもどのように言うかが肝心になってくる。
    →メラビアンの法則(視覚55%、聴覚38%、言葉7%)。見た目、表情、視線、声の大きさ、口調、といった印象のマネジメントが大切。
    →正論を言うが、言い方がきつい人についていきたいか?

    ・感情を最小限に抑える場合、大げさに見せる場合、相手に同調していると見せる場合、など使い分ける。
    →人を心理的に動かす要素として「好意」(「類似性」や「同一化力」)がある。肯定されている・認められている感があり相手のことが好きになる。

    【新たなコミュニティに入る】P.227
    ・新参者はしばらく黙って遊びを見ている。それから遠慮がちに遊びに参加し、非常に慎重なステップを踏みながら積極的になっていく。新参の子供がグループに受け入れられるかどうかを決定する最大に要素は遊びの流れをよく見極めてグループの価値体系の中へ入っていけるかどうか。
    →転職して大切なことに100日ルールということを聞いたことがある。信頼を蓄積し、「ルールを冒しても許容される」には100日要するという考えである。そのためには、<専門性(近年は価値観に代替されつつある)><規範を守る>ということを大切にし、「相手が裏切り者ではないと刷り込む」こと。その信頼関係が構築できた後であれば、多少のやんちゃをしても許される。

    ~納得がいかないこと~
    【秀才が躓くとき】P.70
    「人生を成功に導く要因のうち、IQが関係するのは多く見積もって20%。試験の成績なんて、その他もろもろの才能が生かせるかどうかに比べたらちっぽけなものだ。」
    「大学時代に秀才だった人がそうでない人より収入や行政・地位などの点で特に成功しているとは言えない。また、大学時代の成績が優秀だったからといって現在の人生に満足しているとは限らないし、友人や家族との人間関係から恋愛面で幸せだとも限らない。」
    「学校の成績やIQと人生に対する満足感との間には、ほとんど何の関係も見られなかった。」
    →IQ批判ではないか?、EQが高い(そもそも何をもって高い?)と人生の成功確率がUPするの?人生の成功や満足度とは何?
    結局、人生の満足は、外からの働きかけはほとんど関係がなく、自分自身の内面や仕事の内容と大いに関係がある。これが満たされないということは、毎朝うんざりしながら仕事に向かうか、わくわくした気持ちで向かうかの違いを生む。俗にエリートと呼ばれる人は【衛生要因】を見たしやすいポジションにいるが、最終的には自分の感情が満足かどうかを決める。

    【人間カメレオン】P.219
    ・人間カメレオンの内面は「本当の姿は他人から愛されようとして他人の中に作り上げたイメージと異なる」。これだと一見とても好ましい人なのに長続きする親友がいなくなってしまう。
    ・誠実な社会的知性と、本当の気持ちが「ほどよく」釣り合った状態の方が遥かに健全。
    ・人間カメレオンのことを、周囲の人間からキャッチした信号に従って驚くべき柔軟性で次から次へとペルソナを変えていくことから「かのような人格」と名付けている。
    →人は場面場面で自分をつくっていると考える。社会的知性と本当の気持ちが「ほどよく」釣り合った方が良いなんてことはわかるが、それが難しいから困る。。。上司にはこびへつらい、部下には愚痴ばかりこぼすような「かのような人格」への非難には共感できるが、この人間カメレオンは何かを言っているようで、何も言っていないように感じた。

    →感情が高ぶったら10秒間我慢、そしてメモ。IQかEQじゃない。IQもEQも高める。

  • 自分を俯瞰する自分の存在、こそがEQの一番大事なもの。「反アート入門」と合わせて読み、トム先生がアート教育において何をしたいのかが合点がいった。「自分はどのように感じているのか」への常なる自覚と、共感の拡散。また、以前読んだ「日本の身体」(内田樹)とも繋がる(タイトルだけだと全然違うけど言っていることの3、4割はかぶっている)。EQは日本流でいう「気」とも言える。人に伝染する、その場を明るくもできるし達人であらば掌握できる。
    読んでいて驚きはない(自明である)けど、改めて現代に必要とされているのにないがしろにされている部分だなと。

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著者プロフィール

作家/コンサルタント
ハーバード大学大学院で心理学の博士号を取得。ハーバード大学で教鞭をとったのち、「サイコロジー・トゥデー」誌のシニア・エディターを9年間務める。1984年からは「ニューヨーク・タイムズ」紙で主に行動心理学について寄稿。1995年に発表した『EQ こころの知能指数』は全世界500万部(日本でも80万部)の大ベストセラーを記録した。

「2017年 『FOCUS(フォーカス) 集中力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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