「美人」へのレッスン (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062565936

作品紹介・あらすじ

何をもって「美人」というのかを知らずに、鏡の前だけでキレイを作ろうとする人がいる。しかし本物の「キレイ」には、それでは絶対に手が届かないという現実――。本当のキレイとは心と身体のバランスがとれた「美人」に宿るからなのです。(本作品は一九九七年十一月、小社より刊行された『「美人」へのレッスン』を文庫収録にあたり加筆、快筆したものです)


これまで誰も言わなかった「美人」になる秘訣、教えます

どんな女も意識を変えれば自分の中から美しさが湧き出てくる! 「キレイになれない」と思い込んでる人へ教えたいコスメもメイクも要らない美容法!!

いくら人から「きれい」と言われても、自分の顔がキライでもっとキレイになりたいと願う女は多い。ちょっと意識を変えるだけで、今よりはるかにキレイに見えるのに、満たされない心や、すさんだ気持ちを抱えている女もたくさんいる。そして何をもって「美人」というのかを知らずに鏡の前だけでキレイを作ろうとする人もいる。しかし本物の「キレイ」は手に入らないという現実――。本当のキレイとは心と身体のバランスがとれた「美人」に宿るからなのです。

感想・レビュー・書評

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  • 「きれいでありたい」と思うたびに、読む本。
    女性が「美しさ」を求めれば求めるほど、見失ってしまいがちな何かを思い出させてくれる本だと思います。
    引用したい部分が多すぎて困りました。

    1.私が出会った、息をのむ美人
     一流クラブのホステスと老婦人。彼女たち合計十人の共通点はいったい何であったのか?それは”あまりにも意外な清潔感”。これ以外にはない。ふつうに考えたら、色香で勝負する女や、年老いた女は、清潔感など持ち得ない。そこを、あそこまでのレベルで持ち得てしまうことの意外性。そこに私たち女は、息をのみ、打ちのめされるのである。

    5.顔美人より、声美人
     女性にとってもっとも大切なのは、生活する上でいちばん基本的な言葉を、どれだけていねいに心をこめて発することができるか、ここなのだと。人は言葉。生活態度はもちろん、人生どう生きていくかも、この基本の言葉の発し方に出てきてしまう。
     で、その基本とは何か。「おはよう」であり、「ありがとう」であり、「ごめんなさい」、「さようなら」である。
     もう365日使う言葉だから、言い古されて心が通わなくなるのがふつう。だからこそ、そこに心をこめられるか否かが、その人の価値を決めてしまうのだと。
     ひょっとしたら、私たちがよく口にする”内面の美しさ”とは、声と言葉のことなのかもしれない。間違いかもしれないが、内面の美しさとは”美しい言葉をもつこと”であり、それが”にじみ出る”とは”その言葉が美しく発せられること”、つまり”美しい声”になって、周りの空気をふるわすことであると確信したのだ。

    9.美容のムダは、人生のムダ
     ”英会話のマスター”と”美容”は、じつによく似ていると思う。ただ、もっと似ているのは”英語はマスターしたけれど、結局使わない人”と、”キレイになったけど、結局何も変わらない人”。
     「英語ができていいわね」と言うと、本物のバイリンガルは「できるだけじゃ意味ないの。英語を使って何をするかが問題なのよ」と決まって同じ答えをする。”キレイ”も同じなんじゃないかと思うのだ。
     女が化粧するのは当たりまえ、女がキレイであることは、世の中のニーズであり、それに応えるのは女の義務と、その人は言う。この人は、ほんとうにキレイにメイクをし、充分すぎるほど美しい。そこまでのことを”女の当たりまえ”として事も無げにやってのける。そうして、世界中を飛びまわり、男以上にすごい仕事をこなしてる。”キレイどまり”の女じゃないのだ。

    16.ホクロを許せなかった女
    「キレイになりたい」という願望を、女なら失ってはいけないと私はなんども書いてきた。しかし逆に、その願望が度を超し、”美しくないこと”を許せなくなり、”美しくない部分”を憎むようになれば、それはもう”願望”ではなく、「キレイになりたい病」とでも言うべき病気である。
     病気の域に達する人は、まずなんらかの”別の願望”……たとえば幸せになりたいとか誰かの愛を取りもどしたい、といった想いが非常に強い。そして、それを叶えるために「キレイにならなければいけない」という病的な想いが生まれる。「そうだ、キレイになれば、それが叶うんだ」と思いこむ。そういう妄想を抱くのが、いわゆる「キレイになりたい病」の特徴なのである。
     しかし“叶いそうもない目的”が、実際、叶わないとなると、何を思ったか、突然「キレイになること」に目的達成の答えを見出してしまう場合は、つらい。女はどこでそう思わされてしまうのか、いつの間にか「美しさは絶対である!」と思うようになる。実際に、美人がひとつの“権力”をもつ現実を、大人になるまでに何度か見せられてしまうこともあり、口ではそれを否定しながらも、「美しささえあれば、なんでも叶うのだ」という、大いなる錯覚におちいってしまうのだ。
     しかし”単に、美しいこと”は、結局のところ何も叶えてはくれないのだ。“得なこと”はけっこうあったとしても、願いを叶えてはくれないのである。きっと求めてやまないのは、美しさではない、”そういうものではない何か”。その”何か”は”○○欲”とかいう名前などつかないもの。何かもっと純粋なもの。

    21.キレイになる職業のすすめ
    「スチュワーデスって、なんでモテるんだろう? スチュワーデスだからモテるのかな? それともモテる女がスチュワーデスになるのかな?」
    「その両方じゃない? だから人の倍モテるのよ」

    女はせっかく仕事をするんなら、”生活の糧”以上に”心の糧””運命を良くする糧””そして、”キレイになる糧”としての仕事を持つべきだと思うのだ。女の場合、”顔は鏡”だから、そこに不満やらストレスやら不幸やら妬みつらみやらと、本当に何もかもが映し出されてしまう。
     ちょうど映画のワンシーンみたいに、遠くのカメラがあなたの仕事ぶりをキレイに撮っているような設定を考えてみたらいい。
     ”仕事の自分”は”家にいる自分”とは根本的に違う。違わなくてはいけない。常に正しく清らかで、美しい自分じゃなければいけない。なのに誰もが仕事に慣れてくると、”家にいる自分”と全く同じになってしまうのだ。だから、自分を身体ごと”仕事モード”にすっかり切り替えるのだ。
     「わかった! スチュワーデスがモテる本当のワケ、わかった。確かに、”ブランド好き”の男や姑はそれだけでスチュワーデスはエライと思ってるんだけど、彼女たちがもし他の職業の女性よりも平均的にキレイですばらしいとしたら、それは国際線なら10時間もそれ以上も、何百人の目がずっと自分たちの仕事ぶりをかぶりつきでながめているからなんじゃないかな。いやでも、キレイな仕事ぶりになっていくし、いやでも楽しそうな仕事ぶりになっていくでしょ。だからなんだ」

    28.美しさの正しい使い途
     生まれつき美しい人も、いろんなことをして美しくなった人も、どうか聞いてほしい。「美しさは、ただ存在させればいいのだ」という話を。
     「美しさは、作り上げることに必死になってもいい。美しくなることは女の仕事なんだから。一生懸命作り上げるのはけっこう。でもそのあとは、ただ存在させておくこと。何かに使ってはいけない。そのあとは、自分の本当の”仕事場”にもどって、自分の仕事を精一杯しなさい」
     つまり、美しさをもっているのに、何にも使わない女性、その潔さ清々しさに人々は拍手を送るのである。


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    当たり前のように思えるけれど、いざ実践できているかというと、
    答えに窮するようなものばかり。頑張らねばなりません。

    最後に著者の仰る「美人」へのレッスンは簡単です。

    昨日の自分よりも美しくなること。昨日の自分に勝つ。

  • 前半と最後は面白かった。
    けど後半の面白なさが半端ないw
    でも古い本と後から分かって、しょうがないか…とも。

    自己啓発本はあまり好きではないけれども
    内面の美人について書いた本だったので手に取りました。

    最も納得したことは
    「巨大なストレスに、化粧品は勝てない。」
    そうなんですよ!!
    化粧品どころか薬も効かないよ!!
    去年秋頃から肌の荒れ方が信じられない程ひどくて
    かなり悩まされてたけれども
    受験終わって卒業した瞬間だいぶマシなった(・∀・)

    自分自身は他の人よりストレス少ない方やと思ってたのに
    やっぱりストレスになってたようです。


    結局、美しくなるには内面が大事。

  • 「清潔感」
    それがとにかく大事だと理解した。
    体のすみずみ、細胞の一つ一つ
    気品を積み上げてくると
    人はどんどん透き通っていくらしい。

    正しく生きている女性は歳と共に
    煩悩を取り除き
    精神はどんどん清潔になっていく。

    私も歳をとった時に強烈な気品を持った人間になりたい。

  • 「美人」とはを追求している本
    圧倒的な清潔感を持つ人、いつも変わらず爽やかに挨拶する人、愚痴に付き合うわけでもなく話の腰を折るでもなく、さらりとかわす人、化粧品に夢を持ち効果を期待して使う人、本来の自分を出すことのできる居場所を見つけた人…など、造形の美しさだけではなく、その人からにじみ出る美しさ、美しさを発揮できる条件など、いろいろな方向から、美人と感じたのはなぜか、というものを考察している。
    持って生まれた美しさだけではなく、それを輝かせるために、そして後天的にそれを醸し出すために、普段から実行できるような心がけ(それをするのがなかなかに難しいのだろうけれど)なども書かれており、はっとさせられる。
    ただ、「女性は化粧をするべき」とか、女性の人生の前提として「結婚して子どもを産んで」とか、20数年前に書かれたものらしく、時代錯誤的な部分も読み取れる。
    しかし、男性女性にかかわらず、美人というか、素敵な人になるための心がけがいくつも書かれているので、そちらはぜひ参考にしたい。

  • 2022/07/25
    ふ〜んという感じで途中でやめた。もう一回読み通したけどやっぱり嫌い。

  • 斉藤薫さんの本は、自分の行動を考えさせる本。この本は少し歳上の人が対象の本な気がしたから、もう少し大人になってから読み直そう!

  • "人から見られることがオーラを生む"
    "内面の美しさとは、美しい言葉を持つこと"

  • 2012.12.16 図書館で見つけて借りる

  • 美しさの幅は4次元。
    人と関わり続けること

  • 出版された90年代生まれのわたしが、社会人になり読み、ふむふむ、と背筋がピンと伸びる。不思議です。
    所々、そうかな…、いや、これは失礼では?と思う部分もあるけれど、基本的にはふむふむ。らやっぱり斎藤女史。背筋が伸びます。

    化粧品のご利益を信じて、毎日ありがとうといいながら手にとります。
    2016.02.11

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著者プロフィール

齋藤薫 (さいとう・かおる)
女性誌編集者を経て美容ジャーナリストに。女性誌において、多数の連載エッセイを持ち、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。「美しく生きること」について、独自の見解を発信し続けている。著書に、『美容の天才365日』『あなたには”躾”があるか?』『されど、服で人生は変わる』『”一生美人”力』ほか多数。

「2016年 『されど“男”は愛おしい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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